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公開番号2025007286
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108574
出願日2023-06-30
発明の名称洗浄方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類G03F 7/42 20060101AFI20250109BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】一態様において、樹脂マスク除去性及び安定性に優れる洗浄方法を提供する。
【解決手段】本開示は、洗浄剤組成物を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む洗浄方法に関する。前記洗浄剤組成物は、アルカノールアミン(成分A)、第四級アンモニウム水酸化物(成分B)、グリコールエーテル(成分C)及び水(成分D)を含有する。前記洗浄剤組成物中の成分Aの含有量は3質量%以上18質量%以下、成分Bの含有量は1質量%以上15質量%以下、成分Cの含有量は、2質量%以上10質量%以下、成分Dの含有量は60質量%以上90.5質量%以下であり、質量比A/Cは0.9以上1.9以下、質量比B/Cは0.35以上2.0以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
洗浄剤組成物を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含み、
前記洗浄剤組成物は、アルカノールアミン(成分A)、第4級アンモニウム水酸化物(成分B)、グリコールエーテル(成分C)及び水(成分D)を含有し、
前記洗浄剤組成物中の成分Aの含有量は3質量%以上18質量%以下であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Bの含有量は1質量%以上15質量%以下であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Cの含有量は2質量%以上10質量%以下であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Dの含有量は60質量%以上90.5質量%以下であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Aと成分Cとの質量比A/Cは0.9以上1.9以下であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Bと成分Cとの質量比B/Cは0.35以上2.0以下である、洗浄方法。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
成分Aは、モノエタノールアミンである、請求項1に記載の洗浄方法。
【請求項3】
成分Bは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドである、請求項1又は2に記載の洗浄方法。
【請求項4】
成分Cは、ジエチレングリコールモノブチルエーテルである、請求項1から3のいずれかに記載の洗浄方法。
【請求項5】
前記洗浄剤組成物中の成分Aと成分Cとの質量比A/Cは1.2以上1.7以下である、請求項1から4のいずれかに記載の洗浄方法。
【請求項6】
前記洗浄剤組成物中の成分Bと成分Cとの質量比B/Cは0.45以上0.7以下である、請求項1から5のいずれかに記載の洗浄方法。
【請求項7】
前記洗浄剤組成物は、トリアゾール類を含まない、請求項1から6のいずれかに記載の洗浄方法。
【請求項8】
前記洗浄剤組成物は、非水溶性溶剤を含まない、請求項1から7のいずれかに記載の洗浄方法。
【請求項9】
前記洗浄剤組成物は、有機リン化合物又はその塩を含まない、請求項1から8のいずれかに記載の洗浄方法。
【請求項10】
前記樹脂マスクが付着した被洗浄物は、表面に金属層及び樹脂マスクを有する基板である、請求項1から9のいずれかに記載の洗浄方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、洗浄方法及びこれを用いる電子部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータや各種電子デバイスにおいては、低消費電力化、処理速度の高速化、小型化が進み、これらに搭載されるパッケージ基板などの配線は年々微細化が進んでいる。このような微細配線並びにピラーやバンプといった接続端子形成にはこれまでメタルマスク法が主に用いられてきたが、汎用性が低いことや配線等の微細化への対応が困難になってきたことから、他の新たな方法へと変わりつつある。
【0003】
新たな方法の一つとして、ドライフィルムレジストをメタルマスクに代えて厚膜樹脂マスクとして使用する方法が知られている。この樹脂マスクは最終的に剥離・除去されるが、その際にアルカリ性の剥離用洗浄剤が使用される。
【0004】
例えば、特許文献1には、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の強アルカリ性水溶液(剥離液)で水溶性レジストを剥離する方法が提案されている。同文献の0013段落には、強アルカリ性水溶液の添加剤として、亜硫酸塩等が挙げられている。
特許文献2には、アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)、キレート剤(成分C)及び水を含有し、成分Bがグリコールエーテル及び芳香族ケトンから選ばれる少なくとも1種の溶剤であり、成分Cがカルボキシ基及びホスホン酸基から選ばれる少なくとも1種の酸基を2以上有する化合物であり、使用時における成分Bの含有量が1質量%以上12質量%以下、使用時における成分Dの含有量が65質量%以上95質量%以下である、樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物が提案されている。
特許文献3には、特定のアミノアルコール(成分A)、特定の水酸化テトラアルキルアンモニウム(成分B)、炭素数1以上5以下のカルボン酸又はその塩(成分C)、特定のグリコールエーテル(成分D)、特定のイミダゾール系化合物(成分E)及び水(成分F)を含有する樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平6-250401号公報
特開2021-006904号公報
特開2017-116871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プリント基板等に微細配線を形成する上で、樹脂マスクの残存はもちろんのこと、微細配線やバンプ形成に用いられるはんだやめっき液等に含まれる助剤等の残存を低減するため、洗浄剤組成物には高い洗浄性が要求される。
しかしながら、配線が微細化するにつれて、微細な隙間にある樹脂マスクを除去することが困難になってきており、洗浄剤組成物には、高い樹脂マスク除去性が要求される。
また、近年では、様々なパターンを有する基板が提案されている。例えば、図1に示すように、基板表面に形成された金属層2(例えば、銅めっき層)と、金属層2にパーフォレーション状に存在する樹脂マスク層1とを有する基板(すなわち、樹脂マスク層の周囲(側面)が金属層で囲まれた構造を有する基板)の場合、従来の洗浄剤組成物では、樹脂マスクと金属層の界面に洗浄剤組成物が侵入しにくく、樹脂マスクの剥離が難しい。
一方、安定生産の為には洗浄剤自体の安定性が求められる。沈降物が発生したり、不均一な状態になることで品質の安定した基板の洗浄ができなくなるという問題がある。これまでは、樹脂の除去性の高い洗浄剤の検討を行ってきたが、往々にしてその様な洗浄剤は安定性(成分の分離抑制)に欠ける場合があった。
【0007】
そこで、本開示は、樹脂マスク除去性及び安定性に優れる洗浄方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、一態様において、洗浄剤組成物を用いて樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含み、前記洗浄剤組成物は、アルカノールアミン(成分A)、第4級アンモニウム水酸化物(成分B)、グリコールエーテル(成分C)及び水(成分D)を含有し、前記洗浄剤組成物中の成分Aの含有量は3質量%以上18質量%以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Bの含有量は1質量%以上15質量%以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Cの含有量は2質量%以上10質量%以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Dの含有量は60質量%以上90.5質量%以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Aと成分Cとの質量比A/Cは0.9以上1.9以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Bと成分Cとの質量比B/Cは0.35以上2.0以下である、洗浄方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、樹脂マスク除去性及び安定性に優れる洗浄方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、被洗浄基板の基板表面の外観の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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