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公開番号
2024155446
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023070166
出願日
2023-04-21
発明の名称
保持具
出願人
日動電工株式会社
代理人
個人
主分類
F16L
3/08 20060101AFI20241024BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】被取付部の表面に当接した状態で取り付けられる基板部と、基板部の前面に設けられて支持対象物を支持可能な支持部と、を備え、支持対象物を被取付部の表面に添わせて保持するための保持具において、被取付部の表面に対して簡単且つ強固に取り付けるための技術を提供する。
【解決手段】基板部11の後面に突設されて基板部11が被取付面1aに取り付けられた状態において被取付部1に刺し込まれる刺込部20,30を備え、刺込部20,30が、基板部11の後面から後方に向けて延出して当該後面に沿う所定の湾曲方向Y1に向けて湾曲している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被取付部の表面に当接した状態で取り付けられる基板部と、前記基板部の前面に設けられて支持対象物を支持可能な支持部と、を備え、前記支持対象物を前記被取付部の表面に添わせて保持するための保持具であって、
前記基板部の後面に突設されて前記基板部が前記被取付部の表面に取り付けられた状態において前記被取付部に刺し込まれる刺込部を備え、
前記刺込部が、前記基板部の後面から後方に向けて延出して当該後面に沿う所定の湾曲方向に向けて湾曲している保持具。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記基板部において中央部を挟んで一方側の部分を第1基板部分とすると共に他方側の部分を第2基板部分とし、
前記刺込部が、前記第1基板部分の後面から後方に延出して前記第2基板部分側に向かう方向を前記湾曲方向として湾曲しており、
前記支持部が、前記第2基板部分の前面に設けられている請求項1に記載の保持具。
【請求項3】
前記刺込部が、前記支持部の後面に中心を有する略1/4円弧状に湾曲している請求項2に記載の保持具。
【請求項4】
前記刺込部の先端が、前記湾曲方向に沿って前記第2基板部分における前記第1基板部分側とは反対側の縁部よりも第1基板部分側に位置している請求項2又は3に記載の保持具。
【請求項5】
前記刺込部として、同じ前記湾曲方向に湾曲する第1刺込部と第2刺込部とが当該湾曲方向に沿って順に並設されており、
前記第2刺込部における湾曲形状の曲率が、前記第1刺込部における湾曲形状の曲率よりも大きく設定されている請求項1又は2に記載の保持具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被取付部の表面に当接した状態で取り付けられる基板部と、前記基板部の前面に設けられて支持対象物を支持可能な支持部と、を備え、前記支持対象物を前記被取付部の表面に添わせて保持するための保持具に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
上記保持具として、配線や配管などの支持対象物を、天井や壁等においてポリウレタンフォームなどの断熱材からなる被取付部の表面に添わせて保持するためのもの(例えば特許文献1を参照。)が知られている。
この特許文献1記載の保持具は、基板部の後面が、接着剤が塗布された接着面となっている。そして、接着面に予め貼着されている剥離シートを剥がした上で、当該接着面を被取付部の表面に接着することで、当該基板部を被取付部の表面に取り付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-136121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1記載の保持具では、基板部を被取付部の表面に取り付けるにあたり、基板部の後面の接着面から剥離シートを剥がしその剥離シートを処分する手間が必要となるので、作業性改善の余地があった。
また、被取付部の表面が汚れている場合や被取付部の表面が接着に不向きな材質からなる場合などにおいては、被取付部の表面に対して基板部を強固に取り付けることは困難となり、被取付部の表面から脱落しやすい状態となる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、被取付部の表面に当接した状態で取り付けられる基板部と、基板部の前面に設けられて支持対象物を支持可能な支持部と、を備え、支持対象物を被取付部の表面に添わせて保持するための保持具において、被取付部の表面に対して簡単且つ強固に取り付けるための技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、被取付部の表面に当接した状態で取り付けられる基板部と、前記基板部の前面に設けられて支持対象物を支持可能な支持部と、を備え、前記支持対象物を前記被取付部の表面に添わせて保持するための保持具であって、
前記基板部の後面に突設されて前記基板部が前記被取付部の表面に取り付けられた状態において前記被取付部に刺し込まれる刺込部を備え、
前記刺込部が、前記基板部の後面から後方に向けて延出して当該後面に沿う所定の湾曲方向に向けて湾曲している点にある。
【0006】
本構成によれば、基板部の後面に突設された刺込部を被取付部に刺し込むだけで、基板部を接着等によることなく被取付部の表面に取り付けることができる。
更に、この刺込部が、基板部の後面から後方に向けて延出して当該後面に沿う所定の湾曲方向に向けて湾曲している。このことで、刺込部を被取付部に刺し込む際には、基板部を、回転させながら被取付部の表面に近接させるという簡単な操作により、刺込部をその湾曲形状に沿って被取付部に進入させて、刺込部の刺し込みによる被取付部の破損を抑制することができる。そして、刺込部が完全に被取付部に刺し込まれて基板部が被取付部の表面に当接された状態では、当該刺込部は破損が抑制された被取付部に埋設された状態において被取付部の表面の面法線方向(取付部の表面から垂直に離れる側に向かう面法線の方向)に向く抵抗面を有するものとなる。よって、支持対象物を支持部で支持した際などにおいて、当該面法線方向に沿って支持部に加わる引き抜き力に対して、刺込部の上記抵抗面により良好に抗力を発揮して、刺込部の被取付部からの抜けを良好に防止することができる。
従って、本発明により、被取付部の表面に当接した状態で取り付けられる基板部と、基板部の前面に設けられて支持対象物を支持可能な支持部と、を備え、支持対象物を被取付部の表面に添わせて保持するための保持具において、被取付部の表面に対して簡単且つ強固に取り付けるための技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記基板部において中央部を挟んで一方側の部分を第1基板部分とすると共に他方側の部分を第2基板部分とし、
前記刺込部が、前記第1基板部分の後面から後方に延出して前記第2基板部分側に向かう方向を前記湾曲方向として湾曲しており、
前記支持部が、前記第2基板部分の前面に設けられている点にある。
【0008】
本構成によれば、刺込部が、基板部において中央部を挟んで一方側の第1基板部分の後面から後方に向けて延出して他方側の第2基板部分側に向かう方向を湾曲方向として湾曲している。このことで、刺込部を被取付部に刺し込む際には、基板部を、第2基板部分側を中心にして回転させながら、第1基板部分側を被取付部の表面に近接させるという簡単な操作により、刺込部をその湾曲形状に沿って被取付部に進入させて、刺込部の刺し込みによる被取付部の破損を一層良好に抑制することができる。
更に、支持対象物を支持する支持部が基板部において中央部から第1基板部分とは反対側に偏った第2基板部分の前面に設けられている。すると、支持部に対して被取付部の表面の面法線方向に沿って加えられる引き抜き力は、基板部が第1基板部分側を中心にして第2基板部分側が被取付部の表面から離間する方向に回転するモーメントに変換されることになるので、そのモーメントとは逆方向の回転による刺込部の抜けを良好に防止することができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記刺込部が、前記支持部の後面に中心を有する略1/4円弧状に湾曲している点にある。
【0010】
本構成によれば、第1基板部分の後面から後方に向けて延出する刺込部が、第1基板部分側から第2基板部分側に向けて湾曲しており、その湾曲形状が、第2基板部分における支持部の後面に中心を有する略1/4円弧状とされている。すると、刺込部が完全に被取付部に刺し込まれて基板部が被取付部の表面に当接された状態において、被取付部に刺し込まれた刺込部の先端側部分は、支持部の直後方側に位置すると共に、被取付部の表面の面法線方向に向く抵抗面を有するものとなる。よって、支持対象物を支持部で支持した際などにおいて、当該面法線方向に沿って支持部に加わる引き抜き力に対して、その直後方側に位置する刺込部の先端側部分の上記抵抗面により良好に抗力を発揮して、刺込部の被取付部からの抜けをより一層良好に防止することができる。
更に、刺込部の先端側部分が、支持部の直後方側に位置することから、被取付部に対して刺込部を挿し込む前の刺込準備状態において、刺込部の先端と第2基板部分の後面側縁部とを被取付部の表面に当接させた刺込前姿勢として、第1基板部分側を被取付部に向けて押し込むという単純な操作で、当該第1基板部分の後面に突設された刺込部を被取付部に刺し込むことができる。
(【0011】以降は省略されています)
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