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公開番号
2024094042
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-09
出願番号
2022210749
出願日
2022-12-27
発明の名称
弁装置
出願人
個人
代理人
個人
,
個人
主分類
F16K
27/02 20060101AFI20240702BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】 メンテナンス性に優れた弁装置を提供する。
【解決手段】 有底箱状を有し、中央に設けられた筒状部11の内側に形成された入力室6と、上記筒状部11の外側に形成された出力室7とを備えた下部ハウジング4と、上記入力室6および出力室7の反対側に設けられたダイアフラムDが装着された上部ハウジング5とを備え、上記ダイアフラムDには、上記筒状部11の先端に形成された主弁座11aに着座可能に設けられた主弁体15が設けられている。
上記下部ハウジング4と上部ハウジング5との連結構造を、当該下部ハウジング4および上部ハウジング5を軸方向に摺動させて嵌合するように構成し、かつこれらの摺接部分にリングシール14を設けたものとした。
このような構成により、上記入力室6に正圧が供給された場合には、上記上部ハウジング5が下部ハウジング4に対して摺動して離脱するようになっている。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
中央に筒状部が設けられた有底箱状を有する下部ハウジングと、上記下部ハウジングの開口部に連結されるとともにダイアフラムが装着された上部ハウジングと、上記ダイアフラムに設けられた主弁体と、上記主弁体を駆動する駆動手段とを備え、
上記下部ハウジングの筒状部の内側に負圧源に接続された入力室が形成され、上記筒状部の外側に被排気物が接続された出力室が形成され、上記上部ハウジングとダイアフラムとの間に主弁開閉室が形成され、
上記駆動手段が上記ダイアフラムを変形させながら上記主弁体を上記筒状部の先端に形成された主弁座から離座させることで、上記入力室と出力室とを連通させて負圧を上記被排気物に供給する弁装置において、
上記下部ハウジングと上部ハウジングとの連結構造を、当該下部ハウジングおよび上部ハウジングを軸方向に摺動させて嵌合するように構成し、かつこれらの摺接部分にリングシールを設け、
上記入力室に正圧が供給された場合には、上記上部ハウジングが下部ハウジングに対して摺動して離脱するようにしたことを特徴とする弁装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は弁装置に関し、詳しくは中央に筒状部が設けられた有底箱状を有する下部ハウジングと、上記下部ハウジングの開口部に連結されるとともにダイアフラムが装着された上部ハウジングとを備えた弁装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、有底箱状を有し、中央に筒状部が設けられた有底箱状を有する下部ハウジングと、上記下部ハウジングの開口部に連結されるとともにダイアフラムが装着された上部ハウジングと、上記ダイアフラムに設けられた主弁体とを備えた弁装置が知られている(特許文献1)。
上記下部ハウジングの筒状部の内側には負圧源に接続された入力室が形成され、上記筒状部の外側には被排気物が接続された出力室が形成され、上記上部ハウジングとダイアフラムとの間には負圧供給手段に接続された主弁開閉室が形成されている。
このような構成により、上記主弁開閉室に負圧を供給して上記ダイアフラムを変形させると、上記主弁体が上記筒状部の先端に形成された主弁座から離座し、上記入力室と出力室とが連通して上記入力室から出力室へと負圧を流通させて、上記被排気物に負圧を供給するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5920439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記特許文献1にかかる弁装置を例えば真空パック用の食品が収容された容器に使用すると、上記出力室に接続された容器から異物等が排出され、出力室や入力室に付着することがある。そこで、定期的なメンテナンスを行って弁装置を分解し、入力室や出力室を清掃する必要がある。
しかしながら、従来の弁装置では、上記下部ハウジングと上部ハウジングとがボルトによって連結されていることが一般的となっており、メンテナンスのたびに下部ハウジングから上部ハウジングを離脱させる作業が煩雑であるとの問題が生じていた。
このような問題に鑑み、本発明はメンテナンス性に優れた弁装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明にかかる弁装置は、中央に筒状部が設けられた有底箱状を有する下部ハウジングと、上記下部ハウジングの開口部に連結されるとともにダイアフラムが装着された上部ハウジングと、上記ダイアフラムに設けられた主弁体と、上記主弁体を駆動する駆動手段とを備え、
上記下部ハウジングの筒状部の内側に負圧源に接続された入力室が形成され、上記筒状部の外側に被排気物が接続された出力室が形成され、上記上部ハウジングとダイアフラムとの間に主弁開閉室が形成され、
上記駆動手段が上記ダイアフラムを変形させながら上記主弁体を上記筒状部の先端に形成された主弁座から離座させることで、上記入力室と出力室とを連通させて負圧を上記被排気物に供給する弁装置において、
上記下部ハウジングと上部ハウジングとの連結構造を、当該下部ハウジングおよび上部ハウジングを軸方向に摺動させて嵌合するように構成し、かつこれらの摺接部分にリングシールを設け、
上記入力室に正圧が供給された場合には、上記上部ハウジングが下部ハウジングに対して摺動して離脱するようにしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記発明によれば、入力室と出力室とが形成された下部ハウジングと、上記弁体を備えたダイアフラムが設けられた上部ハウジングとを、軸方向に摺動させて嵌合させるように構成したため、ボルト等による連結手段は不要となっている。
したがって、メンテナンス時には下部ハウジングに対して上部ハウジングを摺動させるだけで離脱させることができ、特に下部ハウジングに形成された上記入力室と出力室の清掃を容易に行うことができる。
ここで、上記弁装置の使用時には、上記弁装置の入力室と出力室には負圧が流通していることから、上記主弁体が主弁座から離座した作動中には、上記入力室と出力室とを流通する負圧が上記ダイアフラムに作用するため、弁装置の外部の大気圧との差圧により、下部ハウジングと上部ハウジングとが離脱しないようになっている。
逆に、入力室に正圧が供給された場合には、弁装置の外部の大気圧との差圧により、上部ハウジングのダイアフラムが内部より押圧されるため、下部ハウジングから上部ハウジングが離脱するようになっており、暴発や破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態にかかる弁装置の断面図であって、主弁体の着座状態を示している。
上記主弁体の離座状態を示す断面図。
弁装置の組み立て構造を示した断面図。
第2の実施形態にかかる弁装置を示した断面図。
第2実施形態の弁装置の構造を示した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下図示実施形態について説明すると、図1~図3は第1実施形態にかかる弁装置1を示し、図1、図2は動作を説明する図を、図3は構造を説明する図となっている。
上記弁装置1には、配管を介して負圧を供給する負圧源2と、内部に食品等を収容した真空パックなどの被排気物3とが接続され、上記負圧源2の負圧を弁装置1を介して被排気物3へと供給することで、上記真空パックを真空にする動作を行うようになっている。
また図3に示すように、本実施形態の上記弁装置1は下部ハウジング4および上部ハウジング5によって構成され、後述するように本実施形態では上部ハウジング5と下部ハウジング4とを軸方向(図示上下方向)に摺動させることで、ボルト等の連結手段を用いることなく、これらを連結させることが可能となっている。
また弁装置1の内部には、上記負圧源2に接続される入力室6と、上記被排気物3に接続される出力室7と、ダイアフラムDを介して上記入力室6および出力室7の上方に形成された主弁開閉室8とが形成されている。
【0009】
下部ハウジング4は有底円筒状を有しており、上端部には断面円形に形成された開口部が形成され、当該開口部の内周面4aは滑らかに形成されている。
上記下部ハウジング4の底部中央には、上端部に主弁座11aが形成された円筒状を有する筒状部11が設けられており、当該筒状部11の内周側に上記入力室6が、筒状部11の外周側に上記出力室7が形成されるようになっている。
また下部ハウジング4には、上記筒状部11の内側に形成された入力室6と下部ハウジング4の側面とを連通させるとともに、上記負圧源2に接続される入力通路6aと、上記被排気物3に接続されるとともに、上記出力室7に連通する出力通路7aとが設けられている。
【0010】
上記上部ハウジング5は略円盤状を有しており、上部ハウジング5の上部には本発明にかかる駆動手段として、上記主弁開閉室8に負圧を供給するための接続ポート12が設けられている。
また上部ハウジング5の下方には外周縁に沿って無端状にリブ13が形成されており、当該リブ13の下面に上記ダイアフラムDが設けられている。
上記リブ13の外周面13aは断面円形に形成されており、その外周面13aは滑らかに形成されるとともに、外径は上記下部ハウジング4の開口部の内周面4aと同径に形成されている。
また上記リブ13の外周面13aには無端状に収容溝13bが形成されており、当該収容溝13bには樹脂製のリングシール14が装着されている。
このような構成により、上記リブ13の外周面13aを上記下部ハウジング4の開口部の内周面4aに嵌合させることが可能となっており、さらにこれらを軸方向(図示上下方向)に摺動させることにより、これらを嵌合することが可能な連結構造を有したものとなっている。
また、これらの摺接部分には上記リングシール14が設けられているため、下部ハウジング4と上部ハウジング5との気密が維持され、具体的には下部ハウジング4に形成された出力室7と外部との連通を遮断して、出力室7からの負圧のリークを防止するようになっている。
このように本実施形態の弁装置1は、上記下部ハウジング4と上部ハウジング5とをボルトなどの連結手段を用いずに連結することが可能となっており、これにより後述するようにメンテナンスを容易に行うことが可能となっている。
(【0011】以降は省略されています)
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