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公開番号2024168179
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023084631
出願日2023-05-23
発明の名称玉軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類F16C 33/41 20060101AFI20241128BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】高速回転時の遠心力の負荷によって、保持器が拡径し難く、しかも保持器の背面側から内側軌道部材の方に、より多くの潤滑油が流れる構造の玉軸受を提供する。
【解決手段】保持器24は、玉23の軸方向一方側に位置する円環基部30と、この円環基部30から軸方向他方側に延びる複数対の保持爪32とを有し、各対の保持爪32の対向面と前記円環基部30の軸方向一端面に、玉23を軸方向及び径方向に抜けないように収容する球状凹面のポケット31を形成し、前記円環基部30の軸方向一方側の背面における、外径角部30aと内径角部30bに面取りを施した玉軸受20において、前記円環基部30の背面の外径角部30aに形成した面取りよりも、内径角部30bに形成した面取りをより大きな形状にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外周に内側軌道溝が形成されている内側軌道部材と、内周に外側軌道溝が形成されている外側軌道部材と、内側軌道溝と外側軌道溝との間に介装される複数の玉と、この玉を周方向に等間隔に保持する保持器とを備え、前記保持器は、玉の軸方向一方側に位置する円環基部と、この円環基部から軸方向他方側に延びる複数対の保持爪とを有し、各対の保持爪の対向面と前記円環基部の軸方向一端面に、玉を軸方向及び径方向に抜けないように収容する球状凹面のポケットを形成し、前記円環基部の軸方向一方側の背面における、外径角部と内径角部に面取りを施した玉軸受であって、前記円環基部の背面の外径角部に形成した面取りよりも、内径角部に形成した面取りをより大きく形成したことを特徴とする玉軸受。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記内径角部に形成した面取りを円弧形状にしたことを特徴とする請求項1記載の玉軸受。
【請求項3】
前記円環基部の背面の内径角部に形成した面取りは、前記円環基部の背面の内径から径方向にaの位置と、前記円環基部の背面の内径から軸方向他方側に向かってa’の位置とを結ぶ形状で、a<a’の関係に設定されている請求項1又は2記載の玉軸受。
【請求項4】
前記aは前記円環基部の背面の内径から前記玉のピッチ円径までの長さh1よりも短い長さ、a<h1の関係にあり、a’は前記円環基部の背面から前記ポケットの底部までの長さL2よりも短い長さ、a’<L2の関係にある請求項3記載の玉軸受。
【請求項5】
前記円環基部の背面の外径角部の面取り形状が、前記円環基部の背面の外径から径方向の内径側に向かってbの位置と、前記円環基部の背面の外径から軸方向他方側に向かってb’の位置とを結び、bは前記円環基部の背面の外径から前記玉のピッチ円径までの長さh2よりも短い長さ、b<h2の関係にあり、b’は前記円環基部の背面から前記ポケットの底部までの長さL2よりも短い長さ、b’<L2の関係にあり、b’は前記内径側の面取りの円弧形状のa’よりも短い、b'≦a'の関係にある請求項1記載の玉軸受。
【請求項6】
前記円環基部の背面に平面部を有する請求項5記載の玉軸受。
【請求項7】
前記円環基部の背面の内径角部に形成した面取りの円弧形状は、円弧径の異なる複数の円弧を組み合わせた複合円弧からなる請求項2記載の玉軸受。
【請求項8】
前記円環基部の背面の内径角部に形成した面取りの円弧形状は、前記円環基部の背面と前記円環基部の内径にそれぞれ接線で交わる請求項2記載の玉軸受。
【請求項9】
前記保持器の内径に、前記円環基部の内径角部の円弧形状の面取りに繋がる凹みを付加したことを特徴とする請求項2記載の玉軸受。
【請求項10】
前記請求項1~9の玉軸受を使用し、保持器の背面側から給油を行う軸受装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、電動自動車の電動機など高速回転する用途に適応可能な玉軸受に関し、特に、高速回転時における保持器の径方向への変形を抑制しつつ、保持器背面から潤滑油の給油を行った際に、内側軌道溝への潤滑油の流入効果が高く、高速回転時の発熱を緩和することができる玉軸受に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、保持器背面近傍の潤滑油の流動性を向上させることにより、トルク増大及び潤滑油温度の上昇を抑制する玉軸受10が知られている(特許文献1)。
【0003】
この特許文献1に開示されている玉軸受10は、グリース潤滑を行う密封型の玉軸受であり、図26に示すように、外周に内側軌道溝1aが形成されている内側軌道部材1と、内周に外側軌道溝2aが形成されている外側軌道部材2と、内側軌道溝1aと外側軌道溝2aとの間に介装される転動体としての複数の玉3と、玉3を円周方向に等間隔に保持する保持器4と、潤滑剤を充填する内部空間と外部とを仕切るシール部材5とを備えている。
【0004】
前記保持器4は、冠型保持器であり、図27に示すように、転動体としての玉3の軸方向一方側に位置する円環基部4aと、この円環基部4aから軸方向他方側に延びる複数対の保持爪4bとを有し、各対の保持爪4bの対向面と前記円環基部4aの軸方向一端面に、玉3を軸方向及び径方向に抜けないように収容する球状凹面のポケット6を形成している。
【0005】
そして、前記保持器4を構成する円環基部4aの軸方向一方側の背面における外径角部4aaと内径角部4abに、円弧形状の面取りを形成し、この円弧形状の面取りによって、保持器4の背面近傍の潤滑剤の流動性を向上させ、トルク増大及び潤滑剤温度の上昇を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-247553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、高速回転時には、玉軸受10の内側軌道部材1と外側軌道部材2とでは、内側軌道部材1の方が外側軌道部材2よりも温度上昇が高い。また、高速運転時の遠心力によって軸受内部の潤滑油が外側軌道部材2の方に流れやすく、内側軌道部材1側の潤滑油が希薄になる恐れがある。このため、内側軌道部材1と外側軌道部材2との温度差を緩和するためには、内側軌道部材1の方に、より多くの潤滑油が流れるようにすることが望ましい。
【0008】
ところが、前記特許文献1の玉軸受10に使用されている保持器4は、円環基部4aの背面の外径角部4aaと内径角部4abの面取りをそれぞれ同じ大きさに形成しているため、内側軌道部材1の方に、より多くの潤滑油が流れるという構造にはなっていない。
【0009】
円環基部4aの背面側からの潤滑油の流れを良くするために、背面の外径角部4aaと内径角部4abの面取り形状を大きくした場合、従来の保持器4は、円環基部4aから軸方向他方側に延びる保持爪4bの内径面と外径面とが軸方向に平行に形成されているため、高速回転時の遠心力の負荷によって、保持器4が拡径し易い。これにより、外側軌道部材2の内周面と保持器4の外径面とが接触し、あるいは、保持器4の保持爪4bと玉3が強接触して、保持器4の摩耗や発熱、損傷、融解といった懸念が生じる。
【0010】
そこで、この発明は、高速回転時の遠心力の負荷によって、保持器が拡径し難く、しかも保持器の背面側から内側軌道部材の方に、より多くの潤滑油が流れる構造の玉軸受を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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