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公開番号
2025109675
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2024224622
出願日
2024-12-20
発明の名称
複合シリカ粒子
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
8/11 20060101AFI20250717BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】皮脂の主要成分であるオレイン酸と接触することで、セラミド類を容易に放出することができる、複合シリカ粒子及び複合シリカ粒子の造粒粒子、並びにこれらの製造方法に関する。
【解決手段】〔1〕多孔質シリカ粒子に、セラミド類を含む不揮発性成分が担持された複合シリカ粒子であって、前記多孔質シリカ粒子の細孔容積が0.5mL/g以上であり、対細孔容積率(多孔質シリカ粒子の細孔部の容積に対する、該不揮発性成分の含有量の体積比率)が110%以下である、複合シリカ粒子、〔2〕〔1〕の複合シリカ粒子を含む造粒粒子、〔3〕懸濁液を得る工程である工程1及び乾燥する工程である工程2をこの順に有する〔1〕の複合シリカ粒子の製造方法、及び〔4〕懸濁液を得る工程である工程1’及び噴霧乾燥する工程2’をこの順に有する〔2〕の造粒粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
多孔質シリカ粒子に、セラミド類を含む不揮発性成分が担持された複合シリカ粒子であって、
前記多孔質シリカ粒子の細孔容積が0.5mL/g以上であり、
前記不揮発性成分の沸点(常圧:1013hPa)が150℃以上であり、
下記計算式(1)で求められる対細孔容積率が110%以下である、複合シリカ粒子。
(対細孔容積率(%))=(多孔質シリカ粒子に担持された不揮発性成分の合計量(mL))/{(多孔質シリカ粒子の量(g))×(多孔質シリカ粒子の細孔容積(mL/g))}×100 (1)
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記セラミド類が、非晶質状態である、請求項1に記載の複合シリカ粒子。
【請求項3】
前記不揮発性成分と前記多孔質シリカ粒子との質量比(不揮発性成分/多孔質シリカ粒子)が4以下である、請求項1に記載の複合シリカ粒子。
【請求項4】
前記不揮発性成分が、アルコールを含有し、
前記アルコールの水100gへの溶解量(25℃、1013hPa)が、1g超である、請求項1に記載の複合シリカ粒子。
【請求項5】
前記アルコールが、グリコール系溶媒を含む、請求項4に記載の複合シリカ粒子。
【請求項6】
前記アルコールが、ジプロピレングリコールを含む、請求項4に記載の複合シリカ粒子。
【請求項7】
前記不揮発性成分が、界面活性剤を含有する、請求項1に記載の複合シリカ粒子。
【請求項8】
前記不揮発性成分中のセラミド類の含有量が、5質量%以上である、請求項1に記載の複合シリカ粒子。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の複合シリカ粒子を含む造粒粒子。
【請求項10】
更に、水溶性高分子を含む、請求項9に記載の造粒粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合シリカ粒子、複合シリカ粒子の造粒粒子及びこれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
セラミド類は、皮膚最外層を覆う角層細胞間脂質の成分として存在し、皮膚本来がもつ生体と外界とのバリアー膜としての機能維持に重要な役割を果たしている。このようなセラミド類を外用剤又は化粧料等に配合して皮膚に適用すると、保湿効果の向上や、肌荒れの予防又は改善などのケア効果の向上に有効であることが広く知られている。
【0003】
セラミド類を化粧料等として用いる方法として、例えば特許文献1には、(A)多孔質無機粉体を全組成中に0.1~20重量%を含む粉体成分60~75重量%、(B)保湿成分を全組成中に0.1~15重量%含む油分25~40重量%を含有する固形粉末化粧料が開示されており、該保湿成分として、セラミド類が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-158717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、引用文献1の固形粉末化粧料は、該化粧料を用いた際のしっとり感やサラサラ感を併せ持つものであるものの、保湿成分(特にセラミド類)の皮脂への放出量について検討がなされておらず、セラミド類を十分効果的に用いることができない場合があった。
本発明は、皮脂の主要成分であるオレイン酸と接触することで、セラミド類を容易に放出することができる、複合シリカ粒子及び複合シリカ粒子の造粒粒子、並びにこれらの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、一定の細孔容積を有する多孔質シリカ粒子に、セラミド類を含む不揮発性成分を、前記多孔質シリカの細孔容積に対して一定量担持させることにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕~〔4〕に関する。
〔1〕多孔質シリカ粒子に、セラミド類を含む不揮発性成分が担持された複合シリカ粒子であって、前記多孔質シリカ粒子の細孔容積が0.5mL/g以上であり、前記不揮発性成分の沸点(1013hPa)が150℃以上であり、下記計算式(1)で求められる対細孔容積率が110%以下である、複合シリカ粒子。
(対細孔容積率(%))=(多孔質シリカ粒子に担持された不揮発性成分の合計量(mL))/{(多孔質シリカ粒子の量(g))×(多孔質シリカ粒子の細孔容積(mL/g))}×100 (1)
〔2〕〔1〕に記載の複合シリカ粒子を含む造粒粒子。
〔3〕下記工程1及び2をこの順に有する、〔1〕に記載の複合シリカ粒子の製造方法。
工程1:前記セラミド類を含む不揮発性成分を含有する乳化液又は溶液と、前記多孔質シリカ粒子とを混合し、懸濁液を得る工程
工程2:工程1で得た懸濁液を、乾燥する工程。
〔4〕下記工程1’及び2’をこの順に有する、〔2〕に記載の造粒粒子の製造方法。
工程1’:セラミド類を含む不揮発性成分を含有する乳化液又は溶液と、多孔質シリカ粒子と、水溶性高分子とを混合し、懸濁液を得る工程
工程2’:工程1’で得た懸濁液を、噴霧乾燥する工程。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、皮脂の主要成分であるオレイン酸と接触することで、セラミド類を容易に放出することができる、複合シリカ粒子及び複合シリカ粒子と水溶性高分子とを含む造粒粒子、並びにこれらの製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[複合シリカ粒子]
本発明の複合シリカ粒子は、多孔質シリカ粒子に、セラミド類を含む不揮発性成分が担持された複合シリカ粒子であって、前記多孔質シリカ粒子の細孔容積が0.5mL/g以上であり、前記不揮発性成分の沸点(常圧:1013hPa)が150℃以上であり、下記計算式(1)で求められる対細孔容積率が110%以下である。
(対細孔容積率(%))=(多孔質シリカ粒子に担持された不揮発性成分の合計量(mL))/{(多孔質シリカ粒子の量(g))×(多孔質シリカ粒子の細孔容積(mL/g))}×100 (1)
【0009】
本発明の複合シリカ粒子は、皮脂の主要成分であるオレイン酸と接触することで、多孔質シリカ粒子の細孔部に含有されているセラミド類を容易に放出することができる。その理由は定かではないが、以下のように考えられる。
本発明の複合シリカ粒子は、セラミド類を含む不揮発性成分が多孔質シリカ粒子の細孔部に担持されているものであり、これにより、セラミド類を非晶質状態で維持することができると考えられる。セラミド類が非晶質状態であることにより、セラミド類が結晶状態である場合よりも、オレイン酸に溶解するまでの時間が短くなると考えられる。そのため、本発明の複合シリカ粒子は、皮膚上に存在するオレイン酸と接触した際に、セラミド類の放出量を増加させると考えられる。
また、本発明の複合シリカ粒子において、多孔質シリカ粒子の細孔容積が0.5mL/g以上であることにより、セラミド類を含む不揮発性成分を細孔内に十分量担持することができる。
また、本発明の複合シリカ粒子において、対細孔容積率(多孔質シリカ粒子の細孔部の容積に対する、該不揮発性成分の含有量の体積比率)を110%以下にすることにより、セラミド類が多孔質シリカ粒子の細孔の外で結晶化する量を抑制し、細孔部の入り口を塞ぐことを抑制できることを意味する。この結果、皮脂の主要成分であるオレイン酸と接触した際のセラミド類の放出量の低下を抑制できると考えられる。なお、対細孔容積率が110%とは、多孔質シリカ粒子の細孔内部の100%以外に、少なくとも10%の不揮発性成分が、多孔質シリカ粒子の細孔外部の表面に付着して存在することを示す。
【0010】
本明細書において、上記計算式(1)で求められる対細孔容積率とは、多孔質シリカ粒子の細孔部の容積に対する、該不揮発性成分の含有量の体積比率のことを表す。
本発明の複合シリカ粒子において、上記計算式(1)で求められる対細孔容積率は、皮脂の主成分であるオレイン酸へのセラミド類の放出量の低下を抑制させる観点から、110%以下であり、好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下、より更に好ましくは60%以下であり、そして、セラミド類の担持量を増やし、皮脂の主成分であるオレイン酸へのセラミド類の放出量をより向上させる観点から、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、更に好ましくは25%以上、より更に好ましくは35%以上であり、これらの観点から、好ましくは5%以上110%以下、より好ましくは10%以上100%以下、更に好ましくは25%以上80%以下、より更に好ましくは35%以上70%以下、より更に好ましくは35%以上60%以下である。
(【0011】以降は省略されています)
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