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公開番号
2025010076
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024106528
出願日
2024-07-02
発明の名称
可塑剤組成物
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C08L
101/04 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】ハロゲン系樹脂組成物に用いられることで優れた耐熱性を有するハロゲン系樹脂組成物を与える可塑剤組成物を提供すること。
【解決手段】フタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)を含有する可塑剤Bとを含む、可塑剤組成物。
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(一般式(II)中、R
3
及びR
4
は、それぞれ互いに異なる炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(I)で表されるフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)を含有する可塑剤Bとを含む、可塑剤組成物。
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2025010076000013.jpg
31
45
(一般式(I)中、R
1
及びR
2
は、それぞれ互いに同じでも異なっていてもよい、炭素数8以上14以下の直鎖又は分岐状アルキル基である。)
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2025010076000014.jpg
44
53
(一般式(II)中、R
3
及びR
4
は、それぞれ互いに異なる炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)において、R
3
及びR
4
は、それぞれ炭素数7以上9以下の直鎖又は分岐状アルキル基である、請求項1に記載の可塑剤組成物。
【請求項3】
前記一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)が、イソソルバイド(オクタン酸/デカン酸)ジエステルである、請求項2に記載の可塑剤組成物。
【請求項4】
前記可塑剤Bが、一般式(III)で表されるイソソルバイドジエステル(b2)を更に含有し、
前記可塑剤B中の前記イソソルバイドジエステル(b1)の含有量が10質量%以上である、請求項1に記載の可塑剤組成物。
JPEG
2025010076000015.jpg
44
53
(一般式(III)中、R
5
及びR
6
は、それぞれ互いに同じ炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
【請求項5】
前記一般式(III)で表されるイソソルバイドジエステル(b2)において、R
5
及びR
6
は、それぞれ炭素数7以上9以下の直鎖又は分岐状アルキル基である、請求項4に記載の可塑剤組成物。
【請求項6】
前記可塑剤Bに対する前記可塑剤Aの質量比(可塑剤A/可塑剤B)が5/95以上85/15以下である、請求項1に記載の可塑剤組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の可塑剤組成物を含むハロゲン系樹脂組成物。
【請求項8】
一般式(I)で表されるフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)を含有する可塑剤Bとを混合する、可塑剤組成物の製造方法。
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2025010076000016.jpg
31
45
(一般式(I)中、R
1
及びR
2
は、それぞれ互いに同じ又は異なる炭素数である炭素数8以上14以下の直鎖又は分岐状アルキル基である。)
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2025010076000017.jpg
44
53
(一般式(II)中、R
3
及びR
4
は、それぞれ互いに異なる炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
【請求項9】
前記可塑剤Bが、イソソルバイドと、炭素数の異なる直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸を少なくとも2種含むカルボン酸原料とをエステル化することにより得られる、請求項8に記載の可塑剤組成物の製造方法。
【請求項10】
前記炭素数の異なる直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸が、炭素数8以上10以下の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸である、請求項9に記載の可塑剤組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、可塑剤組成物及びそれを含むハロゲン系樹脂組成物、並びに可塑剤組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)
【背景技術】
【0002】
塩化ビニル樹脂(PVC)等のハロゲン系樹脂は、汎用ポリマーとして様々な分野で使用される重要な樹脂である。例えば、PVCは、壁紙等の住宅内装品;玩具等の汎用品;シーリング材等の自動車関係材料等の各種用途に用いられる。
ハロゲン系樹脂を用いる場合には、例えば、ハロゲン系樹脂の樹脂粉体に、可塑剤、希釈剤、減粘剤、炭酸カルシウム等のフィラー、顔料、難燃剤、発泡剤、安定剤等が配合されて、ハロゲン系樹脂組成物が調製される。
【0003】
しかし、ハロゲン系樹脂組成物の加工性を改善するために配合される可塑剤は、高温に晒されることでハロゲン系樹脂組成物の表面から揮発し、ハロゲン系樹脂組成物が硬化することにより割れ等が生じるという、耐熱性の問題を有する。
【0004】
特許文献1には、組成物であって、(A)と(B)の総重量に対して:少なくとも1種の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールエステル(A)であって、前記エステル(A)のモル質量が255~345g.mol
-1
の範囲であり、イソソルビド、イソマンニド並びにイソイジドのモノエステルおよびジエステルから選択されるエステル(A)を0.1重量%~99重量%と、少なくとも1種の化合物(B)であって、前記化合物(B)の前記モル質量が345g.mol
-1
より大きく、以下イソソルビド、イソマンニド並びにイソイジドのモノエステルおよびジエステルから選択される1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールエステル、1~24個の炭素原子を含んでなる基、好ましくは6~12個の炭素原子を含んでなる基である1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールエステル基;シクロヘキサンポリカルボン酸のエステル;フタル酸のエステル;グリセロールエステルから選択される化合物(B)を1%~99.9重量%とを含んでなる組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2015-516009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の組成物は、速い可塑化速度を有するものの、依然として耐熱性に問題があった。
本発明は、ハロゲン系樹脂組成物に用いられることで、優れた耐熱性を有するハロゲン系樹脂組成物を与える可塑剤組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定の鎖長を有するアルコール由来の構造を有するフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、特定の鎖長を有するカルボン酸由来の構造を有するイソソルバイドジエステルを含有する可塑剤Bとを含む可塑剤組成物が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔14〕に関する。
〔1〕 一般式(I)で表されるフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)を含有する可塑剤Bとを含む、可塑剤組成物。
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2025010076000001.jpg
31
46
(一般式(I)中、R
1
及びR
2
は、それぞれ互いに同じでも異なっていてもよい、炭素数8以上14以下の直鎖又は分岐状アルキル基である。)
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2025010076000002.jpg
44
53
(一般式(II)中、R
3
及びR
4
は、それぞれ互いに異なる炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
〔2〕 前記一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)において、R
3
及びR
4
は、それぞれ炭素数7以上9以下の直鎖又は分岐状アルキル基である、〔1〕に記載の可塑剤組成物。
〔3〕 前記一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)が、イソソルバイド(オクタン酸/デカン酸)ジエステルである、〔1〕又は〔2〕に記載の可塑剤組成物。
〔4〕
前記可塑剤Bが、一般式(III)で表されるイソソルバイドジエステル(b2)を更に含有し、
前記可塑剤B中の前記イソソルバイドジエステル(b1)の含有量が10質量%以上である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の可塑剤組成物。
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2025010076000003.jpg
44
53
(一般式(III)中、R
5
及びR
6
は、それぞれ互いに同じ炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
〔5〕 前記一般式(III)で表されるイソソルバイドジエステル(b2)において、R
5
及びR
6
は、それぞれ炭素数7以上9以下の直鎖又は分岐状アルキル基である、〔4〕に記載の可塑剤組成物。
〔6〕 前記可塑剤Bに対する前記可塑剤Aの質量比(可塑剤A/可塑剤B)が5/95以上85/15以下である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の可塑剤組成物。
〔7〕 〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の可塑剤組成物を含むハロゲン系樹脂組成物。
〔8〕 一般式(I)で表されるフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、一般式(II)で表されるイソソルバイドジエステル(b1)を含有する可塑剤Bとを混合する、可塑剤組成物の製造方法。
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2025010076000004.jpg
31
46
(一般式(I)中、R
1
及びR
2
は、それぞれ互いに同じ又は異なる炭素数である炭素数8以上14以下の直鎖又は分岐状アルキル基である。)
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2025010076000005.jpg
44
53
(一般式(II)中、R
3
及びR
4
は、それぞれ互いに異なる炭素数である直鎖又は分岐状アルキル基である。)
〔9〕 前記可塑剤Bが、イソソルバイドと、炭素数の異なる直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸を少なくとも2種含むカルボン酸原料とをエステル化することにより得られる、〔8〕に記載の可塑剤組成物の製造方法。
〔10〕 前記炭素数の異なる直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸が、炭素数8以上10以下の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸である、〔9〕に記載の可塑剤組成物の製造方法。
〔11〕
前記炭素数8以上10以下の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸がオクタン酸及びデカン酸である〔10〕に記載の可塑剤組成物の製造方法。
〔12〕 前記カルボン酸原料中の炭素数10の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸に対する炭素数8の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸のモル比(炭素数8のカルボン酸/炭素数10のカルボン酸)が5/95以上92/8以下である、〔10〕又は〔11〕に記載の可塑剤組成物の製造方法。
〔13〕 前記可塑剤Aが、フタル酸原料と、炭素数8以上14以下の直鎖又は分岐状脂肪族アルコールを含むアルコール原料とをエステル化することにより得られる、〔8〕~〔12〕のいずれかに記載の可塑剤組成物の製造方法。
〔14〕 前記アルコール原料中の分岐状脂肪族アルコールに対する直鎖脂肪族アルコールのモル比(直鎖脂肪族アルコール/分岐状脂肪族アルコール)が70/30以上100/0以下である、〔13〕に記載の可塑剤組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ハロゲン系樹脂組成物に用いられることで、優れた耐熱性を有するハロゲン系樹脂組成物を与える可塑剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[可塑剤組成物]
本発明の可塑剤組成物は、特定炭素数の直鎖又は分岐状脂肪族アルコールから選ばれる少なくとも1種のアルコール由来の構造を有するフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、異なる炭素数の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸由来の構造を有するイソソルバイドジエステルを含有する可塑剤Bと、を含む可塑剤組成物である。
【0010】
本発明の可塑剤組成物は、ハロゲン系樹脂組成物の耐熱性において優れた効果を発揮する。このような効果を奏する理由は定かではないが、次のように考えられる。
本発明の可塑剤組成物は、炭素数8~14の直鎖又は分岐状脂肪族アルコールから選ばれる少なくとも1種のアルコール由来の構造を有するフタル酸ジエステルからなる可塑剤Aと、それぞれ異なる2つの炭素数の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸由来の構造を有するイソソルバイドジエステルを含有する可塑剤Bと、を含む。可塑剤Aが炭素数8~14の直鎖又は分岐状脂肪族アルコールから選ばれる少なくとも1種のアルコール由来の構造を有するフタル酸ジエステルからなり、可塑剤Bがそれぞれ異なる2つの炭素数の直鎖又は分岐状脂肪族カルボン酸由来の構造を有するイソソルバイドジエステルを含有することにより、該フタル酸ジエステルと該イソソルバイドジエステルとの間に、該フタル酸ジエステルとそれぞれ同じ2つのカルボン酸由来の構造を有するイソソルバイドジエステルとの間の相互作用よりも、強い相互作用が生じると考えられる。
そのため、該イソソルバイドジエステルと共に該フタル酸ジエステルがハロゲン系樹脂組成物に均一に拡散するため、ハロゲン系樹脂組成物からの本発明の可塑剤組成物のブリードが抑制され、更に本発明の可塑剤組成物のハロゲン系樹脂組成物からの揮発が抑制されることで、ハロゲン系樹脂組成物が高い耐熱性を有すると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
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