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公開番号2025074458
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185270
出願日2023-10-30
発明の名称繊維処理剤
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類D06M 13/17 20060101AFI20250507BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】繊維に優れた液引き込み性、液移行性及び液低残留性を付与し得る繊維処理剤を提供すること。
【解決手段】本発明の繊維処理剤は、下記一般式(I)で表される化合物(A)と、カチオン性化合物(B)とを含有する。
H-(PO)r-O-R (I)
〔一般式(I)中、POはオキシプロピレン基、rはPOの平均付加モル数であって8~40の数、Rは炭素原子数6~24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。Rの炭素原子数をnとした場合、0.3≦r/(n+r)≦0.8である。〕
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
成分Aとして下記一般式(I)で表される化合物と、成分Bとしてカチオン性化合物とを含有する、繊維処理剤。
H-(PO)

-O-R (I)
〔一般式(I)中、POはオキシプロピレン基、rはPOの平均付加モル数であって8~40の数、Rは炭素原子数6~24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。Rの炭素原子数をnとした場合、0.3≦r/(n+r)≦0.8である。〕
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記成分A及び前記成分Bの含有質量の合計に対する該成分Bの含有質量の割合が25質量%以下である、請求項1に記載の繊維処理剤。
【請求項3】
前記成分Bはカチオン性基を有するポリマーである、請求項1又は2に記載の繊維処理剤。
【請求項4】
静的接触角が60度以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
【請求項5】
滑落法による動的接触角測定における接触角ヒステリシスが0.2以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
【請求項6】
滑落法による動的接触角測定における残留率が10.0%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
【請求項7】
滑落法による動的接触角測定における滑落角が20度以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
【請求項8】
前記成分Aの25℃における水溶解度が0.01g未満である、請求項1~7のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
【請求項9】
前記成分Aの25℃における動粘度が5mm

/s以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
【請求項10】
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される界面活性剤を含有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の繊維処理剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維の改質を目的として使用される繊維処理剤に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
本出願人は先に、特許文献1において、液膜開裂剤の改良技術を提案した。特許文献1に記載の液膜開裂剤は、不織布の構成繊維どうしの間又は構成繊維の表面における液膜の形成を阻害する剤であり、これを含有する不織布は、表面に液体が残るいわゆる液残りが生じ難くドライ性に優れ、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面シートとして好適である。特許文献1には、前記液膜開裂剤の具体例として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコール等が記載されている(同文献の請求項7等)。
【0003】
特許文献2には、吸収性物品における表面シートの肌対向面(吸収性物品の着用者の肌に向けられる面)に低IOB値の特定の血液改質剤を付与することが記載されている。前記血液改質剤は、血液の粘度及び表面張力を下げるメカニズムを有するため、これを表面シートに付与することで、経血等の排泄液は該表面シートに残存せずに吸収体に吸収されるとされている。特許文献2には、前記血液改質剤の具体例として、ポリオキシアルキレングリコール等が記載されている(同文献の請求項10~11)。
【0004】
特許文献3には、炭素原子数2~4のアルキレンオキシ基を有する化合物を含有する合成繊維用処理剤が記載されている(同文献の請求項1等)。特許文献3に記載の処理剤は、合成繊維を製造する際の紡糸操作、延伸等の処理工程を円滑に行うためのもので、該処理剤を繊維に付与することで、該繊維と接触する金属等との摩擦を低下させることができるとされている。特許文献3には、吸収性物品については記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-117981号公報
特許第5925015号
特開2021-152238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
吸収性物品の表面シートとして、疎水性合成繊維を主体とする不織布を親水性の繊維処理剤で処理したものが知られている。一般に、吸収性物品の表面シートには、吸収性物品の着用者が排泄した経血、尿等の液を一方の面(肌対向面)で受けた後、速やかに該表面シートの内部に引き込んで他方の面(非肌対向面)側から外部に移行させ、該表面シートの内部に液を残留させないことが求められているところ、疎水性合成繊維の表面は本来的に撥水性であるので、これを主体とする不織布は、そのままでは液引き込み性を発現せず、吸収性物品の表面シートとして使用できないが、疎水性合成繊維の表面に親水性の繊維処理剤を付着させて該表面を親水化することで、液引き込み性を発現するようになり、表面シートとして使用可能なものとなる。
【0007】
このように、繊維処理剤が親水性であることは、その適用対象である表面シートとしての不織布に液引き込み性を付与する点では有利であるが、一方で前述した、吸収した液をシート外部へ移行させる性質(液移行性)、吸収した液をシート内部に残留させない性質(液低残留性)の点では不利となり得る。すなわち、表面シートの構成繊維に付着した繊維処理剤が親水性であると、経血等の液が該繊維処理剤と相互に溶解し、該繊維処理剤を介して該構成繊維に付着することがあり、このような繊維処理剤を介しての繊維に対する液の付着が発生すると、液移行性が低下しシート内部に液が残留しやすくなる結果、表面シートのドライ性の低下、液戻りの発生等の不都合を招くおそれがある。本発明者らの知見によれば、特に経血のような比較的粘度の高い体液は、親水性の繊維処理剤を介して繊維に付着しやすく、前記の不都合が生じやすい。経血のような高粘度水性液に対しても優れた液引き込み性、液移行性、液低残留性を発現し得る繊維を提供可能な繊維処理剤は未だ提供されていない。
【0008】
本発明は、繊維に優れた液引き込み性、液移行性及び液低残留性を付与し得る繊維処理剤を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、下記一般式(I)で表される成分Aを含有する繊維処理剤である。
本発明の繊維処理剤の一実施形態では、更に成分Bとしてカチオン性化合物を含有することが好ましい。
H-(PO)

-O-R (I)
〔一般式(I)中、POはオキシプロピレン基、rはPOの平均付加モル数であって8~40の数、Rは炭素原子数6~24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。Rの炭素原子数をnとした場合、0.3≦r/(n+r)≦0.8である。〕
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、繊維に優れた液引き込み性、液移行性及び液低残留性を付与し得る繊維処理剤が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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