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公開番号2025138578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2025020514
出願日2025-02-12
発明の名称ポリエステルフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250917BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リサイクルをしていく中での劣化状態を識別しやすいフィルムを提供する。
【解決手段】
ゲル化率がポリエステルフィルム全体に対して2.5質量%以下であり、密閉下80℃で60分加熱後、気体成分を以下機器を用いて以下分析方法にて分析した際、匂い検出強度が2.0以上10以下となるポリエステルフィルム。
(分析機器)
三洋化成工業製”FlavoTone卓上機”
(分析方法)
(1)ポリエステルフィルム2.0gを細かく裁断したのち、密閉下80℃で60分加熱する。
(2)加熱後の気体を所定容量の測定容器に封入する。
(3)測定容器中の気体を窒素ガスで匂い検出素子に60秒間圧送する。
(4)0.1秒ごとの周期で匂い強度を検出し、計600回の検出において最も検出強度が高い値を「匂い検出強度」とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ゲル化率がポリエステルフィルム全体に対して2.5質量%以下であり、密閉下80℃で60分加熱後、気体成分を以下機器を用いて以下分析方法にて分析した際、匂い検出強度が2.0以上10以下となるポリエステルフィルム。
(分析機器)
三洋化成工業製”FlavoTone卓上機”
(分析方法)
(1)ポリエステルフィルム2.0gを細かく裁断したのち、密閉下80℃で60分加熱する。
(2)加熱後の気体を所定容量の測定容器に封入する。
(3)測定容器中の気体を窒素ガスで匂い検出素子に60秒間圧送する。
(4)0.1秒ごとの周期で匂い強度を検出し、計600回の検出において最も検出強度が高い値を「匂い検出強度」とする。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
以下方法で求められる突起個数が0.030個/cm

である、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
(突起個数の測定方法)
突起個数は10cm四方の大きさのフィルムを測定する面同士を2枚重ね合わせて印加電圧をかけ静電気力で密着させ、フィルム表面の粗大突起により発生する干渉縞から高さを推定する。干渉縞が1重環で0.27μm、2重環で0.54μm、3重環で0.81μm以上であり、2重環以上の干渉縞の個数を突起個数としてカウントする。個数のカウントを50回繰り返し、50回の粗大突起個数総計を合計面積5000cm

で除し単位面積における突起個数を求める。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステルフィルムに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルムは、近年、SDGs(Sustainable Development Goals)の取り組みとして、リサイクルの取り組みを加速化している。使用後のポリエステルフィルムを原料化(リサイクル)し、同じ用途のポリエステルフィルムに再利用する、いわゆる水平リサイクルの取り組みが進められている。リサイクルに関しては従来、特許文献1、2に示すような、使用後の離型フィルムを再利用させたポリエステルフィルムや、リサイクルが行いやすいように、離型層が容易に剥離できるポリエステルフィルムが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-133373号公報
特開2010-17932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サステナビリティをより意識する場合、使用済みフィルムから原料を再生するリサイクルを際限なく繰り返す、すなわち、循環型リサイクルを達成する必要がある。しかしながら、ポリエステルフィルムがリサイクルを繰り返していく回数を追うごとに、主に熱による劣化、分解が加速するため、例えば、高品質、高品位を求められるMLCC(積層セラミックコンデンサ)製造用や液晶偏光板用、フォトレジスト用の離型フィルムとして使用する場合では、MLCC、液晶偏光板、フォトレジスト製造時に、分解物や劣化物起因での歩留まり悪化が懸念される。これら用途に使用されるフィルムについては、リサイクルに伴う分解物や劣化物のフィルムへの混入を、歩留まりに影響を及ぼさない程度まで低減させる必要があるが、リサイクルに用いるフィルムの劣化状態を評価するには有機溶剤を使った化学的分析などが必要であったため、物流倉庫などの現場で、リサイクルをしていく中でのフィルムの劣化状態を簡便に識別することはで難しい。
【0005】
そこで、本発明の課題は、リサイクルをしていく中での劣化状態を識別しやすいフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の好ましい一態様は以下の通りである。
1.ゲル化率がポリエステルフィルム全体に対して3.0質量%以下であり、密閉下80℃で60分加熱後、気体成分を以下機器を用いて以下分析方法にて分析した際、匂い検出強度が2.0以上10以下となるポリエステルフィルム。
(分析機器)
三洋化成工業製”FlavoTone卓上機”
(分析方法)
(1)ポリエステルフィルム2.0gを細かく裁断したのち、密閉下80℃で60分加熱する。
(2)加熱後の気体を所定容量の測定容器に封入する。
(3)測定容器中の気体を窒素ガスで匂い検出素子に60秒間圧送する。
(4)0.1秒ごとの周期で匂い強度を検出し、計600回の検出において最も検出強度が高い値を「匂い検出強度」とする。
2.以下方法で求められる突起個数が0.030個/cm

である、1.に記載のポリエステルフィルム。
(突起個数の測定方法)
突起個数は10cm四方の大きさのフィルムを測定する面同士を2枚重ね合わせて印加電圧をかけ静電気力で密着させ、フィルム表面の粗大突起により発生する干渉縞から高さを推定する。干渉縞が1重環で0.27μm、2重環で0.54μm、3重環で0.81μm以上であり、2重環以上の干渉縞の個数を突起個数としてカウントする。個数のカウントを50回繰り返し、50回の粗大突起個数総計を合計面積5000cm

で除し単位面積における突起個数を求める。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、リサイクルをしていく中での劣化状態を識別しやすいフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
水平リサイクルの概念図である。
リサイクルポリエステルフィルムの製造方法の一例に係る、ポリエステルフィルムと無機物とを有する積層体から無機物を剥離すること示す概念図である。
リサイクルポリエステルフィルムの製造方法の一例に係るリサイクルポリエステルフィルムの製造工程を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明者らは、上記に鑑み鋭意検討した結果、識別因子を製造工程にて織り込むことで、フィルムの受けた熱量を間接的に定量化することを可能にすることにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0010】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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