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公開番号2024177731
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096032
出願日2023-06-12
発明の名称継手
出願人株式会社PILLAR
代理人個人
主分類F16L 17/067 20060101AFI20241217BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】シール性を高く保ったまま、更なる小型化が可能な継手を提供する。
【解決手段】継手の筒状の本体は配管または流体機器に固定され、環状のガスケットは本体の開口端面に取り付けられる。本体の開口端面は、内周側の縁に沿って伸びる環状溝を含む。環状溝はテーパー面と、軸方向に広がる外周側の境界面とを含む。テーパー面は内周方向へ進むにつれて本体の開口端面から軸方向へ遠ざかるように傾斜している。ガスケットは1次シール面と2次シール面とを含む。1次シール面は、ガスケットの軸方向における中央部から軸方向へ遠ざかるにつれて外径が縮小するように傾斜している環状面である。2次シール面はガスケットの軸方向における中央部の外周面に含まれ、本体の環状溝よりも外径が大きい。ガスケットが本体の環状溝に圧入されると、1次シール面は環状溝のテーパー面に密着し、2次シール面は環状溝の外周側の境界面に密着する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
配管または流体機器に固定される筒状の本体と、
前記本体の開口端面に取り付けられる環状のガスケットと、
を備えている継手であって、
前記本体の開口端面は、
内周側の縁に沿って伸びており、前記ガスケットが圧入される環状溝
を含み、
前記環状溝は、
内周方向へ進むにつれて前記開口端面から軸方向へ遠ざかるように傾斜しているテーパー面と、
軸方向に広がっている外周側の境界面と
を含み、
前記ガスケットは、
軸方向における中央部から軸方向へ遠ざかるにつれて外径が縮小するように傾斜している環状面であり、前記環状溝に前記ガスケットが圧入されると前記テーパー面に密着する1次シール面と、
前記中央部の外周面に含まれ、前記環状溝の外周側の境界面よりも外径が大きく、前記環状溝に前記ガスケットが圧入されると前記境界面に密着する2次シール面と
を含む
ことを特徴とする継手。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記ガスケットは更に、
前記中央部から外周方向へ広がっている環状の張出部
を含み、
前記2次シール面は前記張出部の外周面に含まれる、
請求項1に記載の継手。
【請求項3】
前記本体から前記ガスケットが分離されている状態で、径方向における前記張出部の高さは、前記環状溝に前記ガスケットが圧入される際、前記環状溝の外周側の境界面から前記2次シール面が受ける圧力によっては前記1次シール面が内周方向へ変位しない程度に設計されている、
請求項2に記載の継手。
【請求項4】
別の配管または別の流体機器に固定される筒状の第2本体と、
前記ガスケットを間に挟んで前記本体に前記第2本体を固定する連結部材と
を更に備えている、請求項1に記載の継手。
【請求項5】
前記連結部材がクランプである、請求項4に記載の継手。
【請求項6】
前記ガスケットを間に挟んで前記本体に前記第2本体が固定される際、前記ガスケットの外周側では前記本体と前記第2本体とが軸方向において所定の間隔を保ち、
前記間隔は、前記テーパー面からの圧力に起因する前記ガスケットの内径の減少幅が許容上限以下であるように設計されている、
請求項4に記載の継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、配管または流体機器を別の配管または流体機器に接続する継手に関し、特にそのシール構造に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
配管または流体機器(ポンプ、バルブ、流量計等)を別の配管または流体機器に接続する継手には、次のようなものがある(たとえば、特許文献1-6参照)。継手の筒状の本体が、接続対象の配管の開口部、または流体機器の吸入口、もしくは吐出口(以下、「配管等」と略す。)に固定され、本体の開口端面に環状のガスケットが取り付けられる。本体とガスケットとの間のシール構造としては、本体の開口端面に、その周に沿って環状溝が設けられ、その溝にガスケットが埋め込まれる。環状溝の表面にガスケットの表面が密着することにより、シール領域が形成される。特に、ガスケットの周に沿って環状突起が設けられ、本体の開口端面の環状溝に圧入されることにより、環状突起と環状溝との間にシール領域が形成される継手がある(たとえば、特許文献4-6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第2656102号公報
実開平6-49888号公報
特表2001-517287号公報
特許第4644477号公報
特開2021-148189号公報
特開2021-156428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような継手では本体の開口端面にガスケットが取り付けられるので、本体とガスケットとの間のシール性を高く保つ目的で、それらに十分に広いシール領域を形成させるには、本体の開口端面に十分な広さが必要である。特に、特許文献4-6に開示の継手のように、ガスケットの環状突起と本体の環状溝とにシール領域を形成させる継手は、本体の開口端面に必要な面積が広いだけでなく、本体の開口部に必要な体積も大きい。したがって、本体の開口部が配管等よりも外周方向へ広がらざるを得ない。これにより、継手が配管等よりも径方向に嵩張るので、継手が取り扱いにくく、配管系統のレイアウトも制約を受ける。それ故、継手を取り扱いやすくすると共に、配管系統のレイアウトの自由度を上げるには、継手の小型化が望ましい。しかし、単純な小型化では、シール領域の面積が制限されるので、シール性が損なわれる。
【0005】
本発明の目的は上記の課題を解決することであり、特に、シール性を高く保ったまま、更なる小型化が可能な継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点における継手は筒状の本体と環状のガスケットとを備えている。本体は配管または流体機器に固定され、ガスケットは本体の開口端面に取り付けられる。本体の開口端面は、内周側の縁に沿って伸びる環状溝を含む。環状溝はテーパー面と、軸方向に広がっている外周側の境界面とを含む。テーパー面は、内周方向へ進むにつれて本体の開口端面から軸方向へ遠ざかるように傾斜している。ガスケットは1次シール面と2次シール面とを含む。1次シール面は、ガスケットの軸方向における中央部から軸方向へ遠ざかるにつれて外径が縮小するように傾斜している環状面である。2次シール面はガスケットの軸方向における中央部の外周面に含まれ、本体の環状溝よりも外径が大きい。本体の環状溝にガスケットが圧入されると、1次シール面は環状溝のテーパー面に密着し、2次シール面は環状溝の外周側の境界面に密着する。
【0007】
ガスケットが更に、軸方向における中央部から外周方向へ突出する張出部を含んでもよい。2次シール面は張出部の外周面に含まれる。好ましくは、本体からガスケットが分離されている状態で、径方向における張出部の高さは、本体の環状溝にガスケットが圧入される際、環状溝の外周面から2次シール面が受ける圧力によっては1次シール面が内周方向へ変位しない程度に設計されている。
【0008】
本発明による上記の継手が更に、別の配管または別の流体機器に固定される筒状の第2本体と、ガスケットを間に挟んで本体に第2本体を固定する連結部材とを備えていてもよい。さらに、連結部材がクランプであってもよい。好ましくは、ガスケットを間に挟んで本体に第2本体が固定される際、ガスケットの外周側では本体と第2本体とが軸方向において所定の間隔を保つ。この間隔は、好ましくは、本体の環状溝のテーパー面からの圧力に起因するガスケットの内径の減少幅が許容上限以下であるように設計されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明による上記の継手では、本体の環状溝のテーパー面とガスケットの1次シール面との間に加え、本体の環状溝の外周側の境界面とガスケットの2次シール面との間にもシール領域が形成される。したがって、シール領域の総面積が十分に広い。一方、2次シール面はガスケットの軸方向における中央部に限られるので、たとえば特許文献4-6に開示されているガスケットの環状突起と本体の環状溝との組み合わせがシールに利用される構造に比べ、本体の開口部に必要とされる体積が小さい。こうして、本発明による上記の継手は、シール性を高く保ったまま、更なる小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態による継手の外観を示す斜視図である。
図1が示す直線II-IIに沿った縦断面図である。
図1が示す直線III-IIIに沿った横断面図である。
(a)は、互いに接続されている1対の本体の外観を示す斜視図であり、(b)は、互いから分離されている1対の本体の外観を示す斜視図である。
(a)は、閉じているクランプの外観を示す斜視図であり、(b)は、開いているクランプの外観を示す斜視図である。
図2が示す縦断面図の部分拡大図である。
(a)は、接続直前の本体とガスケットとの縦断面の部分拡大図であり、(b)は、互いに接続されている本体とガスケットとの縦断面の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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