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公開番号2025008682
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111049
出願日2023-07-05
発明の名称パンツ型吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人,個人
主分類A61F 13/496 20060101AFI20250109BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】着用操作後の着用者の身体へのフィット性を維持したまま、着用操作時における指をひっかける掴みやすさと幅方向への広げやすさとを両立できるパンツ型吸収性物品を提供する。
【解決手段】サイドシール部を備えたパンツ型吸収性物品であって、前記腹側部が、前記ウエスト開口部から順に強伸縮領域、非伸縮領域及び弱伸縮領域を有し、前記強伸縮領域及び前記弱伸縮領域には、前記幅方向に沿って伸縮可能な状態で延在する弾性部材が前記身丈方向に間隔をあけて複数配置され、前記強伸縮領域は、前記弱伸縮領域よりも前記幅方向の伸縮応力が強くされており、前記弱伸縮領域における前記サイドシール部の幅方向内側に隣接する位置に、前記弱伸縮領域の中で最も伸縮応力が小さい最弱伸縮領域が存在し、前記非伸縮領域の前記身丈方向の幅が、前記強伸縮領域及び前記弱伸縮領域それぞれにおける前記弾性部材のピッチ間隔よりも広い、パンツ型吸収性物品。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
身丈方向及び該身丈方向に直交する幅方向を有し、着用者の胴を通すウエスト開口部及び前記着用者の脚を通す左右一対のレッグ開口部、着用者の腹側に配される腹側部、股間側に配される股下部及び背側に配される背側部、並びに、前記腹側部の前記身丈方向に沿う両側部と前記背側部の前記身丈方向に沿う両側部とが接合されてなるサイドシール部を備えたパンツ型吸収性物品であって、
前記腹側部が、前記ウエスト開口部から順に強伸縮領域、非伸縮領域及び弱伸縮領域を有し、前記強伸縮領域及び前記弱伸縮領域には、前記幅方向に沿って伸縮可能な状態で延在する弾性部材が前記身丈方向に間隔をあけて複数配置され、前記強伸縮領域は、前記弱伸縮領域よりも前記幅方向の伸縮応力が強くされており、
前記弱伸縮領域における前記サイドシール部の幅方向内側に隣接する位置に、前記弱伸縮領域の中で最も伸縮応力が小さい最弱伸縮領域が存在し、
前記非伸縮領域の前記身丈方向の幅が、前記強伸縮領域及び前記弱伸縮領域それぞれにおける前記弾性部材のピッチ間隔よりも広い、
パンツ型吸収性物品。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記最弱伸縮領域には、前記弾性部材に接着剤が配されている、請求項1記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項3】
前記強伸縮領域、非伸縮領域及び弱伸縮領域の前記身丈方向の幅は、弱伸縮領域>強伸縮領域≧非伸縮領域の関係になっている、請求項1又は2記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項4】
前記強伸縮領域が着色されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項5】
前記最弱伸縮領域が着色されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項6】
前記腹側部が有する前記強伸縮領域、非伸縮領域及び弱伸縮領域、並びに弱伸縮領域に含まれる最弱伸縮領域に係る構成が、前記背側部にも配されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、おむつなどのパンツ型吸収性物品に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
おむつなどのパンツ型吸収性物品は、下着のように、ウエスト開口部側の部分をつかんで引き上げて着用される。着用しやすさ等の観点から、これまでいつくかの提案がされてきた。
例えば、特許文献1には、幅方向に延びつつも股下側に向かって膨らむように湾曲した配置を有する湾曲伸縮部材を備えたパンツ型の使い捨ておむつが記載されている。該使い捨ておむつは上方に引き上げやすくなるよう、前記湾曲伸縮性部材によって、横方向に加えて縦方向(身丈方向ともいう)にも伸縮性が付与される。
特許文献2記載のパンツ型おむつは、胴回り部に、吸収体を縦方向に仮想的に延長した場合の延長領域の横方向(幅方向ともいう)の両外方に、伸縮性を有しない非伸縮領域がサイドシール部に近接して配置されている。前記非伸縮領域は、おむつ着用時に手指で把持されることの多い部分に部分的に配置され、これにより着用操作がスムーズになるとされる。
【0003】
特許文献3記載の使い捨て着用物品では、前胴回り域において第2弾性領域と第3弾性領域との間に位置するとともに弾性部材及び吸収体が存在しない第2非弾性領域が配されている。該第2非弾性領域は、複数の熱溶着点が設けられて平面性が向上し、外観が改善されるとされている。
また、特許文献4記載のパンツ型の着用物品では、前ウエスト域において第1前弾性域と第3前弾性域の間、第3前弾性域と第2前弾性域の間に、弾性部材が配置されていない第1及び第2非弾性域が位置することが記載されている。第1及び第2前弾性域には複数条の弾性体が、第3前弾性域には伸縮性シートが配され、前述の非弾性域はこれら各弾性域の緩衝域となるとされる。また、前記第2非弾性域は、吸液構造体のエンドフラップに位置して、着用操作時に指を引っ掛けてその上の第3前弾性域を手で掴みやすくできるとされる。
特許文献5記載のパンツタイプの吸収性物品では、外装シートの第2胴回り領域と中間弾性領域との間に、いずれの弾性部材も配置されない補助領域を設けることが記載されている。前記補助領域では、指先を深く引っ掛けて吸収性物品をしっかりと掴むことが容易に可能となり、吸収性物品を着用者の身体に沿って容易に移動できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-173778号公報
特開2019-111278号公報
特開2015-58226号公報
特開2015-202226号公報
国際公開2013/099510号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パンツ型吸収性物品は、着用者の身体へのフィット性の観点から幅方向の伸縮性を具備する。一方で、着用に際し、パンツ型吸収性物品のウエスト開口部側の縁を掴んで穿き上げる際、身体との摩擦をできるだけ小さくするよう幅方向外方に広げる操作が伴う。しかし、上記のフィット性の観点からは、幅方向内方への収縮力(伸縮応力)は適度に高くする必要があり、該収縮力と前述の幅方向外方への広げる操作性との両立が難しく、改善の余地があった。また、幅方向外方への広げ幅が十分でない状態で穿き上げると身体との摩擦が高まり、掴んだ指がすべったり抜けたりすることが生じかねず、この観点からも改善の余地があった。
この点、特許文献1記載のパンツ型の使い捨ておむつでは、湾曲伸縮部材がその伸縮性の一部を身丈方向への伸縮性に振り分けており、上記のフィット性が低減しかねず改善の余地がある。
特許文献2記載のパンツ型おむつは、サイドシール近傍の非伸縮領域はあくまで掴みしろの存在に留まる。そのため、掴みやすさと広げやすさとを両立させること、またこの両立をフィット性を維持しながら実現することについての記載はない。この点は、特許文献3~5記載の着用物品及び吸収性物品においても同様である。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、着用操作後の着用者の身体へのフィット性を維持したまま、着用操作時における指をひっかける掴みやすさと幅方向への広げやすさとを両立できるパンツ型吸収性物品に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、身丈方向及び該身丈方向に直交する幅方向を有し、着用者の胴を通すウエスト開口部及び前記着用者の脚を通す左右一対のレッグ開口部、着用者の腹側に配される腹側部、股間側に配される股下部及び背側に配される背側部、並びに、前記腹側部の前記身丈方向に沿う両側部と前記背側部の前記身丈方向に沿う両側部とが接合されてなるサイドシール部を備えたパンツ型吸収性物品であって、前記腹側部が、前記ウエスト開口部から順に強伸縮領域、非伸縮領域及び弱伸縮領域を有し、前記強伸縮領域及び前記弱伸縮領域には、前記幅方向に沿って伸縮可能な状態で延在する弾性部材が前記身丈方向に間隔をあけて複数配置され、前記強伸縮領域は、前記弱伸縮領域よりも前記幅方向の伸縮応力が強くされており、前記弱伸縮領域における前記サイドシール部の幅方向内側に隣接する位置に、前記弱伸縮領域の中で最も伸縮応力が小さい最弱伸縮領域が存在し、前記非伸縮領域の前記身丈方向の幅が、前記強伸縮領域及び前記弱伸縮領域それぞれにおける前記弾性部材のピッチ間隔よりも広い、パンツ型吸収性物品を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のパンツ型吸収性物品は、着用操作後の着用者の身体へのフィット性を維持したまま、着用操作時における指をひっかける掴みやすさと幅方向への広げやすさとを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のパンツ型吸収性物品の好ましい一実施形態としてのパンツ型おむつを模式的に示す斜視図である。
図1に示すパンツ型おむつをサイドシール部で破断して展開し伸長させて肌面側から見た状態を模式的に示す一部切欠展開平面図である。
図1に示すパンツ型おむつの穿き上げ操作を模式的に示す説明図である。
強伸縮領域と弱伸縮領域との配置を入れ替えた場合の穿き上げ操作を模式的に示す説明図である。
最外装シートの折り返し部と非伸縮領域との位置関係の好ましい形態の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のパンツ型吸収性物品の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。
本明細書において、着用者の肌に接触する側を肌側といい、これと反対側を非肌側という。これらは、着用者の肌に接触する面を有さない部材に関しても、吸収性物品の部材構成における相対的な位置関係を示す用語として用いる。また、吸収性物品において、着用時に着用者の前側に位置する方向を前方又は前側といい、後側に位置する方向を後方又は後側という。吸収性物品の表面又は裏面の法線方向、すなわち部材同士の積層方向を厚み方向という。
(【0011】以降は省略されています)

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