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公開番号2024115485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023021215
出願日2023-02-14
発明の名称クラッチシェル保護板
出願人個人
代理人個人
主分類F16D 13/52 20060101AFI20240819BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】アルミ製クラッチシェルの底板の摩耗を防止するクラッチシェル保護板を提供すること。
【解決手段】クラッチシェル保護板1は、クラッチシェル10の底板11とクラッチプレート20との間に配置され、外縁2aと内縁2bとを有するドーナツ形状の板材である本体2を有し、本体2の外縁2aの直径は、クラッチシェル10の壁部12の内径と同じ又は壁部12の内径L1より小さく、クラッチシェル10の壁部12に沿って延びる一対のリブ121の内面間の寸法L2より大きい寸法で形成され、本体2の内縁2bの直径は、クラッチハブ30のクラッチシェル10の底板11を貫通する部分の外径と同じ又は当該外径よりより大きい寸法で形成され、本体2の外縁2aには、クラッチシェル10のリブ121と係合する欠き込み3が形成されている。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
自動二輪車において、円形状に形成された底板と、前記底板の外縁から立設する壁部と、を有し、アルミで形成されたクラッチシェルの前記底板に、前記クラッチシェルの内部に配置されたクラッチプレートを、押圧することで、エンジンにより発生した回転力を、トランスミッションに伝達するクラッチ装置に設けられるクラッチシェル保護板であって、
前記クラッチシェルの前記底板と前記クラッチプレートとの間に配置され、
外縁と内縁とを有するドーナツ形状の板材である本体を有し、
前記本体の外縁の直径は、
前記クラッチシェルの前記壁部の内径と同じ又は前記壁部の内径より小さく、
前記クラッチシェルにおいて、前記クラッチシェルの内側に突出して、前記壁部に沿って、前記壁部が立設する方向に延び、前記クラッチシェルの中心を挟んで互いに対向するように配置された一対のリブの内面間の寸法より大きい寸法で形成され、
前記本体の内縁の直径は、前記クラッチ装置において、前記トランスミッション側に設けられたクラッチハブの前記クラッチシェルの前記底板を貫通する部分の外径と同じ又は当該外径よりより大きい寸法で形成され、
前記本体の前記外縁には、前記クラッチシェルの前記リブと係合する欠き込みが形成されていることを特徴とするクラッチシェル保護板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クラッチシェル保護板に関し、詳しくは、自動二輪車において、円形状に形成された底板と、底板の外縁から立設する壁部と、を有し、アルミで形成されたクラッチシェルの底板に、クラッチシェルの内部に配置されたクラッチプレートを、押圧することで、エンジンにより発生した回転力を、トランスミッションに伝達するクラッチ装置に設けられるクラッチシェル保護板に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1には、自動二輪車のクラッチに関する技術として、プレッシャプレートにフリクションプレートとクラッチプレートとが接触する方向の力を付与するクラッチスプリングと、略円環形状に形成され、クラッチスプリングのプレッシャプレート側と反対側の一端を支えることでクラッチスプリングの反力を受けるリテナーと、略円環形状を有し、周方向の一部に半径方向に延びるスリットが形成され、クラッチハウジングの内周側に嵌め合わされ、リテナーのクラッチスプリング側と反対の側に当接することによりリテナーをクラッチハウジングに係止するサークリップと、を備え、サークリップが半径方向内側への変形を抑制されるように構成されている技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-197991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動二輪車を購入する需用者には、既に生産が中止された古い車種を、修理や改造して乗りたいという要望がある。
【0005】
このような車種には、エンジンにより発生した回転力が、チェーンやベルトを介してクラッチ装置に伝達され、このクラッチ装置が回転することで、クラッチ装置からトランスミッションを介して後輪に伝達される車種がある。
【0006】
そして、このような車種のクラッチ装置は、円形状の底板の側縁から立設する壁を有するクラッチシェルと、クラッチシェルの内部に配置された複数のクラッチプレートと、このクラッチプレートをクラッチシェルの底板側に押圧するプレッシャプレートと、を備える。
【0007】
このようなクラッチ装置によれば、クラッチシェルの底板にクラッチプレートに押圧された状態(クラッチオン状態)では、エンジンにより発生した回転力が、トランスミッションに伝達される。そして、ドライバーの操作により、プレッシャプレートによるクラッチプレートの押圧が解除された状態(クラッチオフ状態)では、エンジンにより発生した回転力により回転するクラッチシェルの回転力が、トランスミッションに伝達されなくなる。
【0008】
すなわち、このような車種におけるクラッチ装置では、クラッチシェルの底板に対する、当該底板に当接したクラッチプレートの接触面の摩擦により、クラッチシェルの回転力が、クラッチプレートを介してトランスミッションに伝達される。このため、クラッチオフ状態からクラッチオン状態に移行する場合、高速で回転するクラッチシェルの底板に、クラッチプレートを押圧するため、クラッチシェルの底板がクラッチプレートにより削られる。
【0009】
ここで、上記古い車種において、当該車種のメーカーによる販売時には、エンジンにより発生した回転力をチェーンによりクラッチ装置に伝達していた態様を、ベルトによりクラッチ装置に伝達する態様に改造したいという要望がある。
【0010】
このような要望があった場合、クラッチ装置のクラッチシェルを、ベルトにより回転可能な物に交換する必要がある。このようなクラッチシェルは、上記メーカー以外の他社により提供されるが、鉄に比較して融点が低く、ダイキャストにより鋳造が容易なアルミにより形成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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