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公開番号2025074450
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185252
出願日2023-10-30
発明の名称織編物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D04B 1/16 20060101AFI20250507BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】
不織布で採用されることが多いポリオレフィン繊維をテキスタイル化する際の課題を解消することであり、特に染料によって染色を可能とした可染性ポリオレフィン繊維をテキスタイル化する際の課題を解消し、品位の高いポリオレフィン繊維からなる織編物を提供することにある。
【解決手段】
少なくとも一部にポリオレフィン繊維を含み、L*が90以下である着色された織編物の、最大色差ΔEが2.0未満であることを特徴とする織編物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも一部にポリオレフィン繊維を含み、L*が90以下に着色された織編物の、最大色差ΔEが2.0未満であることを特徴とする織編物。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
ポリオレフィン繊維が、ポリオレフィンを海成分、ポリエステルを島成分とする海島構造からなるポリマーアロイ繊維であり、繊維横断面における島成分の分散径が30~1000nmであることを特徴とする請求項1記載の織編物。
【請求項3】
分散染料を含有することを特徴とする請求項1または2記載の織編物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は織編物に関するものである。より詳しくは、品位の良好なポリオレフィン織編物に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリオレフィンの一種であるポリエチレンやポリプロピレンは、汎用樹脂の中で比重が小さく、比較的高い強度を有すると共に、優れた耐薬品性を有しており、通常の溶融押出機で簡易に成形可能といった優れた成形性を有することから、自動車部品から家電製品、文房具、更には医療材料まで幅広い用途で使用されている。また、この優れた特性を活用した繊維製品も存在し、マスクやおむつといった衛材用途や、タイルカーペット、家庭用敷物、自動車用マットなどのインテリア用途やロープ、養生ネット、ろ過布、細幅テープ、組紐、椅子張りなどの資材用途で展開がなされている。
【0003】
ポリオレフィン繊維は、衣料用素材としても優れている。他の繊維と比較して熱伝導率が低く、熱が逃げにくい素材であり、さらに、表面張力が小さいために撥水性に優れていることから、保温性および撥水性を有する衣料品を提供することが可能である。
【0004】
しかし、ポリオレフィン繊維は極性官能基を有さないため、実質的に染色ができないという衣料用展開を困難にする欠点があり、一般には、顔料の添加によって着色する方法が採用されている。顔料添加では染料のような鮮明な発色性や淡い色合いを安定して発現させることが難しく、黒色等の極濃色が中心になる。加えて、繊維化する前に予め準備した顔料の種類に依存するため、色展開が限られるという課題がある。さらには、顔料を用いた場合には繊維が硬くなる傾向があり、柔軟性が損なわれるという課題があった。
【0005】
ポリオレフィン繊維の着色について、上記した顔料添加に替わる方法としてこれまでに種々の方法が提案されており、例えば、ポリオレフィン系樹脂に予め染色可能なポリマーを練り込む等してアロイ化し、このポリマーアロイを繊維化することで、ポリオレフィン繊維の基本特性を維持しつつ、染色を可能とする技術が提案されている。なかでも特許文献1では、シクロヘキサンジカルボン酸を共重合した共重合ポリエステルを染色可能な非晶性ポリマーとして、ポリオレフィンへブレンドした可染性ポリオレフィン繊維が提案されている。特許文献1の可染性ポリオレフィン繊維からなる織編物は繊維内部に染色成分を有しているため、通常の染色方法での染色が可能であり、ポリオレフィン繊維の課題であった各色展開や発色性に優れた織編物となり、幅広い衣料用展開を可能とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/154665号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、合成繊維の製糸工程においては、繊維を集束させるための油剤を付与させることに加えて、その後の高次加工工程でも繊維の集束や工程安定化のために各種油剤を使用している。特に、織編工程で使用される、糸と針の消耗を防ぐために種々使用される鉱物油を主成分とした潤滑油などの油分は、疎水性であるポリオレフィンとの親和性が高く、品種によっては繊維束内に浸透しやすく、残留した油分が布帛の触感や外観を変化させてしまう場合があった。特に、特許文献1に記載の第2成分として共重合ポリエステルが練り込まれている可染性ポリオレフィン繊維は、親和性が単独のポリオレフィン繊維対比高まる場合があり、浸透速度も高まるため、布帛に付着した油分量の変動が上記した外観や布帛の表面特性の変動となることがある。したがって、可染性ポリオレフィン繊維は、単独のポリオレフィン繊維対比、油分がより深く浸透する影響で、布帛全体の油分の付着量を均質に保つことが困難であるため、布帛の触感や外観が不良となる場合があった。
【0008】
本発明の目的は、不織布で採用されることが多いポリオレフィン繊維をテキスタイル化する際の課題を解消することであり、特に染料によって染色を可能とした可染性ポリオレフィン繊維をテキスタイル化する際の課題を解消し、品位の高いポリオレフィン繊維からなる織編物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、下記の構成を有する。
(1)少なくとも一部にポリオレフィン繊維を含み、L*が90以下に着色された織編物の、最大色差ΔEが2.0未満であることを特徴とする織編物。
(2)ポリオレフィン繊維が、ポリオレフィンを海成分、ポリエステルを島成分とする海島構造からなるポリマーアロイ繊維であり、繊維横断面における島成分の分散径が30~1000nmであることを特徴とする前記(1)記載の織編物。
(3)分散染料を含有することを特徴とする前記(1)または(2)記載の織編物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、糸摩擦による触感の変化や光の反射による外観の変化がない良好な品位のポリオレフィン繊維からなる織編物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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