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公開番号2025035023
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141761
出願日2023-08-31
発明の名称断熱保温パットの製造方法
出願人株式会社モリイチ
代理人個人
主分類D06F 65/00 20060101AFI20250306BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】リネン製品の清掃設備の1つをなすロールアイロナーに用いることで、ロールアイロナーの稼働に伴って定期的に生じる廃棄しなければならない莫大な量のフェルトシートの削減や設備の効率的な稼働や省エネ、更には作業者の安全面の確保を実現できるのに好適に使用可能な断熱保温パットを提供する。
【解決手段】リネン製品の清掃設備の1つであるロールアイロナーに備わる回転ロールの周囲に一旦巻かれて使用されたリネン製品圧接用のフェルトシートを洗浄及び乾燥させた後に所定の厚みや寸法形状をなすようにリサイクルを兼ねて作成されたパット本体110と、パット本体の一方の面と厚み部分の周囲縁部と他方の面の周囲縁部近傍を覆う耐熱性パットカバー120と、パット本体の他方の面の周囲縁部近傍領域を覆うパットカバーの所定位置に取り付けられた耐熱性シート状磁石130を有することを特徴とする断熱保温パット。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
リネン製品の清掃設備の１つであるロールアイロナーに備わる回転ロールの周囲に一旦巻かれて使用されたリネン製品圧接用のフェルトシートを洗浄及び乾燥させた後に所定の厚みや寸法形状をなすようにリサイクルを兼ねて作成されたパット本体と、
前記パット本体の一方の面と厚み部分の周囲縁部と他方の面の前記周囲縁部近傍を覆う耐熱性パットカバーと、
前記パット本体の他方の面の周囲縁部近傍領域を覆う前記パットカバーの所定位置に取り付けられた耐熱性シート状磁石を有することを特徴とする断熱保温パット。
続きを表示（約 850 文字）【請求項２】
前記パット本体は、断熱性と保温性を有する複数の枚数のパット本体エレメントを互いに重ねて積層させた状態からなり、当該パット本体エレメントの少なくとも１枚が、リネン製品の清掃設備の１つであるロールアイロナーに備わる回転ロールの周囲に一旦巻かれて使用されたリネン製品圧接用のフェルトシートを洗浄及び乾燥させた後に所定の厚みや寸法形状をなすようにリサイクルを兼ねて作成されたものであることを特徴とする請求項１に記載の断熱保温パット。
【請求項３】
リネン製品の清掃設備の１つであるロールアイロナーに備わる回転ロールの周囲に一旦巻かれて使用されたリネン製品圧接用のフェルトシートを前記回転ロールから取り外す第１の工程と、
第１の工程によって取り外しされたフェルトシートを洗浄した後乾燥させる第２の工程と、
第２の工程によって得られた洗浄・乾燥後のフェルトシートを用いて所定の厚みと外観形寸法を有するパット本体をリサイクルを兼ねて作成する第３の工程と、
前記パット本体の一方の面と厚み部分の周囲縁部と他方の面の前記周囲縁部近傍に耐熱性パットカバーで覆って両者を結合させると共に、前記パット本体の他方の面の周囲縁部近傍領域を覆う前記パットカバーの所定位置に耐熱性シート状磁石を取り付ける第４の工程とを有することを特徴とする断熱保温パットの製造方法。
【請求項４】
前記第３の工程において作成されるパット本体は、断熱性と保温性を有する複数の枚数のパット本体エレメントを互いに重ねて積層させた状態からなり、当該パット本体エレメントの少なくとも１枚が、リネン製品の清掃設備の１つであるロールアイロナーに備わる回転ロールの周囲に一旦巻かれて使用されたリネン製品圧接用のフェルトシートを洗浄及び乾燥させた後に所定の厚みや寸法形状をなすようにリサイクルを兼ねて作成されたものであることを特徴とする請求項３に記載の断熱保温パットの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、内部で高温のプロセス処理を行う設備や製造装置に用いるのに適し、特にリネン製品の清掃設備の１つをなすロールアイロナーに用いることで、ロールアイロナーの稼働に伴って定期的に生じる廃棄しなければならない莫大な量のフェルトシートの削減、及びこれに伴う設備の効率的な稼働や省エネ、更には作業者の安全面の確保を実現できるのに好適に使用可能な断熱保温パット及びその製造方法に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
ホテルや旅館その他大規模宿泊施設において日々使用されるシーツやピローカバー（枕カバー）に代表されるいわゆるリネン製品（以下、これら及びこれらに関連するものを総称して「リネン製品」とする）を清掃して交換するにあたっては、通常の一般的な家庭用品の洗濯の仕方と異なって、大がかりな工程を経て行われている。また、この大がかりな工程の１つを処理する装置であり洗濯して乾燥させたリネン製品のシワを伸ばして綺麗な状態にするためのものであるロールアイロナーという設備が知られている（例えば特許文献１参照）。
【０００３】
そして、上述したホテルや旅館その他大規模宿泊施設において日々使用されるリネン製品を清掃するにあたって実際に行われている工程としては以下のような流れとなっている。最初に清掃すべき大量のシーツやピローカバーなどのリネン製品の回収及びリネン製品清掃工場への運搬、その後に工場内でのそれぞれ規模の大きい洗濯機や水絞り機、乾燥機、高温加圧圧接による仕上げ用汚れ取り・シワ伸ばし機、清掃後のリネン製品の折りたたみ機、清掃工場から清掃前のリネン製品の搬入元への運搬などの工程からなっている。
【０００４】
このようなことからも理解できるように地域に点在する多くの宿泊施設のそれぞれから大量のリネン製品を１箇所のリネン製品清掃設備に搬入して短時間で効率良くかつ汚れたリネン製品を見た目も含めて清潔なリネン製品に清掃して元のそれぞれの宿泊施設に向けて定められた時間内に搬送しなければならない。
【０００５】
曜日的には週末がこのようなリネン製品の清掃量が多くなり、特に連休や正月などの冬休み、お盆などの夏休み、ゴールデンウィークなどに清掃すべきリネン製品の量が極端に多くなる。近年はインバウンド需要の急激な拡大に伴って上述した奥手の期間だけでなく、例えば海外の各国の個別の長期休暇の時期に多数の観光客が訪日してその期間において清掃すべきリネン製品の量が極端に多くなる傾向にもある。
【０００６】
しかしながら、このような時期を外すとリネン製品清掃工場に持ち込まれるリネン製品の量が少なくなるため、上述した大量のリネン製品を短時間で清掃する必要に対応するためにリネン製品清掃工場の規模を拡大すると、設備を稼働しない時期や時間等における設備維持費や人件費等が負担になるため、このようなリネン製品清掃工場を安易に増設することができず、大量のリネン製品を短時間で清掃しなければならない場合においては、それなりに短いタクトタイムで清掃作業をこなしていかなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
特開昭６１－０２０５９９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
内部で高温のプロセス処理を行う設備の一例としてリネン製品の設備の１つをなすロールアイロナーが挙げられる（上述した特許文献１参照）。このロールアイロナーは、特許文献１の内容から分かるように発熱体を埋設した曲面を有する加熱装置と、この加熱装置の曲面に例えばリネン製品を圧接しながら回転する複数の回転ロールを有し、この複数の回転ロールの周囲面にはそれぞれシート状の通気性を有する弾性体の形態をなすフェルトシートが巻かれている。
【０００９】
このフェルトシートの役割は、乾燥後のリネン製品をロールアイロナーに導入して全体的に伸ばしてシワを除去したり洗浄プロセスで取れなかった汚れのスチーム除去を行ったりする際にリネン製品全体に弾力性を有するフェルト部材であってロールの外周に巻かれた仕上げ用汚れ・シワ取り用のフェルトシートを介して均一な押し付け力を加えることで、新品の状態に近いリネン製品の形態に近づけることにある。
【００１０】
フェルトシートがこのようなリネン製品の洗浄後の仕上げのアイロン工程の役割を確実に果たすためには、ロールアイロナーを一定期間稼働した（ランニングした）後ごとにロールの周囲に巻かれた使用済のフェルトシートを剥がして新品のフェルトシートに取り替えることが必須となってくる。
（【００１１】以降は省略されています）

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