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公開番号
2025072453
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2025015207,2023061589
出願日
2025-01-31,2018-04-09
発明の名称
強くて丈夫な構造木材、並びにその製造および使用方法
出願人
ユニバーシティ オブ メリーランド, カレッジ パーク
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B27K
5/06 20060101AFI20250430BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約
【課題】強度および靭性を向上させた天然木材を提供する。
【解決手段】セルロース系の天然木材にリグニンを部分的に除去する化学処理を施し、処理された木材は、細胞壁のセルロースナノファイバーが整列される。次いで、処理された木材は、内腔が崩壊し、木材内の残留流体が除去されるように、内腔が延在する方向と交差する方向にプレスされる。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
セルロース系の内腔の構造を実質的に保存しつつ、化学処理によりリグニンを部分的に
除去し、更に、前記内腔が少なくとも部分的に崩壊するように、前記内腔の延在方向に交
差する第1の方向にプレスされる天然木材を含む第1のピースを含む、構造。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記第1の方向への前記第1のピースの厚さが、前記天然木材の厚さと比較して少なく
とも60%減少している、請求項1に記載の構造。
【請求項3】
前記第1のピースの厚さが、前記天然木材の厚さと比較して少なくとも80%減少して
いる、請求項2に記載の構造。
【請求項4】
前記第1のピースが少なくともいくらかのリグニンを保持している、請求項1に記載の
構造。
【請求項5】
天然木材中のリグニンの5%~95%が化学処理により除去されている、請求項4に記
載の構造。
【請求項6】
天然木材中のリグニンの23%~60%が化学処理により除去されている、請求項5に
記載の構造。
【請求項7】
前記第1のピースは、前記化学処理後に、天然木材のリグニンの約55%を保持してい
る、請求項6に記載の構造。
【請求項8】
前記第1のピース内の崩壊した内腔の対向部分は、水素結合によって一緒に保持されて
いる、請求項1に記載の構造。
【請求項9】
前記第1のピースは、化学処理前の前記天然木材と比較して、引張強度、曲げ強度、延
性、破壊靭性、引っかき硬度、硬度係数、衝撃靭性、圧縮強度および/または弾性剛性が
増加している、請求項1に記載の構造。
【請求項10】
前記第1のピースの引張強度は、化学処理前の前記天然木材の引張強度よりも少なくと
も5倍大きい、請求項9に記載の構造。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2017年4月10日に出願された米国仮特許出願第62/483828号
および2018年2月7日に出願された米国仮特許出願第62/627600号の利益を
主張しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,200 文字)
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に天然木材構造に関し、より具体的には、強度および靭性を向上させる
ための天然木材の化学処理およびプレス加工、並びにそのような強くて丈夫な木材を組み
込んだ構造およびデバイスに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
開示された主題の実施形態は、セルロース系の天然木材にリグニンを部分的に除去する
化学処理を施すことにより形成される強くて丈夫な木材構造を提供する。処理された木材
は、細胞壁のセルロースナノファイバーが整列した、天然木材の内腔を保持する。次に、
処理された木材は、内腔が崩壊し、木材内の残留流体が除去されるように、内腔が延在す
る方向と交差する(即ち、内腔が延在する方向に垂直な力成分を有する)方向にプレスさ
れる。その結果、細胞壁が絡み合い、隣接するセルロースナノファイバー間に水素結合が
形成される故に、他の機械的特性の中でも木材の強度および靭性が向上する。プレスされ
化学処理された木材を更に修正、操作、または機械加工することにより、様々な構造用途
に適合させることができる。
【0004】
1つ以上の実施形態において、構造は、セルロース系の内腔の構造を実質的に維持しな
がらリグニンを部分的に除去するように化学処理され、かつ、内腔が少なくとも部分的に
崩壊するように、内腔の延在方向と交差する第1の方向に更にプレスされた、第1の天然
木材片を含む。
【0005】
1つ以上の実施形態において、方法は、第1の方向に延在する、セルロース系の内腔の
構造を実質的に維持しながら、リグニンを部分的に除去するように天然木材片を化学溶液
で処理するステップを含む。この方法は、処理後に、内腔が少なくとも部分的に崩壊する
ように、化学処理された木材片を第1の方向と交差する第2の方向に第1の時間にわたり
プレスするステップも含むことができる。
【0006】
1つ以上の実施形態において、構造は、断面図において、内腔の細胞壁間に隙間を有す
ることなく、内腔が完全に崩壊している圧縮木材片を含む。
【0007】
1つ以上の実施形態において、積層体は、複数の圧縮木材片を含む。各ピースは、断面
図において、少なくとも部分的に崩壊した内腔を有することができる。内腔は、それぞれ
の延在方向に延在している。圧縮木材片のうちの少なくとも一部の延在方向は、互いに交
差し得る。積層体内の複数の圧縮木材片は、一緒に結合することができる。
【0008】
開示された主題の実施形態の目的および利点は、添付の図面と併せて、以下の説明から
明らかになるであろう。
【0009】
必ずしも縮尺通りに描かれているとは限らない添付図面を参照して、実施形態を以下に
説明する。該当する場合、一部の要素は、基礎となる機能の図解および説明を支援するた
めに、簡略化されるか、さもなければ図示されない場合がある。図面を通して、同様の参
照番号は同様の要素を示すものとする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
開示された主題の1つ以上の実施形態による、強くて丈夫な木材ベースの構造を製造するための例示的なプロセスフロー図である。
開示された主題の1つ以上の実施形態による、リグニンを部分的に除去するために化学処理を施された天然木材片の簡略化された概略図である。
開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス後の図2Aの化学処理された木材の簡略化された概略図である。
図3Aは、リグニンを除去していない天然木材片の簡略図である。図3Bは、プレス後の図3Aの天然木材の簡略図である。図3Cは、リグニンを除去していない天然木材の、樹木の成長方向に垂直な方向への断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図3Dは、リグニンを除去していない天然木材の、樹木の成長方向に平行な方向への、長手方向断面のSEM画像である。図3Eは、プレス後の天然木材の、樹木の成長方向に垂直な方向への断面のSEM画像である。図3Fは、プレス後の天然木材の、樹木の成長方向に平行な方向への、長手方向断面のSEM画像である。
図4Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、リグニンを部分的に除去するために化学処理を施された天然木材片の簡略図である。図4Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス後の図4Aの化学処理された木材の簡略図である。図4Cは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス後の化学処理された木材の、樹木の成長方向に垂直な方向への断面のSEM画像である。図4Dは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス後の化学処理された木材の、樹木の成長方向に平行な方向への、長手方向断面のSEM画像である。図4Eは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、図4Dの領域410の拡大SEM画像である。図4Fは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス後の化学処理された木材の絡み合った細胞壁のセルロースナノファイバー間の水素結合を示す概略図である。
図5Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、リグニン含有量の関数としての、プレスされ、化学処理された木材について得られた密度値のグラフである。図5Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、異なるリグニン含有量に対する、プレスされ、化学処理された木材の応力-歪み曲線のグラフである。図5Cは、全てのリグニンを除去する化学処理後のプレスされた木材の、樹木の成長方向に平行な方向への、長手方向断面のSEM画像である。
図6Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレスされ、化学処理された木材のコーティングされたピースの簡略図である。図6Bは、様々な構造材料の、最大使用温度と引張強度とのグラフである。
図7Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、その表面を複数のナノ粒子で化学処理された木材の簡略図である。図7Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス後の図7Cの木材の簡略図である。図7Cは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレス前の、ナノ粒子で化学処理された木材の内腔の内面のSEM画像である。図7Dは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、図7Cの領域720の拡大SEM画像である。
図8Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、強くて丈夫な木材を形成するための例示的なプロセスの簡略化された概略図である。図8Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、回転切断を使用して強くて丈夫な木材を形成するための例示的なプロセスの簡略化された概略図である。図8Cは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、天然木材の中空円筒から強くて丈夫な木材を形成するための例示的なプロセスの簡略化された概略図である。図8Dは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、天然木材の中実円筒から強くて丈夫な木材を形成するための例示的なプロセスの簡略化された概略図である。図8Eは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、天然木材の中実円筒から強くて丈夫な木材を形成するための別の例示的なプロセスの簡略化された概略図である。
図9Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレスされ、化学処理された木材を湾曲するための機構の簡略化された概略図である。図9Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレスされ、化学処理された木材の例示的な湾曲片の画像である。図9Cは、開あ、示された主題の1つ以上の実施形態による、プレスされ、化学処理された木材の別の例示的な湾曲片の簡略化された概略図である。図9Dは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレスされ、化学処理された木材を機械加工するための機構の簡略化された概略図である。図9Eは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、プレスされ、化学処理された木材の例示的な機械加工片の画像である。
開示された主題の1つ以上の実施形態による、強くて丈夫な木材から積層構造を製造するための例示的なプロセスフロー図である。
開示された主題の1つ以上の実施形態による、強くて丈夫な木材から積層構造を製造するための別の例示的なプロセスフロー図である。
図11Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、積層構造を形成するための化学処理された木材片の配置の簡略図である。図11Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、図11Aの木材片によって形成された積層構造の簡略図である。図11Cは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、図11Bの化学処理された木材片で形成された多層積層構造の簡略図である。図11Dは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、積層構造を形成するための化学処理された木材片の別の配置の簡略図である。図11Eは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、図11Dの木材片によって形成される積層構造の簡略図である。図11Fは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、図11Eの化学処理された木材片から形成される多層積層構造の簡略図である。
図12Aは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、木材チップから強くて丈夫な木材積層体を製造するための例示的なプロセスの簡略化された概略図である。図12Bは、開示された主題の1つ以上の実施形態による、木材チップおよび木材シートから強くて丈夫な木材積層体を製造するための例示的なプロセスの簡略化された概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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