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公開番号2025009130
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111919
出願日2023-07-07
発明の名称水硬性組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20250110BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】円形度の小さい細骨材を用いた水硬性組成物の製造において、混練又は撹拌時間の延長によっても、流動性低下が抑制された水硬性組成物、及びその製造方法、並びにその水硬性組成物を用いた湿式吹付工法を提供する。
【解決手段】(A)セメント、(B)平均円形度が0.55以上0.85以下の細骨材、(C)重量平均分子量が5,000以上1,000,000未満のポリアルキレンオキサイド)、及び(D)水を含有する、水硬性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)セメント(以下、(A)成分という)、(B)平均円形度が0.55以上0.85以下の細骨材(以下、(B)成分という)、(C)重量平均分子量が5,000以上1,000,000未満のポリアルキレンオキサイド(以下、(C)成分という)、及び(D)水(以下、(D)成分という)を含有する、水硬性組成物。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)が、2以上6以下である、請求項1に記載の水硬性組成物。
【請求項3】
(A)成分の含有量と(D)成分の含有量との質量比(D)/(A)が、0.4以上0.8以下である、請求項1又は2に記載の水硬性組成物。
【請求項4】
(C)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対して0.05質量部以上1質量部以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の水硬性組成物。
【請求項5】
(B)成分が砕砂である、請求項1~4の何れか1項に記載の水硬性組成物。
【請求項6】
急結剤の含有量が、(A)成分100質量部に対して1重量部以下である、請求項1~5の何れか1項に記載の水硬性組成物。
【請求項7】
湿式吹付用である、請求項1~6の何れか1項に記載の水硬性組成物。
【請求項8】
(A)セメントと、(B)平均円形度が0.55以上0.85以下の細骨材と、(C)重量平均分子量が5,000以上1,000,000未満のポリアルキレンオキサイドと、(D)水とを混合する、水硬性組成物の製造方法。
【請求項9】
(A)セメントと、(B)平均円形度が0.55以上0.85以下の細骨材と、(C)重量平均分子量が5,000以上1,000,000未満のポリアルキレンオキサイドと、(D)水とを混合して水硬性組成物を製造し、前記水硬性組成物を対象物に吹き付ける、湿式吹付工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水硬性組成物、及びその製造方法、並びにその水硬性組成物を用いた湿式吹付工法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
水硬性組成物は人類の発展に欠くことのできないことのできない建設資材であり、中でもセメントコンクリートは、主にセメント、水、細骨材、粗骨材を混合し成形、硬化させることによって製造される。
細骨材としては、JIS A0203-2014中の番号2311で規定される、川砂、陸砂、山砂、海砂、石灰砂および珪砂に代表される天然骨材と、これらの砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、軽量細骨材及び再生細骨材等の人工骨材が挙げられる。
天然骨材は、風や水による物理的な作用により、比較的角が取れた滑らかな形状である。それゆえに、細骨材同士の付着力や“かみ合い”が低減され、未硬化の水硬性組成物のワーカビリティー(作業性、流動性)に優れる。
一方で近年、人口増加や経済発展を背景として、世界的に天然骨材の枯渇が深刻化している。そのため、破砕や分級によって粒度調整された人口骨材の利用が進んでいる。
【0003】
また、トンネル工事や法面保護工事等露出した地山の崩落を防止するために、水硬性組成物を用いた吹付工法が行われている。この工法のうち、湿式吹付工法と呼ばれるものは、通常、掘削工事現場に設置した、セメント、骨材、及び水の計量混合プラントで水硬性組成物を調製し、それをアジテータ車で運搬・吹付け機に移送し、吹付け機から水硬性組成物を地山面に所定の厚みになるまで吹き付ける工法である。
【0004】
特許文献1には、2-ヒドロキシエチルアクリレート由来の構成単位を70重量%以上含む構成単位からなる重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、水硬性粉体、砕砂を含む細骨材、粗骨材、及び水を含有する水硬性組成物により、砕砂を含む骨材を用いても、天然の砂を用いる場合と同様の流動性と充填性が得られる水硬性組成物が開示されている。
特許文献2には、骨材(砕石材又は高炉スラグ)を加工対象とし、外形に丸みを持たせながら吸水性を抑えることで、これをコンクリート用骨材として用いた場合に、実積率を向上させると共に、単位水量を低減させ、コンクリートの流動性、いわゆるワーカビリティーを向上させることができ、又、これをアスファルト用骨材や路盤材として用いた場合に、表面積を向上させると共に透水性を向上させることができる丸形磨き骨材及びその製造方法が開示されている。
特許文献3には、ポリエチレンオキサイドを配合したセメントコンクリートと、アルカリ金属アルミン酸塩及びアルカリ金属水酸化物を実質的に含有せず、カルシウムアルミネートと硫酸アルミニウムとを配合した吹付け用急結剤とを含有し、前記吹付け用急結剤は、前記硫酸アルミニウムの含有量が、前記カルシウムアルミネート100質量部に対して5~105質量部であり、前記硫酸アルミニウム中のアルカリ土類金属の含有量が、アルカリ土類金属酸化物換算で0.007~4質量%である低粉じん吹付けコンクリートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-173907号公報
特開2002-193646号公報
国際公開2022-59372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、人工骨材は、特殊な加工を経ない場合、破砕して製造する工程で鋭利な破断面を生じ、また、天然骨材のように物理的な作用を受けないことから、比較的“角ばった”形状を有するため、未硬化の水硬性組成物のワーカビリティーが悪化したり、水硬性組成物の混練およびミキサー内での撹拌過程で徐々に骨材が摩耗し、微粒化して経時的にワーカビリティーが損なわれたりする課題がある。
【0007】
本発明は、円形度の小さい細骨材を用いた水硬性組成物の製造において、混練又は撹拌時間の延長によっても、流動性低下が抑制された水硬性組成物、及びその製造方法、並びにその水硬性組成物を用いた湿式吹付工法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、(A)セメント(以下、(A)成分という)、(B)平均円形度が0.55以上0.85以下の細骨材(以下、(B)成分という)、(C)重量平均分子量が5,000以上1,000,000未満のポリアルキレンオキサイド(以下、(C)成分という)、及び(D)水(以下、(D)成分という)を含有する、水硬性組成物に関する。
【0009】
また本発明は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分とを混合する、水硬性組成物の製造方法に関する。
【0010】
また本発明は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分とを混合して水硬性組成物を製造し、前記水硬性組成物を対象物に吹き付ける、湿式吹付工法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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