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公開番号2025013206
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024100985
出願日2024-06-24
発明の名称複合シート
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類D06M 13/50 20060101AFI20250117BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が担持され、ガス吸着性能が高く、使用時にも金属有機構造体が脱落し難い複合シートを提供する。
【解決手段】複合シートでは、繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が分散されている。上記繊維は、芯部分と鞘部分とから構成される芯鞘構造を有する芯鞘繊維を有する。上記金属有機構造体が上記芯鞘繊維の上記鞘部分の樹脂が溶融固着することにより担持される。上記芯鞘繊維の上記鞘部分に担持された上記金属有機構造体の表面露出率が50%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が分散された複合シートであって、
前記繊維は、芯部分と鞘部分とから構成される芯鞘構造を有する芯鞘繊維を有し、
前記金属有機構造体が前記芯鞘繊維の前記鞘部分の樹脂が溶融固着することにより担持され、
前記芯鞘繊維の前記鞘部分に担持された前記金属有機構造体の表面露出率が50%以上である
複合シート。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記繊維の少なくとも一部において長手方向と直交する断面における前記金属有機構造体による周方向被覆率が80%以上である
請求項1に記載の複合シート。
【請求項3】
前記繊維の表面に前記金属有機構造体の層が形成されている
請求項1又は2に記載の複合シート。
【請求項4】
前記金属有機構造体の層は、前記金属有機構造体が前記繊維の表面を一体として被覆した膜である
請求項3に記載の複合シート。
【請求項5】
前記金属有機構造体の含有比率が、前記複合シート全体の質量に対して、80質量%以上である
請求項1又は2に記載の複合シート。
【請求項6】
最大曲げ応力が5MPa以下である
請求項1又は2に記載の複合シート。
【請求項7】
前記複合シートの厚みが0.2mm以上である
請求項1又は2に記載の複合シート。
【請求項8】
前記複合シートの厚みが0.5mm以上である
請求項7に記載の複合シート。
【請求項9】
ガーレー通気度が10秒/100mL以下である
請求項1又は2に記載の複合シート。
【請求項10】
芯鞘繊維を含む繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が担持された複合シートの製造方法であって、
前記金属有機構造体の原料となる金属イオン及び有機配位子のうち、一方を含む第1原料溶液と、他方を含む第2原料溶液と、を用意し、
前記第1原料溶液を前記シート基材に含浸させ、
前記シート基材に含浸させた前記第1原料溶液が乾燥しないうちに前記第2原料溶液を前記シート基材に含浸させ、
前記第2原料溶液を含浸させた前記シート基材に熱処理を加える
複合シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シート基材に金属有機構造体が担持された複合シートに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)は、均一な孔径、高い比表面積、高い分離性能などを有するため、高性能なガス吸着材料として注目されている。この一方で、MOFは、ミクロンスケールの微粉であるため単体では取り扱いにくいことが知られている。これに対し、MOFを不織布などの基材に担持させることで、多量のMOFを一括して取り扱えるようにする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-191913号公報
米国特許出願公開第2021/0189620号明細書
中国特許出願公開第112002938号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガス吸着性能を高めるためには、不織布に多くのMOFを担持させる必要がある。そのためには、不織布の表層部のみならず内部にもMOFを担持させることが有利である。ところが、不織布にMOFの粒子を散布する手法や、不織布にMOFの分散液を含浸させる手法などといった一般的な手法では、MOFの各粒子が不織布の内部まで入って行かずに表層部に留まりやすい。
【0005】
不織布を構成する繊維は、その表面にMOFを固定する機能を有さない。そのため、不織布に多くのMOFを担持させようとしても、十分に固定されないMOFが不織布から脱落し、使用時に十分なガス吸着能を発揮しにくい。
不織布を構成する繊維の表面にMOFを固定するためにバインダを用いる技術が知られている。しかしながら、主にバインダに頼ってMOFを固定する技術では、MOFの表面に付着したバインダによってMOFの有する細孔が閉塞されることで、MOF本来のガス吸着性能が損なわれやすい。
【0006】
本発明の課題は、繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が担持され、ガス吸着性能が高く、使用時にも金属有機構造体が脱落し難い複合シートを提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る複合シートでは、繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が分散されている。
一実施形態においては、上記繊維は、芯部分と鞘部分とから構成される芯鞘構造を有する芯鞘繊維を有する。
一実施形態においては、上記金属有機構造体が上記芯鞘繊維の上記鞘部分の樹脂が溶融固着することにより担持される。
一実施形態においては、上記芯鞘繊維の上記鞘部分に担持された上記金属有機構造体の表面露出率が50%以上である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、繊維で構成されたシート基材中に金属有機構造体が担持され、ガス吸着性能が高く、使用時にも金属有機構造体が脱落し難い複合シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る複合シートの製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[複合シートの基本構成]
本発明の一実施形態に係る複合シートは、シート基材と金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)とを有する。
本実施形態に係る複合シートのシート基材は、繊維によってシート状に形成された基材であり、典型的には不織布であるが、織布、ニット布、メッシュなどであってもよい。
本実施形態に係る複合シートのMOFは、典型的には金属イオンと有機配位子とから構成される微粉であり、シート基材中に分散され、シート基材を構成する繊維の表面に担持されている。なお、このような構造体について、多孔性配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymer)との呼称が用いられることもあるが、本明細書では金属有機構造体(MOF)との呼称に統一するものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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