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公開番号2024178937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2024095283
出願日2024-06-12
発明の名称金属分離方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類C22B 3/26 20060101AFI20241218BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】金属を含む水溶液から分離及び/又は回収したい金属を効率よく分離及び/又は回収可能な金属分離方法を提供する。
【解決手段】金属を含む水溶液と、下記式(I)で表される塩(成分A)、チオシアン酸(成分B)及び水不溶性の有機溶媒(成分C)を含む金属分離剤とを接触させ、金属を水相から有機相に分離する工程を含む、金属分離方法を提供する。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024178937000010.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
式(I)中、R1は、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基、又は、水酸基を有していてもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であり、R4は、炭素数1以上6以下のアルキル基又は水素原子であり、X-は陰イオンである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属を含む水溶液から金属を分離する、又は分離及び回収するための金属分離方法であって、
金属を含む水溶液と、下記式(I)で表される塩(成分A)、チオシアン酸(成分B)及び水不溶性の有機溶媒(成分C)を含む金属分離剤とを接触させ、金属を水相から有機相に分離する工程を含む、金属分離方法。
TIFF
2024178937000006.tif
34
170
式(I)中、R
1
は、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立に、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基、又は、水酸基を有していてもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であり、R
4
は、炭素数1以上6以下のアルキル基又は水素原子であり、X
-
は陰イオンである。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
成分Aは、式(I)中のR
1
、R
2
及びR
3
のうちの少なくとも一つが炭素数6以上22以下のエステル基を有する化合物である、請求項1に記載の金属分離方法。
【請求項3】
成分Aは、式(I)中のR
1
、R
2
及びR
3
のうちの少なくとも二つが炭素数6以上22以下のエステル基を有する化合物である、請求項1に記載の金属分離方法。
【請求項4】
成分Aは、式(I)中のR
1
、R
2
及びR
3
が炭素数6以上22以下のエステル基を有する化合物である、請求項1に記載の金属分離方法。
【請求項5】
前記金属分離剤における成分Aと成分Bの質量比A/Bが0.01以上50以下である、請求項1に記載の金属分離方法。
【請求項6】
前記金属分離剤中の成分Aの含有量が1質量%以上50質量%以下である、請求項1に記載の金属分離方法。
【請求項7】
前記金属分離剤中の成分Bの含有量が0.5質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載の金属分離方法。
【請求項8】
コバルトを分離する又は分離及び回収するための金属分離方法である、請求項1記載の金属分離方法。
【請求項9】
コバルト及びニッケルを含む水溶液からコバルトを分離する又は分離及び回収するための金属分離方法である、請求項1記載の金属分離方法。
【請求項10】
金属を含む水溶液から金属を分離する、又は分離及び回収するための金属分離剤キットであって、下記式(I)で表される塩(成分A)を含む第1剤と、チオシアン酸(成分B)を含む第2剤と、を含む金属分離剤キット。
TIFF
2024178937000007.tif
34
170
式(I)中、R
1
は、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立に、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基、又は、水酸基を有していてもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であり、R
4
は、炭素数1以上6以下のアルキル基又は水素原子であり、X
-
は陰イオンである。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、金属を含む水溶液から金属を分離する又は分離及び回収するための金属分離方法、金属分離剤キット、金属回収方法、リチウムイオン電池の製造方法、及び金属分離剤に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
レアメタルや貴金属は、商業や産業で広く使用されているため、重要な金属である。一方、危険な残留物の排出を避けるために、産業用製品中のこれらの金属の効率的なリサイクルプロセスを開発する必要がある。電子廃棄物や天然資源からの金属類の回収は、通常、乾式冶金や湿式冶金のプロセスを適用することで達成される。しかし,乾式冶金法は大量のエネルギーを消費し、プロセス中に汚染ガスが発生するため、人体や環境に大きなダメージを与える可能性がある。湿式冶金法は、アルカリまたは酸による浸出で所望の金属を溶解するものである。浸出工程の後、生成された金属溶液はさらに、化学沈殿、溶媒抽出、電解析出といった分離工程にかけられる。その中でも効率がよく一般的な溶媒抽出法は広く用いられている。溶媒抽出法では、水溶液中に含まれる金属を捕捉する金属捕捉剤(金属分離剤)が用いられている。金属捕捉剤の一つとしてアミン化合物などの含窒素化合物が一般的に用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、湿式精錬法による金属ニッケルと金属コバルトの製造において、コバルトを含有する塩化ニッケル水溶液からコバルトを分離回収するために、3級アミンを抽出剤として用い、芳香族炭化水素溶媒を希釈剤として用いてコバルトを抽出する技術が開示されている。そして、実施例では3級アミンとして、トリノルマルオクチルアミンが使用されている。
【0004】
特許文献2には、コバルトイオンを含有する水溶液からコバルトを抽出する溶媒抽出法として、ある種の有機溶媒を混和させることにより4級アンモニウム系イオン液体の水への溶解度を大幅に下げ、4級アンモニウム系イオン液体を抽出剤としてコバルトを含む水溶液からのイオンを抽出する技術が開示されている。そして、実施例ではトリオクチルメチルアンモニウムクロライドが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-183282号公報
特開2015-168858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、トリオクチルメチルアンモニウムクロライドのようなアルキルアンモニウム塩は、塩酸濃度が低い場合や硫酸イオン存在下においてはコバルトの分離回収性能が低下する傾向にある。また、高濃度の塩酸は環境負荷が大きく、廃棄処理も容易ではない。さらに、混在する酸の種類に応じて分離回収性能が変化することは抽出剤の汎用性が低下する原因となる。
【0007】
そこで、本開示は、金属を含む水溶液から分離及び/又は回収したい金属を効率よく分離及び/又は回収可能な金属分離方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、一態様において、金属を含む水溶液から金属を分離する、又は分離及び回収するための金属分離方法であって、金属を含む水溶液と、下記式(I)で表される塩(成分A)、チオシアン酸(成分B)及び水不溶性の有機溶媒(成分C)を含む金属分離剤とを接触させ、金属を水相から有機相に分離する工程を含む、金属分離方法に関する。
TIFF
2024178937000001.tif
34
170
式(I)中、R
1
は、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立に、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基、又は、水酸基を有していてもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であり、R
4
は、炭素数1以上6以下のアルキル基又は水素原子であり、X
-
は陰イオンである。
【0009】
本開示は、一態様において、金属を含む水溶液から金属を分離する、又は分離及び回収するための金属分離剤キットであって、下記式(I)で表される塩(成分A)を含む第1剤と、チオシアン酸(成分B)を含む第2剤と、を含む金属分離剤キットに関する。
TIFF
2024178937000002.tif
34
170
式(I)中、R
1
は、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立に、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数6以上22以下の炭化水素基、又は、水酸基を有していてもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であり、R
4
は、炭素数1以上6以下のアルキル基又は水素原子であり、X
-
は陰イオンである。
【0010】
本開示は、一態様において、金属を含む水溶液から金属を分離及び回収する金属回収方法であって、金属を含む水溶液と本開示の金属分離剤キットを配合してなる剤とを接触させ、金属を水相から有機相に分離する工程と、前記有機相から金属を回収する工程と、を含む、金属回収方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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