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公開番号
2025092589
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2025053695,2021532006
出願日
2025-03-27,2021-03-11
発明の名称
癌の治療及び/又は予防のための医薬品
出願人
東レ株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20250612BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】
本発明の課題は、癌を治療及び/又は予防するための医薬品を提供することである。
【解決手段】
本発明は、CAPRIN-1タンパク質と免疫学的反応性を有する抗体又はそのフラグメントと、血管新生阻害剤、又は血管新生阻害剤及びタキサン系薬剤とを、一緒に又は別々に組み合わせて含むことを特徴とする、他の癌治療の既往歴を有する癌患者における癌の治療及び/又は予防のための医薬品に関する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
CAPRIN-1タンパク質と免疫学的反応性を有する抗体又はそのフラグメントと、血管新生阻害剤、又は血管新生阻害剤及びタキサン系薬剤とを、一緒に又は別々に組み合わせて含む、癌の治療及び/又は予防のための医薬品。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記血管新生阻害剤が、抗VEGF阻害剤及び/又は抗血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)阻害剤である、請求項1に記載の医薬品。
【請求項3】
前記血管新生阻害剤がベバシズマブ及び/又はラムシルマブである、請求項1又は2に記載の医薬品。
【請求項4】
前記血管新生阻害剤がベバシズマブ、ラムシルマブ及び/又はアキシチニブである、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項5】
前記タキサン系薬剤がパクリタキセル、ドセタキセル、ナブパクリタキセル及び/又は前記薬剤の誘導体である、請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項6】
前記癌が、CAPRIN-1タンパク質と免疫学的反応性を有する抗体又はそのフラグメントと、血管新生阻害剤、又は血管新生阻害剤及びタキサン系薬剤とを一緒に又は別々に組み合わせて含む医薬品による癌治療以外の医薬品による癌治療が奏効しなかった癌患者における癌である、請求項1~5のいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項7】
前記抗体又はそのフラグメントが、配列番号2~30のうち偶数の配列番号のいずれかで表されるアミノ酸配列又は、該アミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するCAPRIN-1タンパク質と免疫学的反応性を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項8】
前記抗体又はそのフラグメントが、癌細胞表面上に存在するCAPRIN-1タンパク質の細胞外領域と免疫学的反応性を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項9】
前記抗体又はそのフラグメントが、配列番号31~35、296~299、308、309のいずれかで表されるアミノ酸配列、又は該アミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するCAPRIN-1タンパク質の部分ポリペプチドと免疫学的反応性を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項10】
前記抗体がモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体である、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、CAPRIN-1タンパク質に対する抗体又はそのフラグメントと、血管新生阻害剤及びタキサン系薬剤を用いた、癌の治療及び/又は予防のための医薬品に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
癌細胞上の特異的抗原タンパク質を標的にした、各種抗体医薬は、その癌特異性から、副作用が少ない癌治療薬として癌治療に適用されている。例えば、多くの固形癌の細胞膜表面には、Cytoplasmic-activation and proliferation-associated protein 1(CAPRIN-1)が発現しており、このCAPRIN-1タンパク質に対する抗体が癌の治療及び/又は予防用医薬用途として有望であることが知られている(特許文献1)。
【0003】
近年、臨床においては、癌治療薬の有効性を高めるため、複数の癌治療薬を併用する治療法が標準的治療法として用いられている。例えば、大腸癌に対しては、イリノテカンとフォリン酸とフルオロウラシルを併用する治療法、乳癌に対しては、ドキソルビシンとシクロフォスファミドを組み合わせた治療法、あるいはパクリタキセルとトラスツズマブとベルツズマブを組み合わせた治療法、胃癌に対してはカルボプラチンとフルオロウラシルなどの複数の抗癌剤を用いて治療することが一般的となっている。抗CAPRIN-1抗体を有効成分とする癌治療薬についても、化学療法剤と併用することによる優れた癌治療効果が確認されている(特許文献2)。しかし、化学療法剤どうしの組合せによる癌の治療は、適用されるすべての癌に対して有効であるわけではなく、また、治療効果を相加的に高めることはあっても、相乗的に大幅に治療効果を高めるものは数少ない。
【0004】
複数の癌治療薬を併用する癌治療法の具体例の一つとして、血管新生阻害剤(例えばラムシルマブ)とタキサン系薬剤(例えば、パクリタキセル)の併用があげられる。
【0005】
ラムシルマブとパクリタキセルの併用は、主に切除ができない胃癌患者に対してセカンドラインとして処置される癌治療法である。また、転移性の胃癌患者に対しても有用性が報告されている。胃食道接合部又は胃腺癌患者を対象にしたラムシルマブとパクリタキセルの併用投与試験(RAINBOW試験)では、パクリタキセル単独投与群の患者の全生存中央値が7.4ヶ月(無増悪生存期間の中央値は2.9ヶ月)であったのに対して、ラムシルマブとパクリタキセル投与群の患者の全生存中央値は9.6ヶ月(無増悪生存期間の中央値は4.4ヶ月)であった(非特許文献1)。この結果に示されるように、ラムシルマブとパクリタキセルの併用は、生存期間をわずかに改善することから、胃癌治療の推奨治療とされている。
【0006】
また、近年、切除不能又は再発胃・食道接合部癌患者に対して、ラムシルマブとパクリタキセルに加えて、免疫チェックポイント阻害剤の一つであるニボルマブを併用する治療が、フルオロピリジン系薬剤と白金系薬剤の1次治療後に抵抗性となった患者の2次治療として処置されたことが報告されているが、6ヶ月無増悪生存率は46%程度にとどまっている。(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
WO2010/016526号
WO2011/096535号
【非特許文献】
【0008】
Hansjochen Wilke et al., Lancet Oncology,2014,15(11),1224-1235
Shigenori Kadowaki et al.,The ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019,Abstract#SO-001
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、CAPRIN-1タンパク質を細胞表面に特異的に発現する癌を治療及び/又は予防するための医薬品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は鋭意研究の結果、癌細胞と免疫学的反応性を有するCAPRIN-1タンパク質に対する抗体又はそのフラグメントと、血管新生阻害剤、又は血管新生阻害剤及びタキサン系薬剤との併用(combination)が、癌患者、とりわけ、当該併用療法以外の医薬品による癌治療の既往歴のある癌患者において極めて強い抗腫瘍効果を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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