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公開番号
2025110736
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-29
出願番号
2024004751
出願日
2024-01-16
発明の名称
インクジェット記録方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
B41J
2/01 20060101AFI20250722BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】低吸液性記録媒体に水系インクで直接インクジェット記録を行う際の、インクジェットヘッド近傍の治具表面での結露を抑制できる、インクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、低吸液性記録媒体に、ワンパス方式で直接インクジェット記録するインクジェット記録方法であって、該インクジェットヘッドが、少なくとも2系列のインクジェットヘッドであり、該低吸液性記録媒体における、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッドから水系インクが付着する部位の温度T1’と、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具表面の温度T1との差(T1’-T1)が、0℃以上4℃以下である、インクジェット記録方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、低吸液性記録媒体に、ワンパス方式で直接インクジェット記録するインクジェット記録方法であって、
該インクジェットヘッドが、少なくとも2系列のインクジェットヘッドであり、
該低吸液性記録媒体における、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッドから水系インクが付着する部位の温度T1’と、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具表面の温度T1との差(T1’-T1)が、0℃以上4℃以下である、インクジェット記録方法。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具表面の温度T1が、30℃以上50℃以下である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項3】
低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具表面の温度T1の調整方法が、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具を、面状電熱ヒータによって加熱する方法を有するものである、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項4】
該低吸液性記録媒体における、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッドから水系インクが付着する部位の温度T1’の調整方法が、低吸液性記録媒体を、水系インクが付着する面とは反対の面から、面状電熱ヒータによって加熱する方法を有するものである、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項5】
低吸液性記録媒体が、樹脂フィルムである、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項6】
インクジェット記録装置が、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクを含む少なくとも4種以上の水系インクを備えるものである、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録方式は、微細なノズルからインク液滴を吐出し、記録媒体に付着させて、文字や画像が記録された記録物を得る方式である。この方式は、フルカラー化が容易でかつ安価であり、更に、記録媒体として普通紙が使用可能であること、被記録媒体に対して非接触であること、という数多くの利点があるため、普及が著しい。インクジェット記録方式は水系、溶媒系の両方のインクを吐出することができるが、環境負荷や安全性の観点から水系インクを用いるものが主流となっている。そして近年は普通紙と呼ばれる高吸液性記録媒体に加えて、コート紙のような低吸液性の記録媒体、又はポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂のような、非吸液性の記録媒体への対応が求められてきている。
【0003】
インクジェット記録方式で低吸液性記録媒体に水系インクで記録する場合は、インクジェット記録後、記録媒体上のインクの水分を早期に蒸発させるため、該記録媒体の温度を室温以上にする操作が用いられる。しかしながら記録媒体の温度を室温以上にする操作では、蒸発した水分がインクジェット装置内で該記録媒体に近接して存在するインクジェットヘッド、及びインクジェットヘッドを固定する治具の表面で結露が発生し、該結露した水分が記録媒体の記録面に落下すると、画像が滲み、画像に筋が入るなどの問題が発生する。
特許文献1では、インクを吐出し、画像形成する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドにより画像の形成される被吐出媒体と、前記吐出ヘッドを温度T1に加熱するヘッド加熱手段と、前記被吐出媒体を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット記録装置であって、前記画像の形成時に、前記吐出ヘッドの温度T1と、前記吐出ヘッドにより画像形成を行う位置の前記被吐出媒体の加熱後の温度T2が、前記T1と前記T2についてT1>T2の関係になるよう調整する制御手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置及び該装置を用いるインクジェット記録方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-014075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、インクジェットヘッドの結露は抑えられるものの、低吸液性記録媒体に直接インクジェット記録を行う場合においてはインクジェットヘッドが固定されている治具の表面に結露が生じる場合があった。また、インクジェットヘッドのノズル開口部からのインクの蒸発によるノズル閉塞も顕著になり、不吐ノズルの発生によるスジが発生する場合があった。
本発明は、低吸液性記録媒体に水系インクで直接インクジェット記録を行う際の、インクジェットヘッド近傍の治具表面での結露を抑制できる、インクジェット記録方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、低吸液性記録媒体に、ワンパス方式でインクジェット記録するインクジェット記録方法において、該低吸液性記録媒体の水系インクが付着する部位の温度と、インクジェット記録装置の複数の系列のインクジェットヘッドのうちの低吸液性記録媒体が排紙される側のインクジェットヘッド(すなわち、該低吸液性記録媒体に最後にインクジェット記録する部分)の近傍の治具表面の温度との差が、一定の範囲内であることで、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、低吸液性記録媒体に、ワンパス方式で直接インクジェット記録するインクジェット記録方法であって、該インクジェットヘッドが、少なくとも2系列のインクジェットヘッドであり、低吸液性記録媒体における、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッドから水系インクが付着する部位の温度T1’と、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具表面の温度T1との差(T1’-T1)が、0℃以上4℃以下である、インクジェット記録方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、低吸液性記録媒体に水系インクをワンパス方式で直接インクジェット記録を行う際の、インクジェットヘッド近傍の治具表面での結露を抑制できる、インクジェット記録方法を提供できる。また、本発明によれば、低吸液性記録媒体に水系インクでインクジェット記録を行う際に、ノズルの閉塞を抑制し易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施例で用いた、印刷評価装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[インクジェット記録方法]
本発明のインクジェット記録方法は、水系インクを吐出するインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を用いて、低吸液性記録媒体に、ワンパス方式で直接インクジェット記録するインクジェット記録方法であって、該インクジェットヘッドが、少なくとも2系列のインクジェットヘッドであり、低吸液性記録媒体における、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッドから水系インクが付着する部位の温度T1’と、低吸液性記録媒体の搬送方向に対し最も排紙側のインクジェットヘッド近傍の治具表面の温度T1との差(T1’-T1)が、0℃以上4℃以下である。
【0010】
本明細書において、「記録」とは、文字や画像を人が目視で認識できる状態で媒体に定着させる操作を意味し、これは印刷、印字を含む概念であり、「記録物」とは、文字や画像を人が認識できる状態で定着された印刷物、印字物を含む概念であって、記録操作が完了して得られる成果物である。なお、本発明のインクジェット記録方法においては、インクの定着性を高めたり、色の発色性を高めたりする効果を有する液体、すなわち着色剤を含有しない液体を、インクジェットヘッドを用いて記録媒体に付与する操作は「記録」には相当しない。
また、「低吸液性」とは、記録媒体と純水との接触時間100m秒における該記録媒体の吸水量が、0g/m
2
以上10g/m
2
以下、好ましくは0g/m
2
以上6g/m
2
以下であることを意味し、非吸液性も含む概念である。なお、前記の吸水量は、実施例に記載の方法により測定される。
また、「水系インク」とは、インクを構成する成分において、質量基準で水が最大割合を占めていることを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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