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公開番号2025156131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2025051256
出願日2025-03-26
発明の名称複合成形体の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B29C 45/14 20060101AFI20251002BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】
連続繊維強化熱可塑性樹脂シート(A)と熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)とを一体化して得られる複合成形体において、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを貼り合わせる位置精度に優れ、かつ力学特性と成形性を両立する複合成形体を製造する方法を提供する。
【解決手段】
連続強化繊維と熱可塑性樹脂組成物とを含む連続繊維強化熱可塑性樹脂シート(A)(以下、シート(A))を吸引することにより射出成形金型のキャビティ面に設置し、次いで熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)と一体化して複合成形体を製造する、複合成形体の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
連続強化繊維と熱可塑性樹脂組成物とを含む連続繊維強化熱可塑性樹脂シート(A)(以下、シート(A))を吸引することにより射出成形金型のキャビティ面に設置し、次いで熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)と一体化して複合成形体を製造する、複合成形体の製造方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
シート(A)を偶数枚用いて、2枚ずつを前記キャビティ面にて向かい合う位置に設置する、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項3】
シート(A)に含まれる連続強化繊維が炭素繊維である、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項4】
シート(A)を、射出成形金型内で三次元形状に賦形するとともに熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)と一体化する、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項5】
前記キャビティ面が湾曲面を有する、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項6】
ドライ式真空ポンプを用いて前記吸引を行う、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項7】
シート(A)が切り込みを有している、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項8】
シート(A)が含む熱可塑性樹脂と、熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)が含む熱可塑性樹脂が、いずれもポリアミド系樹脂であるか、またはいずれもポリフェニレンスルフィド系樹脂である、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
繊維強化熱可塑性樹脂(FRTP)基材と他の熱可塑性樹脂成形体とを一体化した複合成形体の製造方法は各種知られている。複雑な形状を有する複合成形体を製造する場合、FRTP基材を三次元形状に予備賦形し、それを射出成形金型内にインサートして、樹脂を射出して複合成形体を得る方法が一般的である。しかしこの方法は、予備賦形工程が必要になるので、成形プロセスが複雑となる。
【0003】
これに対し、例えば特許文献1には、金型内に2枚のシート状インサート材を供給し可動ピンにて固定し、2枚のインサート材の間に成形樹脂を供給後、金型にて圧縮し一体化する複合成形品の製造方法が開示されている。特許文献2には、シート状の複合材料を3枚以上金型内に供給し、それぞれのシートを抑えピンで保持して分離した後、成形用の熱可塑性樹脂を、複数枚のシート状の複合材料の間に供給し一体化、且つシート状の複合材料に曲がり角度を付与することを特徴とする射出インサート成形方法が開示されている。特許文献3には、金型のキャビティ面よりも高温に加熱したシート状のインサート部材を、支持部材で保持し、成形材料を射出する成形品の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-130854号公報
特開2019-104138号公報
特開2016-215463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、金型内にインサート部材を固定する場合、可動ピンにて固定するためには、インサート部材の一部に穴を空ける必要があるだけでなく、精度よく固定することが難しいと考えられる。特許文献2に記載の方法は、複数枚のFRP基材を金型に供給し抑えピンによりそれぞれの基材を固定しているものの、精度よく成形用の熱可塑性樹脂と一体化することが難しいと考えられる。特許文献3に記載の方法では、支持部材などの付属設備が必要となるとともに、インサート部材をキャビティ面よりも高温に加熱する必要があった。また、複雑な形状の製品の成形において、複雑な形状を有するキャビティ面とインサート部材との間に射出された成形材料を構成する樹脂が入り込んでしまう、いわゆる樹脂の回り込みの課題が残っていた。
【0006】
そこで本発明の課題は、上記のような従来技術における問題点に着目し、連続強化繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂組成物を含む材料とが一体化された複合成形体を、複雑な三次元形状とする場合においても、高い位置精度と溶着強度を両立しながら、熱可塑性樹脂組成物を含む材料を構成する熱可塑性樹脂の回り込みが生じることなく、力学特性と成形性とが両立した複合成形体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を採用する。
(1)連続強化繊維と熱可塑性樹脂組成物とを含む連続繊維強化熱可塑性樹脂シート(A)(以下、シート(A))を吸引することにより射出成形金型のキャビティ面に設置し、次いで熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)と一体化して複合成形体を製造する、複合成形体の製造方法。
(2)シート(A)を偶数枚用いて、2枚ずつを上記キャビティ面にて向かい合う位置に設置する(1)に記載の複合成形体の製造方法。
(3)シート(A)に含まれる連続強化繊維が炭素繊維である、(1)または(2)に記載の複合成形体の製造方法。
(4)シート(A)を、射出成形金型内で三次元形状に賦形するとともに熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)と一体化する、(1)~(3)のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
(5)上記キャビティ面が湾曲面を有する、(1)~(4)のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
(6)ドライ式真空ポンプを用いて前記吸引を行う、(1)~(5)のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
(7)シート(A)が切り込みを有している、(1)~(6)のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
(8)シート(A)が含む熱可塑性樹脂と、熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)が含む熱可塑性樹脂が、いずれもポリアミド系樹脂であるか、またはいずれもポリフェニレンスルフィド系樹脂である、(1)~(7)のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート(A)の位置精度を向上させるとともに、熱可塑性樹脂組成物を含む材料(B)を構成する熱可塑性樹脂の回り込みを防止することができ、力学特性と成形性とが両立した複合成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る複合成形体の製造装置を示す模式図である。
本発明に係る複合成形体の製造方法の過程を示す模式図である。
本発明に係る複合成形体の製造方法の過程を示す模式図である。
本発明に係る複合成形体の製造方法の過程を示す模式図である。
三次元形状を有する複合成形体の一例であって、図1~4に示す射出成型金型により製造されたものとは異なる形状の複合成形体を示す模式図である。
切り込みを有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの一例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明について、実施の形態とともに詳細に説明する。ただし、本発明は必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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