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公開番号
2025044379
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-02
出願番号
2023151916
出願日
2023-09-20
発明の名称
積層フィルム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250326BHJP(積層体)
要約
【課題】通常使用環境下において着色が無くかつ高い遮熱性を奏し、多湿環境等の過酷な環境においても使用可能な遮熱材料を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とが交互にそれぞれ51層以上積層された積層構成を有し、厚みが50μm以上130μm以下であり、かつ以下の特徴1~3を全て備えることを特徴とする、積層フィルム。
特徴1:波長400~700nmにおける平均反射率Raが0.1%以上15%以下である。
特徴2:波長800~850nmにおける最大反射率Rbが1%以上30%以下である。
特徴3:波長900~1200nmにおける平均反射率Rcが70%以上100%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と前記熱可塑性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とが交互にそれぞれ51層以上積層された積層構成を有し、厚みが50μm以上130μm以下であり、かつ以下の特徴1~3を全て備えることを特徴とする、積層フィルム。
特徴1:波長400~700nmにおける平均反射率Raが0.1%以上15%以下である。
特徴2:波長800~850nmにおける最大反射率Rbが1%以上30%以下である。
特徴3:波長900~1200nmにおける平均反射率Rcが70%以上100%以下である。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記熱可塑性樹脂Aと前記熱可塑性樹脂Bがいずれもポリエステルである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記A層および前記B層、ならびに積層フィルムの少なくとも片側に設けられる樹脂層において、アンチモン含有酸化スズ、スズ含有酸化インジウム、タングステン酸化物、複合タングステン酸化物、六ホウ化物から選ばれる1種以上の無機粒子の合計量がいずれも0.010g/m
2
未満である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
少なくとも片側の表面における85°光沢度が100以上である、請求項1~3のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項5】
厚みの標準偏差が0.01μm以上0.80μm以下である、請求項1~4のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項6】
90℃で30分間処置した後の厚み変化率の絶対値が0.20%以下である、請求項1~5のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記積層構成の両側の最表層が前記A層であり、前記熱可塑性樹脂Aが結晶性のポリエステルであり、かつ前記熱可塑性樹脂Bが非晶性のポリエステルである、請求項1~6のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の積層フィルムを、ガラスとポリカーボネートの少なくとも一方と貼り合わせてなる、積層体。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載の積層フィルムと請求項8に記載の積層体のいずれかを少なくとも1つ有する、ウインドウ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮熱性と透明性に優れ、多湿環境下(過酷な環境下)においてもその特性を発現する積層フィルムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、気候変動問題への対策として、温室効果ガスの削減に向けた様々な取り組みが進められている。例えば、都市全体を環境に配慮したエネルギーの循環設計とするスマートシティの実証実験や、企業がサプライチェーン全体での温室効果ガス削減をデザインするといった抜本的かつ大規模な取り組み事例に期待が集まっている。一方、これらは官民を挙げた時間軸の長い取り組みであり、より即効性の高い対策も広く求められる状況にある。
【0003】
その中で、消費電力削減による温室効果ガス削減として、太陽光による熱の流入を抑制し冷房効率を高めることが可能な遮熱ガラスを自動車や電車などの乗り物、建物の窓ガラスに用いることが注目されている。
【0004】
このような窓ガラスへの遮熱性付与手法の一例として、ガラス中や合わせガラスに用いられる中間膜中に熱線吸収粒子を含有させ、熱線を熱線吸収粒子にて遮断する方法(例えば特許文献1)、スパッタなどによりガラス表面上に金属膜を形成し熱線を反射させて遮断する方法(例えば特許文献2)、屈折率の異なるポリマー層を交互に積層してなるポリマー多層積層フィルムをガラス及び中間膜の間に挿入して熱線を反射させて遮断する方法(例えば特許文献3)、ポリマー多層積層フィルムによる干渉反射に加えて、熱線吸収粒子を併用することにより遮熱性能を高める方法(例えば特許文献4)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-17854号公報
特開2001-310407公報
国際公開第2005/040868号
特表2010-501458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、熱線吸収粒子を用いる方法や、金属膜をガラス表面上にスパッタなどにより形成する方法では、ポリマー多層積層フィルムのみを用いた場合よりも高い遮熱性能が得られるものの、熱線のみではなく可視光も反射するために着色しやすく、乗り物や建物の窓ガラスには適用できない場合があった。すなわち、特許文献1、2、4に記載の方法では、フィルムが着色するという課題があった。
【0007】
また、ポリマー多層積層フィルムのみを用いた特許文献3に記載の方法では、遮熱性能が不足するという課題があった。さらに、これらのポリマー多層積層フィルムを電気自動車や先進住宅などへの適用が進む調光ウインドウの遮熱材料として用いた場合、調光状態において多湿環境下での結露付着時に色味が大きく変化する新たな課題も生じていた。
【0008】
そこで本発明は、一般環境下において着色が無くかつ高い遮熱性を奏し、かつ多湿環境等の過酷な環境においても性能を維持することが可能な積層フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の好ましい一態様は以下の構成をとる。
(1) 熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と前記熱可塑性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とが交互にそれぞれ51層以上積層された積層構成を有し、厚みが50μm以上130μm以下であり、かつ以下の特徴1~3を全て備えることを特徴とする、積層フィルム。
特徴1:波長400~700nmにおける平均反射率Raが0.1%以上15%以下である。
特徴2:波長800~850nmにおける最大反射率Rbが1%以上30%以下である。
特徴3:波長900~1200nmにおける平均反射率Rcが70%以上100%以下である。
(2) 前記熱可塑性樹脂Aと前記熱可塑性樹脂Bがいずれもポリエステルである、(1)に記載の積層フィルム。
(3) 前記A層および前記B層、ならびに積層フィルムの少なくとも片側に設けられる樹脂層において、アンチモン含有酸化スズ、スズ含有酸化インジウム、タングステン酸化物、複合タングステン酸化物、六ホウ化物から選ばれる1種以上の無機粒子の合計量がいずれも0.010g/m
2
未満である、(1)または(2)に記載の積層フィルム。
(4) 少なくとも片側の表面における85°光沢度が100以上である、(1)~(3)のいずれかに記載の積層フィルム。
(5) 厚みの標準偏差が0.01μm以上0.80μm以下である、(1)~(4)のいずれかに記載の積層フィルム。
(6) 90℃で30分間処置した後の厚み変化率の絶対値が0.20%以下である、(1)~(5)のいずれかに記載の積層フィルム。
(7) 前記積層構成の両側の最表層が前記A層であり、前記熱可塑性樹脂Aが結晶性のポリエステルであり、かつ前記熱可塑性樹脂Bが非晶性のポリエステルである、(1)~(6)のいずれかに記載の積層フィルム。
(8) (1)~(7)のいずれかに記載の積層フィルムを、ガラスとポリカーボネートの少なくとも一方と貼り合わせてなる、積層体。
(9) (1)~(7)のいずれかに記載の積層フィルムと(8)に記載の積層体のいずれかを少なくとも1つ有する、ウインドウ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高い遮熱性能を示しつつも多湿環境下および一般環境下において着色が少ない積層フィルムを提供することが可能となり、幅広い使用環境においても長期間にわたり視認性と遮熱性に優れた積層フィルムを提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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