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公開番号2024171909
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089231
出願日2023-05-30
発明の名称ホルダ
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/49 20060101AFI20241205BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】吸汗シートが、ホルダの着用者の汗を吸収しやすいホルダを提供すること。
【解決手段】着用者の腰周りに装着されるとともに、吸収性パッド11を着用者に装着した状態に保持可能な環状のホルダ1であって、着用者の身長方向に沿う高さ方向HD及び胴回り方向に沿う周方向CDを有し、ホルダ本体2と、該ホルダ本体2の内面側に固定された吸汗シート8とを有し、吸汗シート8は、高さ方向HDの上端8a側及び下端8b側の少なくとも一方に、ホルダ本体2に固定されていない遊離部82を有しており、ホルダ本体2は、遊離部82と重なる部分に、周方向CDに沿う伸縮部を備えている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
着用者の腰周りに装着されるとともに、吸収性パッドを着用者に装着した状態に保持可能な環状のホルダであって、
着用者の身長方向に沿う高さ方向及び胴回り方向に沿う周方向を有し、
ホルダ本体と、該ホルダ本体の肌対向面側に固定された吸汗シートとを有し、
前記吸汗シートは、前記高さ方向の上端側及び下端側の少なくとも一方に、前記ホルダ本体に固定されていない遊離部を有しており、
前記ホルダ本体は、前記遊離部と重なる部分に、前記周方向に沿う伸縮部を備えている、ホルダ。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記ホルダ本体は、前記高さ方向に、前記周方向に沿う伸長応力が低い低伸縮領域と該周方向に沿う伸長応力が前記低伸縮領域よりも高い高伸縮領域とを有し、
前記遊離部と重なる伸縮部が、前記高伸縮領域となっている、請求項1に記載のホルダ。
【請求項3】
外表面を形成する外層シートと該外層シートの内面側に配された内層シートとを有するホルダ本体を備え、
前記吸汗シートは、前記高さ方向の上端側に前記遊離部を備えており、
前記外層シート及び前記内層シートの少なくとも一方は、伸縮性シートからなる、請求項1又は2に記載のホルダ。
【請求項4】
前記遊離部と重なる伸縮部が、前記外層シート及び前記内層シートのうちの、前記伸縮性シートからなる少なくとも一方のシートが、肌対向面側に折り返された折り返し部分である、請求項3に記載のホルダ。
【請求項5】
前記吸汗シートは、前記折り返し部分の下端の上下に跨っている、請求項4に記載のホルダ。
【請求項6】
外表面を形成する外層シートと該外層シートの内面側に配された内層シートとを有するホルダ本体を備え、
前記吸汗シートは、前記上端側及び前記下端側のうち、少なくとも前記下端側に前記遊離部を備えており、
前記ホルダ本体は、前記周方向に沿って配された複数本の弾性部材を有する高弾性伸縮領域を有し、前記下端側の前記遊離部と重なる伸縮部が、前記高弾性伸縮領域である、請求項1又は2に記載のホルダ。
【請求項7】
前記ホルダ本体において、前記吸汗シートが固定されている領域の少なくとも一部は、前記遊離部と重なる領域に比較してシートの積層数が少ない、請求項1~5のいずれか一項に記載のホルダ。
【請求項8】
前記ホルダ本体において、前記吸汗シートが固定されている領域の少なくとも一部は、前記遊離部と重なる領域に比較して坪量が小さい、請求項1~5のいずれか一項に記載のホルダ。
【請求項9】
前記ホルダ本体と前記吸汗シートは間欠的に固定されている、請求項7又は8に記載のホルダ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性パッドを着用者に装着した状態に保持するホルダに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ等の吸収性物品の一種として、尿等の体液を吸収保持する吸収性パッドと、着用者の腰周りに環状に装着されるとともに、着用者の股間部に配置された吸収性パッドを保持するホルダとを備え、吸収性パッドがホルダに対して着脱自在に構成されたセパレートタイプのものが知られている。従来のセパレートタイプの吸収性物品においては、特許文献1~3に記載されているように、ホルダに、吸収性パッドが有する止着構造を止着可能なホルダ側止着構造が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2006-515199号公報
特開2004-329386号公報
特開2004-329590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吸収性物品においては、着用者の汗に起因する湿疹、汗疹、かぶれ等の肌トラブルの発生を防止する目的で、おむつの内面(肌対向面)における着用者の肌と接触し得る部分を、吸汗シートによって形成することが行われている。特許文献1には、ホルダを構成する1層又は複数層の不織布層を親水性とすることが記載されており、特許文献2及び3には、ホルダの肌対向面側に位置する内層シートを親水性とすることが記載されている。特許文献1では親水性の不織布層が吸汗シートに相当し、特許文献2及び3では親水性の内層シートが吸汗シートに相当するところ、特許文献1~3では、吸汗シートが汗を吸収しやすくすることについて何ら検討されておらず、改善の余地があった。
したがって本発明の課題は、吸汗シートが、ホルダの着用者の汗を吸収しやすいホルダを提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、着用者の腰周りに装着されるとともに、吸収性パッドを着用者に装着した状態に保持可能な環状のホルダに関する。
前記ホルダは、着用者の身長方向に沿う高さ方向及び胴回り方向に沿う周方向を有することが好ましい。
前記ホルダは、ホルダ本体と、該ホルダ本体の肌対向面側に固定された吸汗シートとを有することが好ましい。
前記吸汗シートは、前記高さ方向の上端側及び下端側の少なくとも一方に、前記ホルダ本体に固定されていない遊離部を有していることが好ましい。
前記ホルダ本体は、前記遊離部と重なる部分に、前記周方向に沿う伸縮部を備えていることが好ましい。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
【発明の効果】
【0006】
本発明のホルダによれば、吸汗シートが、ホルダの着用者の汗を吸収しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明のホルダの一実施形態の斜視図である。
図2は、図1に示すホルダの最大伸長状態における腹側部側の非肌対向面(外面)を模式的に示す平面図である。
図3は、図1に示すホルダの最大伸長状態における腹側部側の肌対向面(内面)を模式的に示す平面図である。
図4は、図1のIV-IV線断面(ホルダの高さ方向且つ厚み方向に沿う断面)を模式的に示す断面図である。
図5は、図1に示すホルダの使用例を示す図であり、該ホルダ及びこれに止着された吸収性パッドを含む使い捨ておむつ(吸収性物品)の斜視図である。
図6は、図5に示すおむつの展開且つ最大伸長状態における肌対向面(内面)側を一部破断して模式的に示す展開平面図である。
図7(a)及び(b)は、本発明のホルダの別の実施形態を示す図であり、図3相当図である。
図8(a)及び(b)は、本発明のホルダの更に別の実施形態を示す図であり、図3相当図である。
図9は、本発明のホルダの更に別の実施形態を示す図であり、図3相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
【0009】
図1~4には、本発明のホルダの一実施形態であるホルダ1が示されている。また図5及び図6には、本発明のホルダの使用例として、ホルダ1とこれに止着された吸収性パッド11とを含む、使い捨ておむつ10が示されている。おむつ10は、図5に示すように、ホルダ1と吸収性パッド11とがホルダ側止着構造6及びパッド側止着構造16を介して結合されたものであり、ホルダ1が有するウエスト開口部WHと、ホルダ1の高さ方向HDの下端部と吸収性パッド11の長手方向(後述する縦方向X)に沿う両側縁部とで画成される一対のレッグ開口部LH,LHとを有する。なお、吸収性パッド11は、ホルダ1の構成部材ではない。
【0010】
セパレートタイプの吸収性物品であるおむつ10は、ホルダ1と吸収性パッド11とが止着構造6,16を介して結合・分離自在であるため、従来の非セパレートタイプの吸収性物品に比べて環境に対する負荷が低減されている。すなわち、着用者の腰周りに対応する部分(ホルダ相当部分)と着用者の股間部に対応する部分(吸収性パッド相当部分)とが一体不可分である従来の非セパレートタイプの吸収性物品を使用後に廃棄する場合、ホルダ相当部分は汚れていなくても、排泄物で汚れた状態の吸収性パッド相当部分とともに廃棄せざるを得なかったが、おむつ10であれば、ホルダ1はそのままで吸収性パッド11のみを新品と交換すればよいため、非セパレートタイプの吸収性物品に比べてゴミ廃棄量、二酸化炭素排出量が低減され、環境に対する負荷の低減に貢献することができる。
また、おむつ10の着用中、吸収性パッド11はホルダ1に着脱可能に固定されているので、該吸収性パッド11を新品に交換する作業は簡単であり、おむつ10は、従来の非セパレートタイプの吸収性物品に比べて交換作業の負荷が大幅に軽減されている。
(【0011】以降は省略されています)

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