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公開番号2024118193
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024484
出願日2023-02-20
発明の名称防振装置
出願人スズキ株式会社
代理人個人
主分類F16F 13/10 20060101AFI20240823BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】耐久性を低下させずに、気泡が圧壊するときの衝撃を効果的に分散させることを目的とする。
【解決手段】本発明は、振動入力時に弾性体30の変形に基づいて圧力変動の生じる主液室81と、主液室81との間で相対的な圧力変動が生じる副液室82と、主液室81と副液室82との間での封入流体の流動を許容するオリフィス通路64を備えた仕切部材60と、を有する液体封入式の防振装置10である。仕切部材60の主液室81側の表面に複数の凹部70が配置されていることにより、複数の凹部70を起点として多数の気泡が形成されるために、一つ一つの気泡の大きさを小さくすることができ、気泡が圧壊するときの衝撃が分散される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
振動入力時に弾性体の変形に基づいて圧力変動の生じる主液室と、
前記主液室との間で相対的な圧力変動が生じる副液室と、
前記主液室と前記副液室との間での封入流体の流動を許容するオリフィス通路を備えた仕切部材と、を有する液体封入式の防振装置であって、
前記仕切部材の主液室側の表面に複数の凹部が配置されていることを特徴とする液体封入式の防振装置。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記凹部は、前記凹部の開口部から底部へ向かうにしたがって前記開口部の開口面積が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体封入式の防振装置。
【請求項3】
前記凹部の断面形状が頂点を底部とする三角形である場合、前記開口部の開口縁から前記底部までの距離が前記封入流体の臨界半径と略同一であることを特徴とする請求項2に記載の液体封入式の防振装置。
【請求項4】
前記凹部の断面形状が平行する2辺のうち短い辺を底部とする台形である場合、前記開口部の対向する開口縁からそれぞれ延びる斜辺を延長させた交点から、前記開口部の開口縁までの距離が前記封入流体の臨界半径と略同一であることを特徴とする請求項2に記載の液体封入式の防振装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、防振装置に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から振動を減衰したり吸収したりする防振装置が知られている。防振装置では、振動入力時に主液室内の圧力が変動することにより主液室の封入液体が仕切部材に形成されたオリフィス通路を通して副液室に流動し、このときに発生する抵抗により振動を減衰させる。
このような防振装置では、大きな荷重が掛かると主液室内の圧力が急激に低下することで封入液体が沸騰して気泡が発生することがある。その後、防振装置に逆方向の荷重が掛かると気泡が圧壊するために圧壊したときの衝撃音が異音(キャビテーション音)となってしまう。
【0003】
特許文献1には、第1液室を画成する弾性体の内面に軸方向から見て中心軸線回りに沿う周方向に延びる突条部を軸方向から見て中心軸線に交差する径方向に沿って複数形成することで、突条部で優先的に気泡を発生させるようにした防振装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-108895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の防振装置では、弾性体に形成された突条部で気泡を発生させるために気泡が圧壊するときの衝撃で、弾性体の表面のゴムが剥がれ落ちてしまい、振動を減衰する性能が低下してしまう虞がある。
【0006】
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、耐久性を低下させずに、気泡が圧壊するときの衝撃を効果的に分散させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の防振装置は、振動入力時に弾性体の変形に基づいて圧力変動の生じる主液室と、前記主液室との間で相対的な圧力変動が生じる副液室と、前記主液室と前記副液室との間での封入流体の流動を許容するオリフィス通路を備えた仕切部材と、を有する液体封入式の防振装置であって、前記仕切部材の主液室側の表面に複数の凹部が配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐久性を低下させずに、気泡が圧壊するときの衝撃を効果的に分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
防振装置の構成を示す断面図である。
仕切部材の構成を示す斜視図である。
第1の実施例の凹部の構成の一例を示す図である。
第1の実施例の凹部の構成の一例を示す断面図である。
第2の実施例の凹部の構成の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る実施形態の防振装置10は、振動入力時に弾性体30の変形に基づいて圧力変動の生じる主液室81と、主液室81との間で相対的な圧力変動が生じる副液室82と、主液室81と副液室82との間での封入流体の流動を許容するオリフィス通路64を備えた仕切部材60と、を有する液体封入式の防振装置10である。仕切部材60の主液室81側の表面に複数の凹部70が配置されていることにより、複数の凹部70を起点として多数の気泡が形成されるために、一つ一つの気泡の大きさを小さくすることができ、気泡が圧壊するときの衝撃を分散させることができる。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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