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公開番号
2025009989
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024103294
出願日
2024-06-26
発明の名称
イムノグロブリンの解析方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
G01N
33/53 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約
【課題】非侵襲的に採取の容易な皮膚表上脂質を用いて、被験体における抗原特異的イムノグロブリンを解析する方法を提供する。
【解決手段】被験体から採取した皮膚表上脂質中の抗原特異的イムノグロブリンを測定する工程を含む、被験体における抗原特異的イムノグロブリンの解析方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
被験体から採取した皮膚表上脂質中の抗原特異的イムノグロブリンを測定する工程を含む、被験体における抗原特異的イムノグロブリンの解析方法。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記測定が前記皮膚表上脂質中の抗原特異的イムノグロブリンを抽出、分離することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記抗原特異的イムノグロブリンが感染症ウイルス抗原特異的イムノグロブリンである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記抗原特異的イムノグロブリンが呼吸器感染症ウイルス抗原特異的イムノグロブリンである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項5】
前記抗原特異的イムノグロブリンがSARS-CoV-2抗原特異的イムノグロブリン又はインフルエンザウイルス抗原特異的イムノグロブリンである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項6】
前記抗原特異的イムノグロブリンがSARS-CoV-2抗原特異的イムノグロブリンである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項7】
前記抗原特異的イムノグロブリンがインフルエンザウイルス抗原特異的イムノグロブリンである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項8】
前記抗原特異的イムノグロブリンがIgA、IgM、IgE、IgD、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2記載の方法。
【請求項9】
前記抗原特異的イムノグロブリンがSARS-CoV-2抗原特異的IgG又はインフルエンザウイルス抗原特異的IgGである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項10】
前記抗原特異的イムノグロブリンがSARS-CoV-2抗原特異的IgGである、請求項1又は2記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚表上脂質を用いた抗原特異的イムノグロブリンの解析方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ウイルスを始め多くの病原微生物感染歴の診断や微生物に対する免疫性又は易感染性の評価においては、当該微生物の感染によって産生される特異的な抗体であるイムノグロブリン(Ig)を測定することが行われている。
【0003】
ヒトが病原微生物に感染すると最初の2~3週間で特異的抗体の濃度が急速に高まる。感染初期には通常、抗原特異的なIgMが産生されるが、その産生は短期間であるため、感染が発生して間もない頃にしか存在しない。従って、当該イムノグロブリンは感染初期の兆候を捉えるサインとして利用されている。感染してから少し経つと抗原特異的IgGが形成される。このIgG抗体は持続性がより長く、多くの微生物感染において長期間存続する。従って、抗原特異的IgG抗体は、これが特異的に反応する病原微生物感染や該微生物に対する免疫性を示すサインとなり、この抗体が存在しなければ当該微生物に対して易感染性(感染しやすい状態)であることになる。
【0004】
また、一般的にアレルギー反応には血液中のイムノグロブリンが関与する。I型アレルギー疾患としては、食物アレルギー、アレルギー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎等が挙げられる。I型アレルギーでは、アレルゲンの侵入により生体内でアレルゲン特異的IgE抗体が誘導され、マスト細胞上の高親和性IgE受容体に結合することで感作が成立する。一般的に血液検査により血中のアレルゲン特異的IgE抗体価を定量することで、感作の状態を客観的に把握することができる。アレルゲン特異的IgE抗体の存在は当該アレルゲンの感作を示し、必ずしもアレルギーの発症に関連するアレルゲンとは限らないが、発症、病勢、治療経過の把握の重要な指標となる。アレルギー反応に関与するイムノグロブリンは主にIgEであるが、IgG(特にIgG4)やIgAも関与するといわれている。アレルゲン免疫療法は、体内に微量のアレルゲンを投与することで免疫寛容を誘導しアレルゲン曝露に伴うアレルギー症状を緩和する治療であり、治療早期に血中においてアレルゲン特異的IgG4が増加することから、治療過程のモニタリングとしてアレルゲン特異的IgG4のモニタリングの有用性が検討されている。
その他、II型アレルギー、III型アレルギー、自己免疫疾患、膠原病、関節リウマチ等においても血液中のイムノグロブリンが関与することが知られ、体内で産生される自己抗原に対する特異的イムノグロブリンの測定は重要な検査項目の一つとされている。
【0005】
抗原特異的イムノグロブリンの存在を調べる検査では、通常、静脈穿刺により採取された血液(血清)に含まれる抗原特異的イムノグロブリンを測定することが行われる。静脈穿刺は簡便な方法ではなく、侵襲性が高く、特に子供及び神経質な成人には適用できないこともある。また、静脈穿刺は殺菌した針、注射器、消毒綿等を必要とするためコストがかかり、場合によっては危険や困難が伴う。
【0006】
抗原特異的イムノグロブリンは、血液以外の体液、例えば唾液、涙、尿中にも存在することが知られているが、検体採取の簡便性の観点から特に小児や乳幼児では採取が容易でないこと、これら体液の分泌量やその中に含まれる蛋白質の量は個人差や日内変動幅が大きいこと等が課題と考えられ、これら体液による検査又はアッセイは十分に実用化されていない。
【0007】
一方、汗中にIgA,IgG,IgM等のイムノグロブリンが含まれること(非特許文献1)、ヒト皮膚の抗体産生細胞においてIgMが検出されたこと(非特許文献2)が報告されているが、皮脂中に定量可能な抗原特異的イムノグロブリンが存在することは全く知られておらず、皮脂を用いた抗体検査はこれまでに行われていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Katchman et al., Proteomics Clin Appl. 12(6):e1800010. (2018)
Wilson et al. J Invest Dermatol. 139(12):2477-2487. (2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、非侵襲的に採取の容易な皮膚表上脂質を用いて、被験体における抗原特異的イムノグロブリンを解析する方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、斯かる課題に鑑み検討したところ、皮膚表上脂質中に抗原特異的なイムノグロブリンが検出され、その濃度及び変化量は血液中の当該イムノグロブリンの濃度及び変化量と相関性が認められ、これを用いることにより病原微生物感染歴の診断や当該微生物に対する免疫性又は易感染性の解析が可能であることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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