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公開番号2024129956
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039388
出願日2023-03-14
発明の名称積層体
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 7/12 20060101AFI20240920BHJP(積層体)
要約【課題】常温及び高温環境下での難接着材質との密着力を維持しつつ、水濡れや湿度の影響により接着不良及び外観不良が発生しない積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも、層A、層B、層Cを順に有する積層体であって、前記積層体を温度80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の全光線透過率が70%以上99%以下であり、前記積層体の層Bがホットメルト接着剤層であり、前記積層体の層C面側に被着体を貼り合わせた後に密着力を測定した値と80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の密着力の値がともに10N/cm以上であることを特徴とする積層体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、層A、層B、層Cを順に有する積層体であって、前記積層体を温度80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の全光線透過率が70%以上99%以下であり、前記積層体の層Bがホットメルト接着剤層であり、前記積層体の層C面側に被着体を貼り合わせた後に密着力を測定した値と80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の密着力の値がともに10N/cm以上であることを特徴とする積層体。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記層Bは少なくともポリエステル樹脂を含有し、前記層Bは2つ以上のガラス転移温度を持ち、前記層Bの流動開始温度は100℃~150℃であり前記層Bの厚みは5~40μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記層Bのガラス転移温度が、低温側は-5℃~25℃、高温側は40℃~185℃であり、前記層Bの重量平均分子量が5000以上30000以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記層Bがポリエステル樹脂を45重量%以上99.9重量%以下含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記層Aがポリエステル樹脂を45重量%以上99.9重量%以下含有し、
前記層Bが樹脂Aを0.1重量%以上10重量%以下含有し、
前記層Cが樹脂Aを45重量%以上99.9重量%以下含有していることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
【請求項6】
前記積層体が少なくとも層A、層B、層C、層D、層Eをこの順で有する積層体であって、前記層Eがシリコーン樹脂を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
前記層A及び前記層Dがポリエチレンテレフタレート樹脂からなることを特徴とする請求項6に記載の積層体
【請求項8】
前記樹脂Aがポリカーボネート樹脂である請求項5に記載の積層体。
【請求項9】
請求項5に記載の積層体と被着体とを積層してなる積層構造物であり、
前記被着体が樹脂Aを50重量%以上99.9重量%以下含有していることを特徴とする積層構造物。
【請求項10】
前記樹脂Aがポリカーボネート樹脂である請求項9に記載の積層構造物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも層A、層B、層Cを、有する積層体に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般的にフィルムや紙などの基材を貼り合わせるために接着剤や粘着剤が使用される。その接着剤として使用される材料としてホットメルト接着剤があり、使用材料別でゴム系、アクリル系、シリコーン系に分けられ、状態別では有機溶剤溶液、エマルション、固形(ホットメルト)、水溶液に分けられる。
【0003】
主な用途としては難接着材質(ポリカーボネート:PC、ポリプロピレン:PP、ポリエチレン:PE、ポリテトラフルオロエチレン:PTFE、エチレンプロピレンジエンゴム:EPDMなど)の貼り合わせ、仮接着(銘板の粘着加工の他、ラベル、フィルムの粘着コーティングなど)、粘着部材への一次加工(両面粘着テープなど)、再剥離粘着(仮接着よりも再粘着性、易剥離性が要求される)などがあり、各々の用途に適したホットメルト粘着剤を選択する必要がある。また、上の分類の他にも最近では、一時的な仮接着(粘着)の後に反応硬化する「粘接着剤」と呼ばれるタイプの商品も上市されている。
【0004】
一方で近年、上記ホットメルト接着剤の上記特性に加えて、電子デバイス部品等の複雑な形状への追従性、家電製品のヒーター部材への補修等による100℃を超える高温環境下での接着力維持、更に多湿環境や水濡れ等による接着力低下防止や外観不良防止の要求を受けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-249474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記要求に対し、従来のホットメルト樹脂では耐熱性及び耐水性が不十分であり、高温環境下での難接着材質との密着力維持に問題があったため、耐熱性向上、及び、耐水性向上を目的にホットメルト樹脂を結晶化する提案(特許文献1)がされているが、様々な難接着材質に合わせてホットメルト樹脂の変更が必要であり、また常温時にホットメルトが硬化するため、複雑な形状に追従できなくなる等の問題があった。また結晶化することによりホットメルトが白化し外観不良(不透明化)が発生することがある。このような課題を解決するため、常温及び高温環境下での難接着材質との密着力を維持しつつ、水濡れや湿度の影響により接着不良及び外観不良が発生しないホットメルト接着剤を積層した積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、次によって解決することを見出し、本発明に至ったものである。すなわち、本発明の積層体は以下のとおりである。
(1)少なくとも、層A、層B、層Cを順に有する積層体であって、前記積層体を温度80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の全光線透過率が70%以上99%以下であり、前記積層体の層Bがホットメルト接着剤層であり、前記積層体の層C面側に被着体を貼り合わせた後に密着力を測定した値と80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の密着力の値がともに10N/cm以上であることを特徴とする積層体。
(2)前記層Bは少なくともポリエステル樹脂を含有し、前記層Bは2つ以上のガラス転移温度を持ち、前記層Bの流動開始温度は100℃~150℃であり前記層Bの厚みは5~40μmであることを特徴とする(1)に記載の積層体。
(3)前記層Bのガラス転移温度が、低温側は-5℃~25℃、高温側は40℃~185℃であり、前記層Bの重量平均分子量が5000以上30000以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の積層体。
(4)前記層Bがポリエステル樹脂を45重量%以上99.9重量%以下含有していることを特徴とする(1)または(2)に記載の積層体。
(5)前記層Aがポリエステル樹脂を45重量%以上99.9重量%以下含有し、前記層Bが樹脂Aを0.1重量%以上10重量%以下含有し、前記層Cが樹脂Aを45重量%以上99.9重量%以下含有していることを特徴とする(4)に記載の積層体。
(6)前記積層体が少なくとも層A、層B、層C、層D、層Eをこの順で有する積層体であって、前記層Eがシリコーン樹脂を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の積層体。
(7)前記層A及び前記層Dがポリエチレンテレフタレート樹脂からなることを特徴とする(6)に記載の積層体。
(8)前記樹脂Aがポリカーボネート樹脂である(5)に記載の積層体。
(9)(5)に記載の積層体と被着体とを積層してなる積層構造物であり、前記被着体が樹脂Aを50重量%以上99.9重量%以下含有していることを特徴とする積層構造物。
(10)前記樹脂Aがポリカーボネート樹脂である(9)に記載の積層構造物。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、常温及び高温環境下での難接着材質との密着力を維持しつつ、水濡れや湿度の影響により接着不良及び外観不良が発生しないホットメルト接着剤を積層した積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
層A、層B、層Cを備える積層体の模式図である。
層A/層B/層C/層D/層E積層体の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の積層体の好ましい一態様は、少なくとも、少なくとも、層A、層B、層Cを順に有する積層体であって、前記積層体を温度80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の全光線透過率が70%以上99%以下であり、前記積層体の層Bがホットメルト接着剤層であり、前記積層体の層C面側に被着体を貼り合わせた後に密着力を測定した値と80℃以上の界面活性剤を含む水溶液に浸漬後の密着力の値がともに10N/cm以上であることを特徴とする積層体である。
(【0011】以降は省略されています)

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