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公開番号
2025110737
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-29
出願番号
2024004752
出願日
2024-01-16
発明の名称
インクジェット記録方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
B41M
5/00 20060101AFI20250722BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】樹脂フィルムのような低吸液性記録媒体上に印刷を行っても、色ムラを抑制でき、また、連続で印刷を行っても吐出不良を抑制できる連続吐出性に優れる、インクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、該記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、該低吸液性記録媒体が、樹脂フィルムであり、該水系インクが、着色剤(A)、水溶性有機溶媒(B)及び水を含有し、該インクジェット記録装置が、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク及びイエローインクを含む、少なくとも4種以上の該水系インクを備え、シアンインク、マゼンダインク、ブラックインク、イエローインクの順に該水系インクを吐出する、インクジェット記録方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、該低吸液性記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、
該低吸液性記録媒体が、樹脂フィルムであり、
該水系インクが、着色剤(A)、水溶性有機溶媒(B)及び水を含有し、
該インクジェット記録装置が、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク及びイエローインクを含む、少なくとも4種以上の該水系インクを備え、シアンインク、マゼンダインク、ブラックインク、イエローインクの順に該水系インクを吐出する、インクジェット記録方法。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
着色剤(A)が、顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項3】
水溶性有機溶媒(B)の沸点が、90℃以上250℃未満である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項4】
水溶性有機溶媒(B)が、グリコールエーテル(b-1)及び多価アルコール(b-2)を含有する、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項5】
多価アルコール(b-2)に対する、グリコールエーテル(b-1)の質量比〔(b-1)/(b-2)〕が、0.01以上1.0以下である、請求項4に記載のインクジェット記録方法。
【請求項6】
低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドに対向する該記録媒体の面とは裏側の面に設けたアンダーヒーターで該記録媒体を加熱する、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項7】
記録速度が低吸液性記録媒体の搬送速度換算で5m/min以上75m/min以下である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項8】
ワンパス方式で記録する、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録媒体に直接吐出し、付着させて、文字や画像を得る方式である。この方式は、フルカラー化が容易で、かつ安価であり、記録媒体として普通紙が使用可能、被印刷物に対して非接触、という数多くの利点があるため普及が著しい。
一方で、従来の普通紙、コピー紙と呼ばれる高吸液性記録媒体への印刷に加えて、オフセットコート紙のような低吸液性のコート紙、又はポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂等の非吸液性樹脂のフィルム等の低吸液性記録媒体を用いた商業印刷向けの記録媒体への印刷が求められてきている。
これらの低吸液性記録媒体上にインクジェット記録方法で印刷を行った場合、液体成分の吸収が遅い、又は吸収されないため、乾燥に時間がかかるため、色ムラが発生し易い。
【0003】
特許文献1には、凝集作用の有無によらないで、低吸液性記録媒体を熱変形させることなく、ムラや混色のない良好な画像が得られるインクジェット記録方法として、低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、該記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、該水系インクが、着色剤(A)、有機溶媒(C)、及び水を含有し、該インクジェット記録装置が、静的表面張力の異なる水系インクを3種以上備え、該記録媒体が30~75℃に加熱されており、該記録媒体に静的表面張力の高い水系インクから順に吐出する、インクジェット記録方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-222146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のインクジェット記録方法では、従来の一般的なインクの順番と同様に、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク及びイエローインクをこの順に印刷することが開示されている。前記インクの印刷順により印刷を行う際、記録媒体が30~75℃に加熱されている場合、インクジェットヘッドのノズル近傍が高温に晒されることで特にブラックインクの吐出不良が発生しやすくなる。この理由は下記と考えられる。
印刷順の後方に位置するインクジェットヘッド(すなわち前記におけるシアンインク、マゼンタインク及びイエローインクのインクジェットヘッド)は、ブラックインクのインクジェットヘッド周辺と比較して、先に印刷されたインクの乾燥による水蒸気が含まれるため、ノズル近傍が高湿度雰囲気となり、吐出不良が起こりにくい。一方ブラックインクは、他色のインクに比べて凝集性が高いことに加えて、前記においては印刷順の先頭となるためノズル近傍が低湿度雰囲気となって、吐出不良が発生しすい場合があった。
そこで吐出不良を抑制するよう、凝集性の低いイエローインクを先頭にする印刷順番を検討したが、この色順では記録媒体に加熱にムラがある場合、ベタ印刷時の色ムラが発生し易いとの課題があった。
本発明は、樹脂フィルムのような低吸液性記録媒体上に印刷を行っても、色ムラを抑制でき、また、連続で印刷を行っても吐出不良を抑制できる連続吐出性に優れる、インクジェット記録方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、特定の順に水系インクを吐出することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、該低吸液性記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、該低吸液性記録媒体が、樹脂フィルムであり、該水系インクが、着色剤(A)、水溶性有機溶媒(B)及び水を含有し、該インクジェット記録装置が、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク及びイエローインクを含む、少なくとも4種以上の該水系インクを備え、シアンインク、マゼンダインク、ブラックインク、イエローインクの順に該水系インクを吐出する、インクジェット記録方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、樹脂フィルムのような低吸液性記録媒体上に印刷を行っても、色ムラを抑制でき、また、連続で印刷を行っても吐出不良を抑制できる連続吐出性に優れる、インクジェット記録方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[インクジェット記録方法]
本発明のインクジェット記録方法は、低吸液性記録媒体に水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、該低吸液性記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、該低吸液性記録媒体が、樹脂フィルムであり、該水系インクが、着色剤(A)、水溶性有機溶媒(B)及び水を含有し、該インクジェット記録装置が、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク及びイエローインクを含む、少なくとも4種以上の該水系インクを備え、シアンインク、マゼンダインク、ブラックインク、イエローインクの順に該水系インクを吐出するものである。
【0009】
なお、本明細書において、「記録」とは、文字や画像を記録する印刷、印字を含む概念であり、「記録物」とは、文字や画像が記録された印刷物、印字物を含む概念である。
また、「低吸液性」とは、水及び/又はインクの低吸液性及び非吸液性を含む概念であり、低吸液性は、純水の吸水性で評価することができる。より具体的には、記録媒体と純水との接触時間100m秒における該記録媒体の吸水量が、0g/m
2
以上10g/m
2
以下、好ましくは0g/m
2
以上6g/m
2
以下であることを意味する。なお、前記の吸水量は、実施例に記載の方法により測定される。
さらに、「水系」とは、インクに含有される媒体中で、水が最大割合を占めていることを意味するものであり、媒体が水のみの場合もあり、水と一種以上の有機溶媒との混合溶媒の場合も含まれる。
【0010】
本発明のインクジェット記録方法によれば、樹脂フィルムのような低吸液性記録媒体上に印刷を行っても、色ムラを抑制でき、また、連続吐出性に優れるという効果を奏する。その理由は定かではないが、以下のように考えられる。
一般的には、印刷を行う際、インクの乾燥性を向上させるために、低吸液性記録媒体を加熱させる。この時、低吸液性記録媒体の加熱にムラがあると、特にベタ印刷をした際に、低吸液性記録媒体上の温度の違いにより、印刷箇所によってベタ印刷表面の物性に違いが生じる。そのため、先に印刷したインクの上に次のインクを印刷する際、先に印刷したインクのベタ印刷上の物性の違いにより、次に印刷したインクの濡れ広がり性が変化し、その結果、色ムラが発生する。
従来のインクジェット記録方法では、良好な記録物を得る観点から、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク、イエローインクをこの順に印刷をおこなっている。しかしながら、特にイエローインクは、上記の理由から色ムラが認識されやすく、前記従来の印刷順では、色ムラが顕著になる場合があった。
一方で、本発明のインクジェット記録方法は、特に色ムラが認識されやすいイエローインクの印刷順を後方にすることで、色ムラを低減することができると考えられる。
また、ブラックインクは、他色のインクに比べて凝集性が高いため、連続で印刷した際にインクの吐出不良が発生しやすい。ここで、インクジェットヘッド周辺の湿度に着目すると、後方のインクジェットヘッド周辺は、前方のインクジェットヘッド周辺と比較して、先に印刷されたインクの乾燥による水分が含まれるため、湿度が高い傾向がある。そこで、本発明のインクジェット記録方法は、ブラックインクの印刷順を後方にすることで、ブラックインクを吐出するインクジェットヘッド周辺の湿度が高い状態にできるため、ブラックインクの凝集を防ぐことができ、連続吐出性を向上することができると考えられる。
以上を踏まえ、より色ムラが低減でき、連続吐出性に優れる印刷順を検討した結果、シアンインク、マゼンダインク、ブラックインク、イエローインクの順に該水系インクを吐出させて印刷することにより、本発明の印刷方法は、色ムラを抑制でき、連続吐出性に優れるという効果を奏するものと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
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