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公開番号2025034750
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141332
出願日2023-08-31
発明の名称樹脂被覆ねじ
出願人日東精工株式会社
代理人
主分類F16B 37/14 20060101AFI20250306BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】樹脂製のキャップを金属製のねじ部材から取り外しやすくした樹脂被覆ねじの提供。
【解決手段】本発明の樹脂被覆ねじは 軸部3および頭部2を備えた金属製のねじ部材4と、このねじ部材4の頭部2を被覆する樹脂製のキャップ5とを有する。前記ねじ部材4の頭部2には、その座面2bと側面との境界部分に面取り部8が設けられており、前記キャップ5は、前記頭部2の頂面および側面ならびに前記面取り部8の中途までを覆うよう頭部2に装着されている。また、頭部2の側面には前記面取り部8に連通するローレット溝7が複数形成されており、この溝7と面取り部8との境界にキャップ5の端面5aが交差する被覆構造となっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸部および頭部を備えた金属製のねじ部材と、このねじ部材の頭部を被覆する樹脂製のキャップとを有する樹脂被覆ねじにおいて、
前記ねじ部材の頭部には、その座面と側面との境界部分に面取り部が設けられており、前記キャップは、前記頭部の頂面および側面ならびに前記面取り部の中途までを覆うよう頭部に装着されていることを特徴とする樹脂被覆ねじ。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
頭部の側面には前記面取り部に連通する凹部が複数形成されており、この凹部と面取り部との境界にキャップの端面が交差する被覆構造としたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂被覆ねじ。
【請求項3】
軸部および頭部を備えた金属製のねじ部材と、このねじ部材の頭部を被覆する樹脂製のキャップとを有する樹脂被覆ねじにおいて、
前記ねじ部材の頭部には、その座面と側面との境界部分に面取り部を設け、頭部の側面には前記面取り部に連通する凹部が複数形成されており、この凹部と面取り部との境界にキャップの端面が交差する被覆構造としたことを特徴とする樹脂被覆ねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製ねじの頭部を樹脂製のキャップで被覆した樹脂被覆ねじに関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、樹脂被覆ねじとしては、特許文献1に示される樹脂被覆ねじが知られている。この樹脂被覆ねじは、ねじ山が形成された軸部と、この軸部の一端に一体成形された頭部とからなる金属製のねじ部材を有し、この金属製ねじ部材の頭部を樹脂製のキャップで被覆したものである。前記頭部は軸部よりも周方向に広がる円筒状を成しており、その周側面には平目のローレット加工が施されている。このローレット加工により、頭部の周側面には、軸部の軸線と平行に延びる溝が複数、全周に渡って形成されている。また、この頭部の周側面と座面とは曲線部で連続する構成となっており、この曲線部によって周側面と座面の境界部分は、全周に渡って曲面に構成されている。
【0003】
前記キャップは、金属製ねじ部材の頭部を所定の厚さで被覆する形に成形されており、このキャップの座面は頭部座面とほぼ同一面上になるように構成されている。キャップは、射出成形によって頭部に装着成形されており、この射出成形の際、樹脂材が前記曲線部や前記ローレットの溝部分に充填されることで、キャップはねじ部材に対して抜け止めおよび回り止めされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-171373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の樹脂被覆ねじは、キャップが金属製ねじ部材の頭部と座面の境界部分の曲面を全て覆う形となっているため、キャップを強固に抜け止めできる反面、樹脂被覆ねじを廃棄する場合には、分別廃棄のためにねじ部材からキャップを取り外すのが困難になるといった問題が発生していた。また、ねじ部材の頭部座面とキャップの座面とがほぼ同一面上に配置される構造であるため、ねじ部材あるいはキャップの加工・成形精度が悪かったり、樹脂被覆ねじそのものが高温下に長時間置かれたりすると、キャップの座面が頭部座面より僅かに突出する恐れがある。これをそのまま締結すると、キャップだけがワークに着座してねじ部材の頭部座面が着座しない、いわゆるねじ浮きに近い締結不良を起こしてしまうため、樹脂被覆ねじの加工精度や保管時の温度管理に注意が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題に鑑みて創成されたものであり、樹脂製のキャップを金属製のねじ部材から取り外しやすくした樹脂被覆ねじの提供を第1の目的とし、締結時に金属製のねじ部材の頭部座面をワークに確実に着座させられる樹脂被覆ねじの提供を第2の目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、軸部および頭部を備えた金属製のねじ部材と、このねじ部材の頭部を被覆する樹脂製のキャップとを有する樹脂被覆ねじにおいて、前記ねじ部材の頭部には、その座面と側面との境界部分に面取り部が設けられており、前記キャップは、前記頭部の頂面および側面ならびに前記面取り部の中途までを覆うよう頭部に装着されていることを特徴とする。この樹脂被覆ねじは、キャップが面取り部の中途までを覆う構成であるため、頭部の座面とキャップとの間に段差ができ、頭部からキャップを外す際の力が付与しやすい。また、キャップと頭部との引っかかり量を従来より少なくできる。よって、頭部からキャップを取り外しやすい樹脂被覆ねじを提供できる。しかも、頭部座面とキャップとの間に段差が生じることから、キャップが熱膨張などで座面よりも突出するようなことがない。よって、締結時に金属製ねじ部材の頭部座面をワークに確実に着座させることが可能な樹脂被覆ねじを提供できる。
【0008】
なお、頭部の側面には前記面取り部に連通する溝が複数形成されており、この溝と面取り部との境界にキャップの端面が交差する被覆構造とすることが好ましい。これにより、キャップと頭部との引っかかり量をより少なくすることができ、前述のねじ部材とキャップとの易分解性を向上することができる。
【0009】
また、上記目的を達成するために本発明は、軸部および頭部を備えた金属製のねじ部材と、このねじ部材の頭部を被覆する樹脂製のキャップとを有する樹脂被覆ねじにおいて、前記ねじ部材の頭部には、その座面と側面との境界部分に面取り部を設け、頭部の側面には前記面取り部に連通する溝が複数形成されており、この溝と面取り部との境界にキャップの端面が交差する被覆構造としたことを特徴とする。これにより、キャップと頭部との引っかかり量を従来より少なくできるため、頭部からキャップを取り外しやすい樹脂被覆ねじを提供できる。また、頭部座面とキャップとの間に段差を生じさせることも可能であり、これによってキャップが熱膨張などで座面より突出するのを防止することが可能となる。よって、締結時に金属製ねじ部材の頭部座面をワークに確実に着座させることが可能な樹脂被覆ねじを提供できることとなる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、金属製ねじ部材の頭部の周側面と座面との境界部分に面取り部を設けるとともに、頭部の周側面には前記面取り部に連通する溝を形成し、この溝と面取り部との境界にキャップの座面が交差する被覆構造となっているため、キャップの面取り部への引っかかり部分が少なくなり、ねじ部材からキャップを取り外しやすくなる。これにより、樹脂被覆ねじの易分解性を高めて分別廃棄をしやすくするなど、環境性能を向上することができる。また、キャップの被覆位置が面取り部の途中までになるため、ねじ部材の頭部座面がキャップよりも突出した構造となる。ゆえに、多少の加工精度のばらつきや温度変化があっても、キャップが頭部座面より突出してしまうことがなくなり、締結時に頭部座面を確実にワークに着座させて適切な締結力を得ることができる等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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