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公開番号2024060856
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168408
出願日2022-10-20
発明の名称止水プラグ
出願人株式会社ホーシン
代理人個人
主分類F16L 55/128 20060101AFI20240425BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】小口径の配管に容易に挿入することができ、耐圧性能が中空チューブ側の高い耐圧性能によって定まるような耐圧性能に優れた止水プラグを提供する。
【解決手段】中空チューブ1と、芯棒2と、芯棒の周囲に摺動自在に緩嵌され、先端部3aで中空チューブ1の他端が封止されるようにして止着されるスライド管3と、スライド管3の外側に同軸状に配置され、スライド管3が嵌入保持されるとともに、その後端部がボス部材4に気密に固定される筒管5とを備え、スライド管3の後端近傍に筒管5の内周面に密着するシール部材12が取り付けられ、筒管5の内部に圧力流体を流入する圧力空間室6が形成され、注入口7と圧力空間室6とを流路接続する第1流路8と圧力空間室6と中空チューブ1の内部とを連通する第2流路11が設けられている構造の止水プラグとする。
【選択図】図4


特許請求の範囲【請求項1】
加圧流体を注入することにより膨張する収縮可能な材料で形成された円筒状の中空チューブと、
前記中空チューブを軸方向に貫通し、その先端部で前記中空チューブの一端が封止されるようにして止着され、その後端部は前記中空チューブの他端から突出してボス部材に気密に固定された芯棒と、
前記芯棒の周囲に摺動自在に緩嵌され、その先端部で前記中空チューブの他端が封止されるようにして止着されるスライド管と、
前記スライド管の外側に同軸状に配置され、前記スライド管が摺動自在に嵌入保持されるとともに、その後端部が前記ボス部材に気密に固定される筒管とを備え、
前記スライド管の後端近傍には前記筒管の内周面に密着するシール部材が取り付けられ、前記筒管の内部で前記スライド管の後端面と前記ボス部材との間に圧力流体を流入する圧力空間室が形成され、
前記ボス部材に設けた圧力流体の注入口と前記圧力空間室とを流路接続する第1流路が形成されるとともに、前記スライド管と前記芯棒との隙間に前記圧力空間室と前記中空チューブの内部とを連通する第2流路が設けられている止水プラグ。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記第1流路の途中に逆止弁と、これを開路操作する操作部とが設けられている請求項1に記載の止水プラグ。
【請求項3】
前記芯棒の先端部で外部に露出して固定された鍔部が形成され、前記スライド管の先端部で外部に露出した固定された鍔部が形成され、これら鍔部の外径が収縮時の前記直管状の筒状中空チューブの外径より大きく形成されている請求項1に記載の止水プラグ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、配管内に挿入して液体の流れを一時的に止める止水プラグに関し、特に小口径の配管を閉塞するのに好適な止水プラグに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
上下水道管などの配管の一部を取り替えたり、プラント設備で配管を修理したりするときに、配管内の液体を一時的に止水する必要がある(以下、「水」以外の液体を扱う場合についても「止水」と称する)。このような止水プラグとしては、袋状のゴム製中空チューブを用いたものが多く知られており、例えば特許文献1などで開示されている。この止水プラグは、配管の止水すべき箇所に挿入し、エアや水などの加圧流体で中空チューブを膨張させて配管の内面に密着させることで配管を閉塞する。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなゴム等の弾性材料だけで形成された袋状中空チューブは、加圧流体を抜いた状態は不定形にかたちが崩れやすく、特に小口径の配管内への挿入が困難であり、取付けや取り外しの際に配管内壁との接触によって傷つきやすく、取り扱いも面倒である。
【0004】
そこで非膨張時に配管内に挿入しやすく、また耐圧性に優れた構造にすることを目的とした止水装置が特許文献2に開示されている。特許文献2に記載の止水装置では、弾性伸縮可能な筒状のバルーン内(中空チューブ)に芯棒を挿入し、バルーンの一端部分を第1固定具で芯棒に固定し、芯棒の外周面にスライドスリーブを摺動変位可能に嵌合し、このスライドスリーブにバルーンの他端部分を第2固定具で固定してある。この止水装置によれば、バルーン内に加圧気体を供給する過程において、スライドスリーブに固定される他端部分が第一固定具により芯棒に対して固定されている一端部分へ向けて摺動変位することによってバルーンの中間部分が径方向外向きに膨らむことができるようにしてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-82864号公報
特開2019-183886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載の止水装置では、バルーン内に加圧気体を供給すると、スライドスリーブが摺動しながらバルーンの中間部分を拡径できるので、バルーンの一端部分および他端部分に応力が集中しにくくなり、かつ、中間部分の伸張量が軽減されることになり、バルーンの耐久性が向上する。その結果、バルーン自体の拡径幅を増大することができるようになり、加圧気体の充填圧力についてもバルーン全体に応力が分散して加わるようになるのである程度増大させることができることになる。
【0007】
ところで、このバルーンは一端部分が第一固定具によって芯棒に圧接され、他端部分が第二固定具によってスライドスリーブに圧接され、スライドスリーブと芯棒との嵌め合い部分はシールリングによって気密に保持されるようにしてある。そして他端部分のスライドスリーブは芯棒に対し摺動可能にする必要があるため、例えばすきま嵌めとなるようにしてある(特許文献2の0037欄)。
バルーンへの充填圧力を増大させていくと、他端部分については、バルーンはスライドスリーブと第二固定具との間を強く圧接することでこれらの封止状態を維持できるとしても、スライドスリーブと芯棒との間のすきま嵌め部分のシールリングによるシールの安定性が問題となる。即ち、バルーン内への充填圧力はすきま嵌め部分を押し開く方向に働くので充填圧力が増大するにつれてシールリングによるシール性能が弱くなってしまう。第二固定具でバルーンを強く圧接するだけでなく、スライドスリーブと芯棒との間も同時に締め付けるようにすればシール性能を補強できるが、その場合はスライドスリーブを摺動することが困難になってしまう。したがって、耐圧性能が十分に高い材料をバルーンに採用しても、スライドスリーブ部分のシールリングによるシール性能によって充填圧力が制限されることになる。
このようにバルーンの一端側を固定し他端側を摺動することによって、加圧気体注入時のバルーンの中間部分の伸張量を軽減できる利点がある反面、摺動部分のシールが新たな問題となり、たとえバルーンの耐圧性能を高めたとしてもシールリングが耐圧性向上の障害となっていた。
【0008】
そこで本発明は、小口径の配管に容易に挿入することができ、しかも耐圧性能がバルーン(中空チューブ)側の高い耐圧性能によって定まるような耐圧性能に優れた止水プラグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明の止水プラグは加圧流体を注入することにより膨張する収縮可能な材料で形成された円筒状の中空チューブと、前記中空チューブを軸方向に貫通し、その先端部で前記中空チューブの一端が封止されるようにして止着され、その後端部は前記中空チューブの他端から突出してボス部材に気密に固定された芯棒と、前記芯棒の周囲に摺動自在に緩嵌され、その先端部で前記中空チューブの他端が封止されるようにして止着されるスライド管と、前記スライド管の外側に同軸状に配置され、前記スライド管が摺動自在に嵌入保持されるとともに、その後端部が前記ボス部材に気密に固定される筒管とを備え、前記スライド管の後端近傍には前記筒管の内周面に密着するシール部材が取り付けられ、前記筒管の内部で前記スライド管の後端面と前記ボス部材との間に加圧流体を流入する圧力空間室が形成され、前記圧力空間室と前記ボス部材に設けた加圧流体の注入口とを流路接続する第1流路が形成されるとともに、前記スライド管と前記芯棒との隙間に前記圧力空間室と前記中空チューブの内部とを連通する第2流路が設けられている構成とした。
【発明の効果】
【0010】
本発明の止水プラグは上記のごとく構成したので、加圧流体を抜いて中空チューブを収縮させたときに円筒状に戻すことができる。これにより、小口径の配管でも挿入することが容易であり、搬送や保管の際の傷付きも軽減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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