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公開番号
2025000272
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-07
出願番号
2023100040
出願日
2023-06-19
発明の名称
自動弁装置
出願人
株式会社テイエルブイ
代理人
主分類
F16T
1/22 20060101AFI20241224BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】初期段階の流体を多量、迅速に排出することができ、その後、温度変化が生じた流体を適宜排出することが可能な自動弁装置の提供。
【解決手段】弁座50の周囲には周囲流路5が形成されており、この周囲流路5に温度応動筒2が設けられている。温度応動筒2は温度に反応して膨張又は収縮する膨張媒体25を内蔵しており、これによってゴム弁体22を変形させて周囲流路5を開閉する。配管系統の稼動前においては、弁室10内は低温であるため周囲流路5は開放されている。このため蒸気の移送圧によって、初期エアーは周囲流路5から迅速に排気される。初期エアーの排出後は弁室10に流入する蒸気によって温度応動筒2の温度が上昇し、ゴム弁体22が周囲流路5を閉塞して蒸気漏れが防止される。以後、弁室10に流入するドレンはフロート7の浮動によるオリフィス51の開閉によって適宜、排出される。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
流体が流入する弁室空間、及び当該弁室空間に連通可能な排出流路を有する本体、
前記本体に設けられており、前記弁室空間と前記排出流路とを連通させる基本連通路が形成された弁座部であって、前記弁室空間と前記排出流路との接続部に配置された弁座部、
前記弁室空間に配置された基本弁体手段であって、前記弁室空間に滞留する前記流体の滞留量に従って作動し、前記基本連通路を開放又は閉塞する基本弁体手段、
前記本体に形成されており、前記弁室空間と前記排出流路とを連通させる補助連通路であって、前記接続部に配置された補助連通路、
前記本体に設けられており、前記弁室空間に流入する前記流体の温度に従って作動し、前記補助連通路を開放又は閉塞する補助弁体手段、
を備えたことを特徴とする自動弁装置。
続きを表示(約 210 文字)
【請求項2】
請求項1に係る自動弁装置において、
前記補助連通路は、前記基本連通路の全周に形成されている、
ことを特徴とする自動弁装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に係る自動弁装置において、
前記補助弁体手段は、前記弁室空間に流入する前記流体の温度に従って収縮又は膨張することによって、前記補助連通路を開放又は閉塞する、
ことを特徴とする自動弁装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願に係る自動弁装置は、ドレン等の流体を排出するために自動的に開弁及び閉弁を行う自動弁装置の構成の技術に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
産業プラントには、ボイラーで生成された蒸気を熱交換器等の供給先に向けて移送する配管系統が設置されていることがある。この蒸気は放熱によって凝縮し一部がドレン(凝縮水)に変化するため、配管内には蒸気と共にドレンが流れることになる。このようなドレンが過度に配管内に滞留した場合、蒸気の移送の障害になるため、適宜、ドレンを配管系統から外部に排出する必要がある。
【0003】
このために、配管系統の随所にスチームトラップ等の自動弁装置が設けられている。蒸気を移送する配管系統の主管には、トラップ設置用の支管が連通して延びており、通常、この支管上にスチームトラップが設けられる。
【0004】
スチームトラップには種々の構造のものがあるが、後記特許文献1には熱応動式スチームトラップが開示されている。この熱応動式スチームトラップは、内部に流路15が形成された可撓性管6を有する本体1を備えている。そして、本体1と可撓性管6との間に形成される空間11には膨張媒体13が密封されている。膨張媒体13は所定温度以下のとき収縮し、所定温度を越えたときに膨張する。この膨張媒体13の膨張又は収縮により、可撓性管6は変形して流路15を開閉する。
【0005】
蒸気移送の開始時、可撓性管6の内面の流路15に流下してくる流体は所定温度以下であるので、本体1と可撓性管6との間の空間11に密封された膨脹媒体13が収縮し、可撓性管6の中央部分が筒状に開いて流路15は開口している。これによりって、ドレンは流路15を通過して流下し排出される。
【0006】
これに対して、所定温度を越える高温のドレンや蒸気が流路15を流下してくると、膨張媒体13が膨脹し、可撓性管6の中央部分が圧搾されて流路15は閉じられる。これによって、蒸気の漏洩が防止される。
【0007】
この後、放熱等により空間11内の温度が所定温度以下になると、膨脹媒体13が収縮し、可撓性管6の中央部分が再び筒状に開いて流路15が開口してドレンが流下する。これによって、ドレンは流路15に残留することなく排出される 。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-52795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の特許文献1に開示された熱応動式スチームトラップは、ドレンや蒸気等の流体の温度が所定温度を越えたとき、膨張媒体13が膨脹して流路15を閉じる。このため、高温のドレンが流路15に流入した場合、流路15は閉じられたままの状態であり、ドレンを排出することができない虞がある。
【0010】
この点、ドレンの温度の影響を受けず、弁室内に滞留するドレンの量に基づいて開閉するフロート式スチームトラップが広く知られている。フロート式スチームトラップは弁室内に中空のフロートを内蔵している。そして、通常においては、このフロートはその球面で弁室の底部付近に形成されたドレン排出口を塞いでいるが、弁室にドレンが流入した場合、ドレンの滞留に従ってこのフロートが浮上し、ドレン排出口を開放して自動的に開弁する。
(【0011】以降は省略されています)
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