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公開番号
2025100336
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2024170218
出願日
2024-09-30
発明の名称
フィルムの製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B29C
55/20 20060101AFI20250626BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】クリップ把持量を制御することで、クリップ把持不良やフィルム破れを予防するフィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】複数のクリップでフィルムの幅方向の両端を把持しながら前記フィルムの走行方向に移動し、前記フィルムを幅方向に延伸および/または熱処理する工程(工程A)を有するフィルムの製造方法であって、前記工程の後に、クリップが開放された走行中のフィルム幅方向の端部の座標およびクリップ把持跡の座標を検出器により測定する工程(工程B)を有し、前記フィルム幅方向の端部の座標とクリップ把持跡の座標の差であるフィルム把持量を5~30mmに制御するフィルムの製造方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のクリップでフィルムの幅方向の両端を把持しながら前記フィルムの走行方向に移動し、前記フィルムを幅方向に延伸および/または熱処理する工程(工程A)を有するフィルムの製造方法であって、前記工程の後に、クリップが開放された走行中のフィルム幅方向の端部の座標およびクリップ把持跡の座標を検出器により測定する工程(工程B)を有し、前記フィルム幅方向の端部の座標とクリップ把持跡の座標の差であるフィルム把持量を5~30mmに制御するフィルムの製造方法。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記工程Aの後に、前記クリップ把持跡の面積を検出器により測定する工程(工程C)を有し、前記クリップ把持跡の面積の、クリップ把持部面積に対する割合を80%以上100%以下に制御する、請求項1に記載のフィルムの製造方法。
【請求項3】
前記測定は、フィルム幅方向の端部から少なくとも50mmまでの画像を撮影し、画像処理によって行う、請求項1または請求項2に記載のフィルムの製造方法。
【請求項4】
前記画像の撮影を、フィルムがロール上にあるときに行う、請求項3に記載のフィルムの製造方法。
【請求項5】
前記工程Bまたは前記工程Cのフィルム搬送速度が70~250m/minである、請求項1または請求項2に記載のフィルムの製造方法。
【請求項6】
前記工程Bまたは前記工程Cのフィルムの厚みが1μm以上100μm以下である、請求項1または請求項2に記載のフィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップによりフィルム把持量を制御するフィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
二軸延伸ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムは、耐熱性や生産性にも優れているため、光学用途、離型フィルム、ドライフィルムレジスト用途、プリンターリボン用途等に広く使用されている。近年は、IT分野の成長に伴い、ディスプレイ用の反射防止フィルム、液晶用バックライト用拡散板、タッチパネルなどの基材や光ディスプレイ及び液晶位相差板、偏光板など光学用部材の工程紙や離型フィルムなど、光学用途での使用が増加している。
【0003】
二軸延伸フィルムを製造する際には、一般にテンター装置を用いる。このテンター装置は、フィルムの進行方向に向かって両端にクリップチェーンを有し、当該クリップチェーンのクリップがフィルムを把持しつつ走行して、フィルムを延伸、熱固定等する。テンター装置におけるクリップとしては、例えば図1の構成のものが良く知られている。図1は、テンター装置のクリップの一例を走行方向から観察した時の概略図である。図1に示す様に、クリップ1はレール2に相対して摺動可能に配置されたクリップ台3上に取り付けられている。そしてこのクリップ1は、土台4と、そこから隆起した起立部5を有しており、起立部5にはクリップレバー6が支軸7を起点に回動可能に取り付けられている。クリップレバー6は、スプリング(図示しない)によって点線で示す位置に回動され、その下部(支軸7よりも下の部分)の先端と土台4に設置されたプレート8との間で一軸延伸フィルム9の幅方向端部を把持することが出来る。
【0004】
均一に処理されたフィルムを得るためには、このクリップはフィルムの把持を正しい幅、間隔、高さ方向の均一性、張力等で確実に行う必要があるが、長時間の運転後には多数のクリップの中にはガタ、ユルミ、機械的損耗等が生じてフィルムの把持不良を起こすものが出てくる。
【0005】
また、フィルムが搬送途中で蛇行したり幅が変動したりした場合、テンター入口の幅が一定であると正しくフィルムのエッジを把持することが出来なくなる。そこで、テンター手前に両端部のエッジセンサを設置して常時フィルムのエッジを監視し、当該フィルムのエッジ位置が変動した時にはテンター入口の幅を調整するように制御している。しかし、フィルム幅が急に大きく変動すると、クリップが追いつけずフィルムが把持できない場合がある。これらのクリップ把持不良はフィルムの搬送を不安定にし、延伸ムラ等の処理ムラ、シワ、フィルム破断を引き起こす要因となる。
【0006】
このようなクリップ把持不良の対策として、テンター装置の出口にクリップ把持跡の状態を検知する検出器を設け、そこからの信号とあらかじめ設定された良否判定基準とを比較してフィルム把持状態の良否を判定することで把持不良を起こしているクリップを発見し、予防保全する方法(特許文献1)、クリップの軌跡の傾きやシフト量から走行位置の異常検出及び異常判定をする方法(特許文献2)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特公平4-51458号公報
特開2020-56713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の方法は、フィルム端部のクリップ把持跡から不良クリップを検出したり、クリップ走行位置の異常を判定するものであって、フィルムの幅変動や蛇行を検知したり、フィルム把持量を管理したりすることが出来ない。
【0009】
本発明は、テンター装置を通過したフィルムの端部とクリップ把持跡の座標から、クリップ把持不良の一因であるフィルムの幅変動や蛇行を検知することが可能であり、かつ、それらの座標の差であるフィルム把持量を測定・管理することでテンター装置におけるクリップ把持不良やフィルム破れを予防するフィルムの製造方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
係る課題を解決するために本発明は、以下の構成からなる。
(1) 複数のクリップでフィルムの幅方向の両端を把持しながら前記フィルムの走行方向に移動し、前記フィルムを幅方向に延伸および/または熱処理する工程(工程A)を有するフィルムの製造方法であって、前記工程の後に、クリップが開放された走行中のフィルム幅方向の端部の座標およびクリップ把持跡の座標を検出器により測定する工程(工程B)を有し、前記フィルム幅方向の端部の座標とクリップ把持跡の座標の差であるフィルム把持量を5~30mmに制御するフィルムの製造方法。
(2) 前記工程Aの後に、前記クリップ把持跡の面積を検出器により測定する工程(工程C)を有し、前記クリップ把持跡の面積の、クリップ把持部面積に対する割合を80%以上100%以下に制御する、請求項1に記載のフィルムの製造方法。
(3) 前記測定は、フィルム幅方向の端部から少なくとも50mmまでの画像を撮影し、画像処理によって行う、(1)または(2)に記載のフィルムの製造方法。
(4) 前記画像の撮影を、フィルムがロール上にあるときに行う、(3)に記載のフィルムの製造方法。
(5) 前記工程Bまたは前記工程Cのフィルム搬送速度が70~250m/minである、(1)から(4)のいずれかに記載のフィルムの製造方法。
(6) 前記工程Bまたは前記工程Cのフィルムの厚みが1μm以上100μm以下である、(1)から(4)のいずれかに記載のフィルムの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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