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公開番号2025026224
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023138438
出願日2023-08-10
発明の名称回転式配管用支持具
出願人個人
代理人
主分類F16L 3/08 20060101AFI20250214BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】床下並び壁面における、配管施設作業の容易性及び効率化の向上を目的とする回転式配管用支持具の提供。
【解決手段】ビル等の配管施設は以前には無かった多種の設備が加わり、限られた床下での配管施設は密集した条件におかれているが、一般的な配管支持金具はその構造により、金具向きとパイプ向きが互いに垂直方向に限定されている。この結果、複数のパイプが集合する場所、狭幅な場所、複数のパイプが交差する場所において、コンパクトな施設が困難となり、支持具が無駄に拡散された施設となる。基板より立設した一本のボルト3に一個のバンドを装着させる回転式支持金具はこの構造により、パイプを保持するバンドが水平方向に360度回転し、自在な位置にてバンドを固定することが出来、このことは支持金具の向きとパイプ向きを互いに自在に設定出来うるもので、無駄を最小限に留めた効率的な配管施設の実現を提供する回転式配管用支持具である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板に立設する一本のボルトにパイプを保持する上下に分割し蝶番で連結された一個のバンドを挿通する構成を特徴とする回転式配管用支持具。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1によるボルトに挿通したバンドの上側と下側から押圧し締めることでパイプを保持する構成を特徴とする回転式配管用支持具。
【請求項3】
請求項1による上下のボルト装着部は一箇所の直線上に通るボルト孔によりボルトに挿通する構造を特徴とする回転式配管用支持具。
【請求項4】
請求項3によるボルトに挿通したバンドが水平に360度回転し任意の位置で締着することが可能な構造を特徴とする回転式配管用支持具。
【請求項5】
パイプを保持する上下分割され蝶番にて連結する上側のバンドは蝶番位置より20度から40度程が欠けた円弧としここより水平なボルト取付面を設ける構造を特徴とする回転式配管用支持具。
【請求項6】
パイプを保持する上下分割され蝶番にて連結する下側のバンドは180度の円形としこの半円終点からのボルト取付部は逆コの字形の箱型を特徴とする回転式配管用支持具。
【請求項7】
請求項6によるボルト取付部は半円終点からの外側への水平面ここより下側への垂直面ここより内側への水平面ここから半円バンド面に向けての45度程の傾斜面とする構造を特徴とする回転式配管用支持具。
【請求項8】
請求項7の45度程の傾斜面の下からナット絞めにより傾斜面先端で下側バンド面を押圧する構造を特徴とする回転式配管用支持具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は床下並び壁面及び天井面における、配管施設作業の容易性及び効率化の向上を目的とする回転式配管用支持具に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
マンションなど現在のビル配管においては、食洗機や浴室乾燥機、床暖房など以前には無かった多種の設備が加わり、限られた範囲の壁面や天井面、特に床下での配管施設は密集した条件におかれている。ところが一般的なレベルバンド(配管用支持金具の通称)は、床下等に固定するための基板に対して垂直に立設する一対のボルトにバンドの両端をそれぞれ装着して、その中央部にパイプを抱持する円形のバンドが水平に連結固定して並ぶ一体構成となる。左右の対となるボルトにバンドの両端が装着固定される構造から、レベルバンドとパイプ向きは互に垂直方向に限定された状態となる。このことは、無駄の無い配置の施設作業を行う上で制約である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実公昭55-54131
特許第3276857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的なレベルバンドは、配管施設作業の容易性及び効率化において次のような欠点があった。
(イ)複数のパイプが一カ所に集合するとき、各パイプを支持する複数のレベルバンドが互いに干渉し合う可能性があり、各レベルバンドの近接での設置が困難となり施設作業の効率性が劣ることになる。
(ロ)床下など範囲の限られた場所に他の建造物が存在し、狭幅が基板の長さと同等かそれ以下のとき、基板とパイプ向きが垂直方向に限られた条件では配管支持の施設作業が容易ではない。
(ハ)複数のパイプを異なる角度で交差させるとき、各パイプを支持するレベルバンドが互いに干渉し合うため、コンパクトな施設が不可能である。
以上のことは、無駄に拡散された配管施設の結果を生むこととなる。本発明はこれらの欠点を無くするためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では一本のボルトにより一個のバンドを装着させる構成となる。一箇所のみにバンドが装着されるこの構成では、ボルトにバンドを挿通した締着前の時点では、バンド部は水平方向に360度回転する状態にある。ここでは360度中の任意にバンド向きを位置決めをしバンドを締着固定すること出来る。これによって基板向きとパイプ向きがそれぞれ自在に設定出来うることで、他の造作物や器具の干渉に対して、本発明はこれらを避けての多様な設置が可能となり、配菅支持作業の容易性及び効率化を実現するものとなる。
【発明の効果】
【0006】
例えばマンション一戸をとっても、浴室には給水用の湯、水、追焚用、乾燥機にそれぞれの排水パイプがあり、洗面では湯と水の給排水、台所は食洗機の給排水パイプが加わる。更にトイレ、洗濯機、床暖房など、多種多様な配管がある。この配管施設は限定された壁面や天井面、特に床下の範囲内において、建築設計上の構造物や設備施設などの後付けで行われる作業である。しかも、決定されている建造物や設備を避けた上で、建築設計上の必然な動線に沿う配管支持、なおかつ無駄の無いコンパクトな施設が求められる。また、無駄の無い施設は多業種複数の作業者が頻繁に往来する床下にあって、通行の足下の確保も重要であり、実際に器具等の破損などの事故が起きている。本発明は配管施設の拡散を最小限に留めることで作業の容易性や事故防止に貢献するものでもある。こうして本発明の回転式支持具は、基板とバンドのそれぞれの向きを自在に設定出来る特徴をもって、配管施設作業の容易性及び効率化を実現するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明全体の正面図である。
本発明の床下における実施例の立体図である。
本発明の壁面における実施例の立体図である。
本発明の同一線上に複数のパイプを施設する構成図である。
参考図(一般的なレベルバンド)である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は一個の基板、一本のボルト、パイプを保持させるための蝶番で連結された上下湾曲のバンド一個、そのバンドをボルトに締着するための上下の各ナット二個、の四点を、材質の金属か樹脂において以下に構成させる。
(イ)基板の長さの三分の一付近に一本のボルトを立設させる。この取付は点付溶接や打ち抜き、あるいはフランジナット等により固定する。
(ロ)バンドは上下の分割湾曲を合わせた円形構造とする。上下湾曲を合わせる片側は抜差蝶番で連結する。これによって上下のバンドをそれぞれ開閉することが出来る。通常のビル配管の床下における作業は、必要に応じた位置にレベルバンドを配置し、一旦各バンド上部にパイプを乗せる。こうして床下配管全体のレイアウトを確認して必要があれば修正したのち、順に各バンドの上側を開いてパイプを保持させていく手順である。
(ハ)一般的なレベルバンドは一対の二本のボルトの装着部に、概ね均等な半円の上下を合わせたバンドを左右に固定し、その中央にパイプを抱持する構造であるが、本発明では、上側のバンドについては180度半円とはせずに20度から40度程度の欠けた円弧の構造とする。ここにおいて円弧の度数に幅が生じるのは、パイプの径の大きさに対応するためである。下側のバンドについては180度の半円とする。こうした構造により、一本ボルトの本発明では、バンドを上下のナットにより押圧し締めることでパイプを保持する構成となる。上側のバンドは蝶番位置からパイプ径に応じた円弧の終点位置より水平に延長し、この先端に切込溝のあるボルト取付部を設ける。
(ニ)下側のバンドは蝶番位置から見て半円の終点より、a-b-c-d(図1参照)の逆コの字の箱型に曲げる。a半円終点より外側、bここより下に垂直、cバンド方向に直角に曲げ、dここから上方向に45度程に曲げる。これにより下側のナットを締めていくと、先端が下側バンド半円面の一部を押圧してパイプの保持を安定させる。
(ホ)aとc面にはボルトに挿通するための孔を設ける。
【符号の説明】
【0009】
1 基板
2 ピン打ち孔
3 ボルト
4 基板ナット
5 締着ナット
6 上側バンド
7 上側バンドのボルト切込溝
8 下側バンド
9 下側バンドのボルト挿入孔
10抜差蝶番
a下側バンドの上水平面
b下側バンドの垂直面
c下側バンドの下水平面
d下側バンドの45度傾斜面

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