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公開番号2024178688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2023097021
出願日2023-06-13
発明の名称住宅用建物
出願人個人
代理人個人
主分類E04B 1/70 20060101AFI20241218BHJP(建築物)
要約【課題】安定した温度の空気の層で建物全体が取り囲まれる住宅用建物を、より少ない消費電力で実現することを目的とする。
【解決手段】建物の側壁や屋根のほぼ全体を覆うガラス部と、建物の基礎部分の床下通気層G1と、建物の側壁構造体とガラス部との間の側壁通気層G2と、建物の天井とガラス部との間の小屋裏通気層G3と、床下通気層G1と側壁通気層G2との間を接続する基礎接続部と、側壁通気層G2と小屋裏通気層G3との間を接続する屋根接続部と、建物の天井に設置した天井ファンおよび建物の床に設置した床ファンと、を有し、床下通気層G1の空気が、気密性が高い側壁通気層G2から小屋裏通気層G3へと移動するように構成する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
建物の側壁や屋根のほぼ全体を覆うガラス部と
前記建物の基礎部分に設けられた床下通気層G1と、
前記建物の側壁構造体と前記ガラス部との間に設けられ、前記ガラス部により、外気との間の気密が保たれた側壁通気層G2と、
前記建物の天井と前記ガラス部との間に設けられ、前記ガラス部により、外気との間の気密が保たれた小屋裏通気層G3と、
外気との間の気密を保ちながら、前記床下通気層G1と前記側壁通気層G2との間を、空気の移動が可能なように接続する基礎接続部と、
外気との間の気密を保ちながら、前記側壁通気層G2と前記小屋裏通気層G3との間を、空気の移動が可能なように接続する屋根接続部と、
前記建物の天井に設置された天井ファンおよび前記建物の床に設置された床ファンと、
を有する住宅用建物。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記ガラス部の設置金具であって、
一方向に長い矩形形状を有する3枚の板状部分である固定板、内側係止板および外側係止板の部分と、これら板状部分の長手方向の辺どうしを繋いでいる結合部とから構成され、
前記固定板と前記内側係止板との間の間隔は、前記側壁通気層G2または前記小屋裏通気層G3の厚さと略同じであり、
前記内側係止板と前記外側係止板との間の間隔は、前記ガラス部の厚さと略同じである、設置金具を用いて、前記ガラス部が前記建物に設置されている
請求項1に記載する住宅用建物。
【請求項3】
前記基礎接続部は、前記建物の下部の周囲全体に設けられており、
前記屋根接続部は、前記建物の上部の周囲全体に設けられている、
請求項1または請求項2に記載する住宅用建物。
【請求項4】
前記床下通気層G1は、水平方向には、前記建物の床と略等しい広さを有し、鉛直方向には略400mmの深さを有する空間であり、
前記側壁通気層G2は、前記建物の側壁全体と略等しい広さを有し、略20mmの厚さを有する空間であり、
前記小屋裏通気層G3は、前記建物の天井と略等しい広さを有し、略60mmの厚さを有する空間である、
請求項1または請求項2に記載する住宅用建物。
【請求項5】
前記建物は、階数が2~3階までの住宅用建物である、請求項1または請求項2に記載する住宅用建物。
【請求項6】
前記ガラス部は、発電ガラスからなる、請求項1または請求項2に記載する住宅用建物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の側壁部や屋根部に通気層を有する住宅用建物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
エア断熱建物と呼ばれる建物が知られている。エア断熱建物は、建物を取り囲む通気層を設けて、外気や建物内の空気を、通気層を通して循環させる構造を有する建物である(例えば、特許文献1)。エア断熱建物は、木材等より熱伝導率が低い空気を、建物の断熱性向上に利用している。
【0003】
従来のエア断熱建物は、例えば、床下空間の空気を、ダクトを通して天井に移動させ、各部屋に設置したエアーコンデショナーにより、通気層を通して建物外部に排気していた(例えば、特許文献2)。通気層は建物外部に開孔しており、また、通気層を構成する部材が通気性を有するサイディング壁であるなどの理由で、通気層と建物外部との間で空気の移動があった。このため、建物を取り囲んでいる通気層内の空気の温度が安定せず、建物内部の温度もこの影響を受けて変動してしまうという問題があった。
【0004】
また、従来のエア断熱建物は、各部屋の空気を、通気層の狭い空間に排気するのにエアーコンデショナーを高出力で稼働させる必要があった。このため、通気層を通した空気の循環を維持するために必要な消費電力が大きくなってしまうという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-161208号公報
特開2021-134529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、建物の側壁部や屋根部に設けられた通気層と建物外部との間の空気の移動を無くして、通気層内の空気の温度を安定させ、安定した温度の空気の層で建物全体が取り囲まれる住宅用建物を、より少ない消費電力で実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的の達成のために、本発明に係る住宅用建物は、
建物の側壁や屋根のほぼ全体を覆うガラス部と、建物の基礎部分に設けられた床下通気層G1と、建物の側壁構造体とガラス部との間に設けられ、ガラス部により、外気との間の気密が保たれた側壁通気層G2と、建物の天井とガラス部との間に設けられ、ガラス部により、外気との間の気密が保たれた小屋裏通気層G3と、外気との間の気密を保ちながら、床下通気層G1と側壁通気層G2との間を、空気の移動が可能なように接続する基礎接続部と、外気との間の気密を保ちながら、側壁通気層G2と小屋裏通気層G3との間を、空気の移動が可能なように接続する屋根接続部と、建物の天井に設置された天井ファンおよび建物の床に設置された床ファンと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る住宅用建物は、適切な温度の室内環境を、より少ない費用で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る住宅用建物1の概略の構成例を示す(A)外観図、および(B)断面図であ
(A)ガラス部26が上下に配置されている繋ぎ目付近、(B)ガラス部26が左右に配置されている繋ぎ目付近の側壁部20の構成例を示す斜視図である。
側壁部20の角部の構成例を示す斜視図である。
基礎接続部30の構成例を示す斜視図である。
サイディング部40の構成例を示す斜視図である。
オーバハング部50の構成例を示す斜視図である。
窓部60の構成例を示す斜視図である。
屋根接続部70および屋根部80の構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施するための形態に係る住宅用建物1の例について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態は、2階建ての住宅用建物1の例について説明するが、本発明は、階数が2~3階までの事務所用建物、店舗用建物などにも適用可能である。各図面において、座標系は、Z方向が鉛直方向を、XY方向が水平方向を表すものとする。また、各図面において、同じ符号を付した部分は同じ構成部分を表すものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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