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公開番号2025075145
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186107
出願日2023-10-31
発明の名称弾性鍔付きねじ
出願人日東精工株式会社
代理人
主分類F16B 39/284 20060101AFI20250508BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ゆるみ防止効果に優れた弾性鍔付きねじの提供。
【解決手段】本発明の弾性鍔付きねじ1は、鍔部3がねじ軸部4に連なるテーパ様のアンダカット部32を有しており、このアンダカット部32の周縁で規定される鍔部3の内径は、締結にともなって鍔部3が撓んだ状態で日本産業規格B1189のフランジ付き六角ボルトのフランジの有効座面径dw以上となる寸法に設定されている。これにより、鍔部3が撓んだ状態で公的な規格で定められた着座面積と同等以上の着座面積を確保できる。また、頭部2は六角形などの非円形状を成し、また前記鍔部3の内径は前記頭部の内接円より大きい寸法となっている。これにより、締結時、鍔部3が弾性変形する際に生じる鍔部3のねじれを抑える効果が得られる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ねじ締め工具が係合可能な頭部と、この頭部の座側に一体形成された鍔部と、これら頭部および鍔部と一体に形成されたねじ軸部とを有する弾性鍔付きねじにおいて、
前記鍔部は前記ねじ軸部に連なるテーパ様のアンダカット部を有し、このアンダカット部の周縁で規定される鍔部の内径は、締結にともなって鍔部が撓んだ状態で日本産業規格B1189のフランジ付き六角ボルトのフランジの有効座面径d

以上となる寸法に設定されていることを特徴とする弾性鍔付きねじ。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記頭部は非円形状を成し、また前記鍔部の内径は前記非円形状の頭部の内接円の直径より大きい寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性鍔付きねじ。
【請求項3】
ねじ締め工具が係合可能な頭部と、この頭部の座側に一体形成された鍔部と、これら頭部および鍔部と一体に形成されたねじ軸部とを有する弾性鍔付きねじにおいて、
前記頭部は非円形状を成し、また前記鍔部は前記ねじ軸部に連なるテーパ様のアンダカット部を有し、このアンダカット部の周縁で規定される鍔部の内径は前記非円形状の頭部の内接円の直径より大きい寸法に形成されていることを特徴とする弾性鍔付きねじ。
【請求項4】
鍔部の内径は、前記非円形状の頭部の外接円の直径より大きい寸法に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の弾性鍔付きねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、頭部に弾性を有する鍔部を一体成形した弾性鍔付きねじに関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、弾性鍔付きねじとしては、特許文献1や特許文献2に示されたばね性の鍔を有するねじが知られている。これらの弾性鍔付きねじは、ねじ山が形成されたねじ軸部と、この軸部の一端に一体成形されたなべ頭等の円形の頭部とから成り、頭部の座側には周方向に広がる逆皿状の鍔部が一体に形成されている。この鍔付きねじの鍔部は、逆皿状に構成された部分が頭部の直径よりも大きく構成されることでばね性を有しており、この鍔部が締結による軸力の作用により撓むことで、ねじのゆるみを防止できるようになっている。また、特許文献1の鍔付きねじは、鍔部の周縁部がねじ軸部の軸線と直交する角度の平坦面に形成されており、締結時、鍔部が完全に撓まずとも、ここである程度の座面抵抗が得られるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公昭53-47285号公報
実用新案登録第3133033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の弾性鍔付きねじは、円形の頭部と円形の鍔部で構成され、締結時に鍔部が全周に渡って均等に撓むように設計されている。実際のねじ締結時において、鍔部には回転トルクと軸力とが作用するため、先に被締結物(ワーク)に接する周縁部側と頭部側とで鍔部にはねじれが生じる。つまり、鍔部はねじられながら撓んでいく格好になる。この時の応力は、鍔部全周に均等に分散されているため逃げ場がなく、よって、締結完了後に鍔部に残留するねじり応力が大きくなってしまう問題があった。また、特許文献1のように鍔部の周縁に平坦面を有する場合は、鍔部が撓むのと引き換えに平坦面が浮いてしまうため、鍔部の撓んだ部分での着座面積を十分に確保する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題に鑑みて創成されたものであり、ゆるみ防止効果に優れた弾性鍔付きねじの提供を目的とする。
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、ねじ締め工具が係合可能な頭部と、この頭部の座側に一体形成された鍔部と、これら頭部および鍔部と一体に形成されたねじ軸部とを有する弾性鍔付きねじにおいて、前記鍔部は前記ねじ軸部に連なるテーパ様のアンダカット部を有し、このアンダカット部の周縁で規定される鍔部の内径は、締結にともなって鍔部が撓んだ状態で日本産業規格B1189のフランジ付き六角ボルトのフランジの有効座面径d

以上となる寸法に設定されていることを特徴とする。これにより、鍔部が撓んだ状態で公的な規格で定められた着座面積と同等以上の着座面積を確保することができ、鍔部の弾性も相まってゆるみ防止効果の高い弾性鍔付きねじを得ることができる。
【0007】
上記の構成においては、前記頭部は非円形状を成し、また前記鍔部の内径は前記非円形状の頭部の内接円の直径より大きい寸法に形成されていることが望ましい。この構成によると、頭部が非円形状であるため、頭部の周縁から鍔部の周縁までの長さが頭部周りの各部で異なることになり、締結時に鍔部を撓ませる力のかかり方を各部で異ならせることができ、締結時に鍔部が弾性変形する際に生じる鍔部のねじれを抑えることが可能になる。
【0008】
また、上記目的を達成するために本発明は、ねじ締め工具が係合可能な頭部と、この頭部の座側に一体形成された鍔部と、これら頭部および鍔部と一体に形成されたねじ軸部とを有する弾性鍔付きねじにおいて、前記頭部は非円形状を成し、また前記鍔部は前記ねじ軸部に連なるテーパ様のアンダカット部を有し、このアンダカット部の周縁で規定される鍔部の内径は前記非円形状の頭部の内接円の直径より大きい寸法に形成されていることを特徴とする。この構成によると、頭部が非円形状であるため、頭部の周縁から鍔部の周縁までの長さが頭部周りの各部で異なることになり、締結時に鍔部を撓ませる力のかかり方を各部で異ならせることができ、締結時に鍔部が弾性変形する際に生じる鍔部のねじれを抑えることが可能になる。
【0009】
上記の構成においては、鍔部の内径は前記非円形状の頭部の外接円の直径より大きい寸法に形成されていることが望ましい。このような寸法としておくことにより、鍔部の全周に渡って弾性変形を生じさせることができ、良好なゆるみ防止効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、締結時に鍔部を撓ませる力のかかり方を頭部周りの各部で異ならせることができ、これにより鍔部をねじる応力の逃げ場を作り、ねじれを抑制しながら鍔部を撓ませることができる。よって、締結後に鍔部に残留するねじり応力が減じられ、鍔部の弾性によって被締結物に作用する力の方向を適正ならしめ、良好なゆるみ防止効果を得ることができる。また、鍔部の内径は、締結にともなって鍔部が撓んだ状態で日本産業規格B1189のフランジ付き六角ボルトのフランジ直径以上となる寸法に設定されているため、鍔部が撓んだ状態で十分な着座面積を確保でき、鍔部の弾性も相まって高いゆるみ防止効果を得ることができる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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