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公開番号2025096147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024181462
出願日2024-10-17
発明の名称発泡剤組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/19 20060101AFI20250619BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、発泡性、保存安定性及び使用感に優れる発泡剤組成物及びその発泡剤組成物を用いた二酸化炭素の発生方法に関する。
【解決手段】炭酸塩粒子を含むA剤と、炭素数が2以上6以下の有機酸粒子を含むB剤と、非水溶媒とを含有し、前記非水溶媒の25℃における比誘電率が10以下であり、前記A剤及び前記B剤の少なくともいずれかが、水100gへの溶解量が5g以上である被覆材を含有し、前記炭酸塩粒子及び前記有機酸粒子の少なくともいずれが、前記被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されている、発泡剤組成物、及び前記発泡剤組成物と、水とを混合する、二酸化炭素の発生方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭酸塩粒子を含むA剤と、炭素数が2以上6以下の有機酸粒子を含むB剤と、非水溶媒とを含有し、
前記非水溶媒の25℃における比誘電率が10以下であり、
前記A剤及び前記B剤の少なくともいずれかが、水100gへの溶解量が5g以上である被覆材を含有し、
前記炭酸塩粒子及び前記有機酸粒子の少なくともいずれが、前記被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されている、発泡剤組成物。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記非水溶媒が、炭化水素、エステル及びシリコーンから選ばれる1種以上である、請求項1に記載の発泡剤組成物。
【請求項3】
前記A剤及び前記B剤の少なくともいずれかが、前記被覆材で造粒されてなる、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項4】
前記A剤及び前記B剤が、前記非水溶媒中に分散されている、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項5】
前記被覆材が、界面活性剤、ポリオール、水溶性ポリマー及び水溶性無機塩から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項6】
前記炭酸塩粒子が、アルカリ金属の炭酸塩及びアルカリ金属の炭酸水素塩から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項7】
前記有機酸粒子が、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、クエン酸及びピロリドンカルボン酸から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項8】
前記被覆材で被覆前の前記炭酸塩粒子の平均粒径が、1μm以上500μm以下である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項9】
前記被覆材で被覆前の前記有機酸粒子の平均粒径が、1μm以上1000μm以下である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
【請求項10】
前記発泡剤組成物中、前記A剤の含有量が1質量%以上50質量%以下、前記B剤の含有量が1質量%以上50質量%以下、前記非水溶媒の含有量が5質量%以上98質量%以下である、請求項1又は2に記載の発泡剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡剤組成物及び二酸化炭素の発生方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
美容液や浴用剤等の化粧料には、血行促進効果や洗浄効果の向上を目的として、二酸化炭素などにより発泡させるものが知られている。
従来、二酸化炭素を発生させる剤として、炭酸塩と、有機酸等の酸性成分とを配合した剤が知られている。これらの剤は、使用時に水と混合させ、二酸化炭素を発生させるものである。
例えば、特許文献1には、少なくとも発泡成分(4)と常温で液状を成す液状物(1)とから成り、液状物(1)として油性成分(2)と界面活性剤3とから選ばれた1種以上を用い、発泡成分(4)として少なくとも有機酸(5)と炭酸塩(6)を用い、液状物(1)と発泡成分(4)とがシャーベット状態になるように配合し、液状物(1)で発泡成分(4)を使用するまで水分と反応しないようにしていることを特徴とする新規浴用剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-117659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の新規浴用剤は、同一剤内に酸性物質と、前記酸性物質と反応して炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生物質とを含有するものであるが、二酸化炭素の発生量による発泡性、保存安定性及び使用感において、満足するものではない。
本発明は、発泡性、保存安定性及び使用感に優れる発泡剤組成物及びその発泡剤組成物を用いた二酸化炭素の発生方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、炭酸塩粒子を含むA剤と、有機酸粒子を含むB剤と、比誘電率が特定の値の非水溶媒とを含有し、A剤及びB剤の少なくともいずれかが、水100gへの溶解量が特定の値である被覆材を含有し、前記炭酸塩粒子及び前記有機酸粒子の少なくともいずれが、前記被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されている、発泡剤組成物が、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕~〔2〕に関する。
〔1〕炭酸塩粒子を含むA剤と、炭素数が2以上6以下の有機酸粒子を含むB剤と、非水溶媒とを含有し、前記非水溶媒の25℃における比誘電率が10以下であり、前記A剤及び前記B剤の少なくともいずれかが、水100gへの溶解量が5g以上である被覆材を含有し、前記炭酸塩粒子及び前記有機酸粒子の少なくともいずれが、前記被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されている、発泡剤組成物。
〔2〕前記〔1〕に記載の発泡剤組成物と、水とを混合する、二酸化炭素の発生方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、発泡性、保存安定性及び使用感に優れる発泡剤組成物及びその発泡剤組成物を用いた二酸化炭素の発生方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[発泡剤組成物]
本発明の発泡剤組成物は、炭酸塩粒子(以下、「炭酸塩」又は「炭酸塩A」ともいう)を含むA剤と、炭素数が2以上6以下の有機酸粒子(以下、「有機酸」又は「有機酸B」ともいう)を含むB剤と、非水溶媒とを含有し、前記非水溶媒の25℃における比誘電率が10以下であり、前記A剤及び前記B剤の少なくともいずれかが、水100gへの溶解量が5g以上である被覆材を含有し、前記炭酸塩粒子及び前記有機酸粒子の少なくともいずれが、前記被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されている、発泡剤組成物である。
前記A剤及び前記B剤は、複数個存在することが好ましく、また、前記A剤及び前記B剤は、前記非水溶媒中で分散されていることが好ましい。
【0008】
本発明の発泡剤組成物は、発泡性、保存安定性及び使用感に優れる。このような効果が得られる詳細な機構は不明であるが、一部は以下のように推察される。
本発明の発泡剤組成物は、炭酸塩粒子を含むA剤と、炭素数が2以上6以下の有機酸粒子を含むB剤とが、非水溶媒中に分散された状態となっている。本発明に用いる非水溶媒は、25℃における比誘電率が10以下であることから、発泡剤組成物中の炭酸塩粒子は、電離が生じにくくなっている。また、A剤中の炭酸塩粒子及びB剤中の有機酸粒子の少なくともいずれが、被覆材により少なくとも表面の一部が被覆されているため、両者が非水溶媒中で反応をすることを、更に抑制することができる。その結果、本発明の発泡剤組成物は、保存中での二酸化炭素の発生を抑制でき、保存安定性に優れる。
一方で、本発明で用いている被覆材は、水100gへの溶解量が5g以上であることを特徴としている。このため、本発明の発泡剤組成物が水と接触させて用いる際には、これらA剤中の炭酸塩粒子及びB剤中の有機酸粒子の少なくともいずれかを被覆する被覆材は素早く水に溶解し除去されるため、炭酸塩粒子と有機酸粒子との反応を妨げず、素早く反応をさせることができる。その結果、本発明の発泡剤組成物は、十分な二酸化炭素を発生させることができるため、発泡性に優れる。また、上記の通り、被覆材が素早く除去され、炭酸塩粒子と有機酸粒子とを素早く反応させることができるため、肌に触れる時点での異物感を低減し、使用感を向上できる。
以上のことから、本発明の発泡剤組成物は、発泡性と保存安定性を両立させることが可能であり、更に使用感を向上させることができると考えられる。
【0009】
本発明の発泡剤組成物は、A剤及びB剤の少なくともいずれかが、被覆材により造粒されていることが好ましく、保存安定性の観点からA剤が被覆材により造粒されてなることが好ましく、発泡性の観点からB剤が被覆材により造粒されてなることが好ましい。
被覆材で造粒することで、A剤中の炭酸塩粒子の各粒子が被覆材で覆われ、それらが被覆材で結合することになる。それにより、空気中の水分が各炭酸塩粒子まで浸透し難くなるため、保存安定性が向上する。B剤中の有機酸粒子についても同様である。
また、発明において、発泡性、保存安定性及び使用感を向上させる観点から、A剤及びB剤の少なくともいずれかが、水100gへの溶解量が5g以上である被覆材を含有し、炭酸塩粒子及び有機酸粒子の少なくともいずれが、被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されており、特に保存安定性の観点から、少なくとも炭酸塩粒子が、該被覆材で少なくとも表面の一部が被覆されていることがより好ましい。
【0010】
本発明の組成物中、A剤中の炭酸塩粒子(炭酸塩A)と、B剤中の炭素数2以上6以下の有機酸粒子(有機酸B)とのモル当量比(炭酸塩/有機酸)は、発泡性及び保存安定性の観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.8以上であり、そして、好ましくは2以下、より好ましくは1.2以下である。A剤中の炭酸塩AとB剤中の有機酸Bとのモル当量比は、好ましくは0.5以上2以下、より好ましくは0.8以上1.2以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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