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公開番号2025051060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023159962
出願日2023-09-25
発明の名称積層体及びその製造方法、包装袋、並びに包装体
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 7/12 20060101AFI20250328BHJP(積層体)
要約【課題】環境負荷を低減しつつ、ヒートシールする際に発生する変色又はラミネートの剥離を低減した積層体を提供すること。
【解決手段】基材フィルム、プライマー層、接着剤層、及びシーラントフィルムをこの順に備え、接着剤層に接着している静電インク組成物の印刷面を備える積層体であって、接着剤層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む無溶剤型の接着剤組成物、その硬化物、又はこれらの混合物を含み、ポリイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を含み、所定のヒートシール条件でシーラントフィルムをヒートシールしたときに、下記式(A)で求められる色差(ΔE)が3.0未満である、積層体を提供する。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025051060000013.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">9</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">149</com:WidthMeasure> </com:Image>
上記式(A)中、ΔL*は、ヒートシール条件で加熱及び加圧する前と後の明度の差を示し、Δa*及びΔb*は、両方で、ヒートシール条件で加熱及び加圧する前と後の色相及び彩度の差を示す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材フィルム、プライマー層、接着剤層、及びシーラントフィルムをこの順に備え、前記接着剤層に接着している静電インク組成物の印刷面を備える積層体であって、
前記接着剤層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む無溶剤型の接着剤組成物、その硬化物、又はこれらの混合物を含み、
前記ポリイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を含み、
温度220℃、圧力0.2MPa、時間1.5秒間のヒートシール条件で加熱及び加圧して前記シーラントフィルムをヒートシールしたときに、下記式(A)で求められる色差(ΔE)が3.0未満である、積層体。
TIFF
2025051060000011.tif
9
149
[上記式(A)中、ΔL

は、前記ヒートシール条件で加熱及び加圧する前と後の明度の差を示し、Δa

及びΔb

は、両方で、前記ヒートシール条件で加熱及び加圧する前と後の色相及び彩度の差を示す。]
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ヒートシール条件でヒートシールしたときに、前記印刷面に生じる20μm以上の大きさを有する変色点の数が、ヒートシール部1mm

当たり10個以下である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記ヒートシール条件でヒートシールしたときに生じる、ヒートシール部を基準としたラミネートの剥離部分の面積比率が9.0%以下である、請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
基材フィルム、接着剤層、及びシーラントフィルムをこの順に備え、前記接着剤層に接着している静電インク組成物の印刷面を備える積層体であって、
前記接着剤層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む無溶剤型の接着剤組成物、及びその硬化物、又はこれらの混合物を含み、
前記ポリイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を含み、
温度220℃、圧力0.2MPa、時間1.5秒間のヒートシール条件で加熱及び加圧して前記シーラントフィルムをヒートシールしたときに生じる20μm以上の大きさを有する変色点の数がヒートシール部1mm

当たり10個以下である、積層体。
【請求項5】
基材フィルム、接着剤層、及びシーラントフィルムをこの順に備え、前記接着剤層に接着している静電インク組成物の印刷面を備える積層体であって、
前記接着剤層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む無溶剤型の接着剤組成物、及びその硬化物、又はこれらの混合物を含み、
前記ポリイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を含み、
温度220℃、圧力0.2MPa、時間1.5秒間のヒートシール条件で加熱及び加圧して前記シーラントフィルムをヒートシールしたときに生じる、ヒートシール部を基準としたラミネートの剥離部分の面積比率が9.0%以下である、積層体。
【請求項6】
前記ポリイソシアネート成分は、前記ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体とは異なるポリイソシアネートをさらに含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
【請求項7】
前記ポリオール成分に対する前記ポリイソシアネート成分の質量比が1以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
【請求項8】
前記ポリオール成分は、ポリエーテルポリオールを含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
【請求項9】
前記ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体は、ヘキサメチレンジイソシアネートの2官能誘導体とヘキサメチレンジイソシアネートの3官能誘導体とを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
【請求項10】
前記2官能誘導体の含有率よりも前記3官能誘導体の含有率の方が高い、請求項9に記載の積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層体及びその製造方法、包装袋、並びに包装体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
飲料、及び食料品等を収容して密封保存する包装袋が知られている。包装袋としては、薄いフィルム又はシートを用いたパッケージが用いられている。このような包装袋には、製品、ブランド、製造元等の種々の情報が印刷されている。このような印刷の手段として、静電インク組成物を用いるデジタル印刷機が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、PETフィルム等の第一の可撓性基材にプライマー樹脂を塗布して塗布面を得ること、当該塗布面にデジタル印刷機(HP社製,Indigo20000ラベル及びパッケージ用デジタル印刷機)を用いて静電印刷を行うこと、及び、架橋組成物を塗布することが提案されている。このようなデジタル印刷による静電インク層を含む積層体では、接着強度が低下することが知られている。そこで、特許文献2では、レトルト処理等の高温熱水条件下においても、各層間の接着強度を十分高く維持することが可能な積層体として、ポリオール、ポリイソシアネート及びエポキシ化合物の硬化物を接着剤層とすることが提案されている。また、特許文献3では、ポリオール、ポリイソシアネート及びエポキシ化合物の硬化物を接着剤層とした積層体であって、ヒートシール時の変色を抑制し、耐熱性に優れた積層体が開示されている。
【0004】
一方で、環境負荷低減の観点から、有機溶剤を含有しない接着剤の開発が進められている。例えば、特許文献4では、ポリイソシアネート成分とポリオール成分を含む二液硬化型無溶剤型接着剤、及び、食品、飲料、医薬品及び医薬部外品等の包装用の複合フィルムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2018-530478号公報
国際公開第2021/024981号
特開2022-102513号公報
特開2011-162656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
静電インク組成物を用いるデジタル印刷は小ロットでの対応が可能であるため、デジタル印刷を施した積層体が種々の包装袋に用いられている。しかしながら、環境負荷低減のために従来の無溶剤型の接着剤組成物を用いて静電インク組成物の印刷面を接着した積層体は、静電インク層の凝集力が弱いため、ヒートシールの熱によって印刷面が変色することがある。また、静電インク層は、凝集力が弱く且つ接着強度が低いことから、従来の無溶剤型の接着剤組成物を用いて静電印刷による印刷面を接着すると、ヒートシールの熱によって印刷面が剥がれてしまい、表面にラミネートの剥離が生じることがある。
【0007】
そこで、本開示では、静電インク層を備える積層体において、環境負荷を低減しつつ、耐熱性に優れる積層体及びその製造方法を提供する。また、このような積層体を備え、変色及びラミネートの剥離が十分に抑制された包装袋、及び包装体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面は、基材フィルム、プライマー層、接着剤層、及びシーラントフィルムをこの順に備え、前記接着剤層に接着している静電インク組成物の印刷面を備える積層体であって、前記接着剤層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む無溶剤型の接着剤組成物、その硬化物、又はこれらの混合物を含み、前記ポリイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を含み、温度220℃、圧力0.2MPa、時間1.5秒間のヒートシール条件で加熱及び加圧して前記シーラントフィルムをヒートシールしたときに、下記式(A)で求められる色差(ΔE)が3.0未満である、積層体を提供する。
【0009】
TIFF
2025051060000002.tif
9
149
上記式(A)中、ΔL

は、前記ヒートシール条件で加熱及び加圧する前と後の明度の差を示し、Δa

及びΔb

は、両方で、前記ヒートシール条件で加熱及び加圧する前と後の色相及び彩度の差を示す。
【0010】
デジタル印刷機による静電インク組成物は、他のインクに比べて耐熱性及び強度が劣る傾向にある。このため、静電インク組成物の印刷面を備える積層体のシーラントフィルムを所定のヒートシール条件で加熱及び加圧すると変色しやすい傾向がある。ただし、上記積層体は、静電インク組成物の印刷面に接着する接着剤層が、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを含む無溶剤型の接着剤組成物、その硬化物、又はこれらの混合物を含み、上記ポリイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を含むため、所定のヒートシール条件で積層体をヒートシールしたときの変色を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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