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公開番号
2024140547
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023051730
出願日
2023-03-28
発明の名称
電磁弁
出願人
株式会社不二工機
代理人
個人
主分類
F16K
31/06 20060101AFI20241003BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】開弁性能を高める。
【解決手段】流入路17、流出路18及び主弁室16を有する弁本体15と、主弁座20を有する主弁口19と、主弁口を開閉する主弁体21と、プランジャ室34内に収容されたプランジャ33及び吸引子44を含み主弁体を開弁方向へ移動させる駆動装置41と、主弁体を閉弁方向へ付勢する閉弁ばね36を備えた電磁弁で、主弁室とプランジャ室の間に介在されるように形成されプランジャ室に連通し主弁室に選択的に連通する副弁室26と、副弁座24を有し主弁室と副弁室を連通させる副弁口23と、主弁体と相対移動可能に備えられ副弁座に対し進退動する副弁体25と、副弁体を閉弁方向へ付勢する副弁閉鎖ばね27と、プランジャ室と主弁室間の流体の流通を遮断するシール部材28と、プランジャ室と流出路を連通させる導入路35を備え、電磁弁の開弁動作時に主弁体が主弁座から離間した後に副弁体が副弁座から離れるようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
流体を流入させる流入路と前記流体を流出させる流出路とに連通する主弁室を有する弁本体と、
主弁座を有するとともに前記主弁室に開口するように前記流出路と前記主弁室との間に備えた主弁口と、
前記主弁座に対して進退動することにより前記主弁口を開閉する主弁体と、
プランジャ室内に摺動可能に収容されたプランジャ、および、当該プランジャを吸引する吸引子、を含み、前記主弁体を開弁方向へ移動させる、駆動装置と、
前記主弁体を閉弁方向へ付勢し、前記駆動装置の非駆動時に前記主弁体を閉弁方向へ移動させる、閉弁ばねと、
を備えた電磁弁であって、
前記電磁弁は、
前記主弁室と前記プランジャ室との間に介在されるように形成され、前記プランジャ室に連通するとともに、前記主弁室に選択的に連通する副弁室と、
副弁座を有するとともに前記主弁室と前記副弁室とを連通させる副弁口と、
前記電磁弁の軸線方向について前記主弁体と相対移動可能に備えられ、前記副弁座に対して進退動することにより前記副弁口を開閉する、副弁体と、
前記副弁体を閉弁方向へ付勢する副弁閉鎖ばねと、
前記プランジャ室と前記主弁室との間の流体の流通を遮断するシール部材と、
前記主弁体により前記主弁口が閉鎖されているときに前記プランジャ室と前記流出路とを連通させる導入路と、
をさらに備え、
前記電磁弁の開弁動作時に、前記主弁体が前記主弁座から離間した後に前記副弁体が前記副弁座から離間する
ことを特徴とする電磁弁。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記電磁弁の開弁動作時に、開弁方向へ移動する前記主弁体または前記主弁体の開弁方向へ移動する前記プランジャが前記副弁体を押し上げることにより、前記副弁体が開弁方向へ移動する
請求項1に記載の電磁弁。
【請求項3】
主弁室およびパイロット弁室を内部に有するとともに、前記主弁室に流体を流入させる流入路および前記主弁室から流体を流出させる流入路を有する、弁本体と、
主弁座を有するとともに前記主弁室に開口するように前記流出路と前記主弁室との間に備えた主弁口と、
前記主弁座に対して進退動することにより前記主弁口を開閉する主弁体と、
前記主弁体を貫通して前記パイロット弁室と前記流出路とを選択的に連通させるパイロット通路と、
前記主弁室と前記パイロット弁室とを連通させる均圧路と、
前記パイロット通路のパイロット弁室側の端部に形成したパイロット弁座と、
前記パイロット弁座に対して進退動して前記パイロット通路を開閉するパイロット弁体と、
プランジャ室内に摺動可能に収容されたプランジャ、および、当該プランジャを吸引する吸引子、を含み、前記パイロット弁体を開弁方向へ移動させる、駆動装置と、
前記パイロット弁体を閉弁方向へ付勢し、前記駆動装置の非駆動時に前記パイロット弁体を閉弁方向へ移動させる、閉弁ばねと、
を備えた電磁弁であって、
前記電磁弁は、
前記パイロット弁室と前記プランジャ室との間に介在されるように形成され、前記プランジャ室に連通するとともに、前記パイロット弁室に選択的に連通する副弁室と、
副弁座を有するとともに前記パイロット弁室と前記副弁室とを連通させる副弁口と、
前記電磁弁の軸線方向について前記パイロット弁体と相対移動可能に備えられ、前記副弁座に対して進退動することにより前記副弁口を開閉する、副弁体と、
前記副弁体を閉弁方向へ付勢する副弁閉鎖ばねと、
前記プランジャ室と前記パイロット弁室との間の流体の流通を遮断するシール部材と、
前記パイロット弁体が前記パイロット弁座に着座するとともに前記主弁体が前記主弁座に着座しているときに前記プランジャ室と前記流出路とを連通させる導入路と、
をさらに備え、
前記電磁弁の開弁動作時に、前記パイロット弁体が前記パイロット弁座から離間した後に前記副弁体が前記副弁座から離間する
ことを特徴とする電磁弁。
【請求項4】
前記電磁弁の開弁動作時に、開弁方向へ移動する前記パイロット弁体または前記パイロット弁体の開弁方向へ移動する前記プランジャが前記副弁体を押し上げることにより、前記副弁体が開弁方向へ移動する
請求項3に記載の電磁弁。
【請求項5】
前記シール部材は、前記プランジャの動作方向である軸線方向について互いに対向するように広がるプランジャ下面と副弁体上面との間に介在されるように備えられている
請求項1から4のいずれか一項に記載の電磁弁。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁に係り、特に、開弁時の動作性を向上させる副弁を備えた電磁弁に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
電磁アクチュエータを使用して弁の開閉を行う電磁弁が空気調和機や冷蔵装置、冷凍装置など冷媒回路を備えた冷凍サイクル装置に従来から使用されている。
【0003】
また、このような電磁弁を開示する文献として下記特許文献1がある。この文献記載の電磁弁は、プランジャ室に出口圧(流出路側の低圧)を導入することで弁体にかかる差圧荷重をキャンセルし、開弁性能を向上させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-119298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電磁弁は構造上、弁体が弁座に着座した閉弁時に最大の差圧荷重(流入路側の流体圧と流出路側の流体圧との差による荷重)が弁体にかかる。またこの閉弁時には、ノーマルクローズ(常時閉)の電磁弁であれば、プランジャは吸引子から最も離れた位置にあり、コイル(駆動装置)の吸引力は最も小さくなる。このため、開弁動作の確実性を担保することは必ずしも容易ではない。
【0006】
特に、弁口径が大きくなるほど弁体にかかる差圧荷重は大きくなり、開弁し難くなることから、弁口径を大きくするには従来、コイルを大型化するか、あるいはパイロット式にせざるを得なかった。
【0007】
一方、前記特許文献1記載の発明を利用し、出口圧をプランジャ室に導入することで差圧をキャンセルし、開弁性能を高めることも考えられる。
【0008】
ところが、当該文献記載の発明では、流入路側の高圧流体がプランジャ室へ浸入することを阻止するシール部材によって弁体(弁ホルダ)に摺動抵抗が生じることから、その分、開弁動作が阻害され、開弁性能の改善効果が減殺されてしまう面がある。
【0009】
したがって、本発明の目的は、開弁性能を向上させる新たな弁構造を得る点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決し目的を達成するため、本願は2つの発明を提示する。第1の発明は、直動式電磁弁に係るもので、第2の発明はパイロット式電磁弁に係るものである。なお、本願において「本発明」と言う場合には、これら第1発明と第2発明の双方を指すものとする。また本願では、電磁弁の軸線方向(プランジャや主弁体の動作方向でもある)の一方側を「上」、他方側を「下」とし、弁本体の上側に駆動装置を、駆動装置の下側に弁本体をそれぞれ配置するものとして説明を行うが、本発明(第1発明及び第2発明)の電磁弁は様々な向き(姿勢)で使用することが可能であり、当該「上」や「下」(「上面」や「下面」、「上側」、「下側」、「上方」、「下方」等についても同様)は、本発明を理解しやすくするための便宜上の(相対的な)概念である(後に述べる実施形態についても同様)。
(【0011】以降は省略されています)
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