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公開番号2025030821
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023136456
出願日2023-08-24
発明の名称建物構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04H 9/02 20060101AFI20250228BHJP(建築物)
要約【課題】複数の階層の夫々の梁を先端側の梁張出部分が外方に張り出された状態で支持する複数の内部柱とを有して構成された内部架構と各階において上下夫々の梁張出部分を連結する複数の外周柱を有して構成された外周フレームとを備えた建物構造において、各階において負担すべき水平力の差を外周フレームにて補うことで内部架構の簡素化を実現しながら、外周フレームの煩雑化や高コスト化についても抑制する。
【解決手段】外周フレーム20の複数階F1~F3における上階F2,F3と下階F1との夫々において、外周柱21~23が鉛直方向に対して所定の傾斜角度α,βで傾斜する外周傾斜柱21~23として構成されており、上階F2,F3における上階側外周傾斜柱22,23の傾斜角度βと下階F1における下階側外周傾斜柱21の傾斜角度αとが互いに異なることで、外周フレーム20における上階F2,F2と下階F1との夫々の水平剛性が互いに異なる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の階層の夫々の梁と当該梁を先端側の梁張出部分が外方に張り出された状態で支持する複数の内部柱とを有して構成された内部架構と、
各階において上下夫々の梁張出部分を連結する複数の外周柱を有して構成された外周フレームと、を備えた建物構造であって、
前記外周フレームの複数階における上階と下階との夫々において、前記外周柱が鉛直方向に対して所定の傾斜角度で傾斜する外周傾斜柱として構成されており、前記上階における前記外周傾斜柱である上階側外周傾斜柱の傾斜角度と前記下階における前記外周傾斜柱である下階側外周傾斜柱の傾斜角度とが互いに異なることで、前記外周フレームにおける前記上階と前記下階との夫々の水平剛性が互いに異なる建物構造。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記下階側外周傾斜柱の傾斜角度が前記上階側外周傾斜柱の傾斜角度よりも大きく設定されている請求項1に記載の建物構造。
【請求項3】
前記上階において前記上階側外周傾斜柱の複数が互いに交差することなく配置されており、
前記下階において前記下階側外周傾斜柱の複数が互いに交差すると共に当該交差部において互いに接合されて配置されている請求項2に記載の建物構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の階層の夫々の梁と当該梁を先端側の梁張出部分が外方に張り出された状態で支持する複数の内部柱とを有して構成された内部架構と、各階において上下夫々の梁張出部分を連結する複数の外周柱を有して構成された外周フレームと、を備えた建物構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
上記のような外周フレームを備えた建物構造として、外周フレームが有する外周柱が、鉛直方向に対して所定の傾斜角度で傾斜する外周傾斜柱として構成されたものが知られている(例えば特許文献1を参照。)。かかる特許文献1記載の建物構造では、外周柱を外周傾斜柱(斜め柱)として構成している。このことで、例えば内部架構に変更を加えずに、建物構造全体の水平剛性を向上させることができる。更に、上記特許文献1記載の建物構造では、外周傾斜柱は複数の階層間にジグザグ状に連続させるなどして、各階において外周傾斜柱の傾斜方向を異ならせることで、更なる水平剛性の向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-026835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数階を有する建物構造では、外周フレームの複数階における上階と下階との夫々において負担すべき水平力の大きさが異なる場合がある。例えば、外周フレームにおいて、下階では上階と比較して負担すべき水平力が負担すべき鉛直力よりも支配的になる。しかしながら、上記特許文献1記載の建物構造では、外周フレームにおいて、各階における外周傾斜柱の数や鉛直方向に対する傾斜角度が全て同じものに設定されていることから、各階における負担すべき水平力の差を外周フレームで補うためには、負担すべき水平力が最も大きい階に合わせて他の階における外周傾斜柱の数を増加させる必要がある。このことで、外周傾斜柱の数が過剰に大きくなる階が設けられることになり、外周フレームの構造の煩雑化の要因となる。
また、上記のように各階における負担すべき水平力の差を、内部架構側で補うようにする場合には、内部架構の煩雑化を招くことになり、例えば内部架構において有効な内部空間を確保し難くなるという問題が生じる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、複数の階層の夫々の梁と当該梁を先端側の梁張出部分が外方に張り出された状態で支持する複数の内部柱とを有して構成された内部架構と、各階において上下夫々の梁張出部分を連結する複数の外周柱を有して構成された外周フレームと、を備えた建物構造において、各階において負担すべき水平力の差を外周フレームにて補うことで内部架構の簡素化を実現しながら、当該外周フレームの煩雑化や高コスト化についても抑制することができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、複数の階層の夫々の梁と当該梁を先端側の梁張出部分が外方に張り出された状態で支持する複数の内部柱とを有して構成された内部架構と、
各階において上下夫々の梁張出部分を連結する複数の外周柱を有して構成された外周フレームと、を備えた建物構造であって、
前記外周フレームの複数階における上階と下階との夫々において、前記外周柱が鉛直方向に対して所定の傾斜角度で傾斜する外周傾斜柱として構成されており、前記上階における前記外周傾斜柱である上階側外周傾斜柱の傾斜角度と前記下階における前記外周傾斜柱である下階側外周傾斜柱の傾斜角度とが互いに異なることで、前記外周フレームにおける前記上階と前記下階との夫々の水平剛性が互いに異なる点にある。
【0006】
本構成によれば、外周フレームにおいて、外周傾斜柱の傾斜角度を大きくするほど当該外周傾斜柱によって負担できる水平力(水平剛性)が増大することから、上階と下階の夫々において負担すべき水平力が異なる場合において、上階側外周傾斜柱及び下階側外周傾斜柱の夫々の傾斜角度を夫々の階で負担すべき水平力に合わせて互いに異ならせて、外周フレームにおける上階と下階との夫々の水平剛性を互いに異ならせることができる。このことで、外周フレームにおいて外周傾斜柱の傾斜角度を上階と下階とで互いに異なるように設定するという合理的且つ簡単な構成により、上階と下階の夫々において負担すべき水平力の差を外周フレームで効率良く補って、内部架構において上階と下階との夫々において負担すべき水平力をできるだけ均等化することができる。
従って、本発明により、複数の階層の夫々の梁と当該梁を先端側の梁張出部分が外方に張り出された状態で支持する複数の内部柱とを有して構成された内部架構と、各階において上下夫々の梁張出部分を連結する複数の外周柱を有して構成された外周フレームと、を備えた建物構造において、各階において負担すべき水平力の差を外周フレームにて補うことで内部架構の簡素化を実現しながら、当該外周フレームの煩雑化や高コスト化についても抑制することができる技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記下階側外周傾斜柱の傾斜角度が前記上階側外周傾斜柱の傾斜角度よりも大きく設定されている点にある。
【0008】
本構成によれば、一般的には下階では上階と比較して負担すべき水平力が大きくなることから、下階側外周傾斜柱の傾斜角度を上階側外周傾斜柱の傾斜角度よりも大きく設定することで、この負担すべき水平力の差を適切に補うことができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記上階において前記上階側外周傾斜柱の複数が互いに交差することなく配置されており、
前記下階において前記下階側外周傾斜柱の複数が互いに交差すると共に当該交差部において互いに接合されて配置されている点にある。
【0010】
本構成によれば、上階において上階側外周傾斜柱の複数を互いに交差することなく配置した場合において、下階において当該上階側外周傾斜柱よりも傾斜角度が大きい下階側外周傾斜柱の複数を互いに交差させて効率良く配置することができる。更に、互いに交差する下階側外周傾斜柱については、その交差部において互いに接合されているので、下階側外周傾斜柱に圧縮力が伝達された際の座屈を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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