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公開番号2025168771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2024073508
出願日2024-04-30
発明の名称電池
出願人東レ株式会社,国立大学法人三重大学
代理人個人,個人
主分類H01M 50/489 20210101AFI20251105BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】長期安定性に優れた電池を提供する。
【解決手段】金属リチウム負極、多孔質層、正極がこの順に配置されてなる電池であって、前記多孔質層が下記(1)および(2)の要件を満たす電池。
(1)金属リチウム負極側の表面から厚み方向深さ1μmまでの領域における断面の平均孔径P1が0.5μm以上30.0μm以下であり、平均空孔率V1が30%以上70%以下である。
(2)正極側の表面から厚み方向深さ1μmまでの領域における断面の平均孔径P2と、平均空孔率V2は、次式を満たす。
P1>P2 ・・・式(1)
V1>V2 ・・・式(2)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属リチウム負極、多孔質層、正極がこの順に配置されてなる電池であって、前記多孔質層が下記(1)および(2)の要件を満たす電池。
(1)金属リチウム負極側の表面から厚み方向深さ1μmまでの領域における断面の平均孔径P1が0.5μm以上30.0μm以下であり、平均空孔率V1が30%以上70%以下である。
(2)正極側の表面から厚み方向深さ1μmまでの領域における断面の平均孔径P2と、平均空孔率V2は、次式を満たす。
P1>P2 ・・・式(1)
V1>V2 ・・・式(2)
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記平均孔径P2が0.001μm以上1.0μm未満であり、前記平均空孔率V2が20%以上60%以下である、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記多孔質層が少なくとも2層からなり、金属リチウム負極、正極と接触するように配置されている、請求項1に記載の電池。
【請求項4】
前記多孔質層が、金属リチウム負極と接する厚み1~30μmの繊維状シートからなる第一多孔質層と、正極と接する厚み1~30μmの多孔質膜からなる第二多孔質層とからなる、請求項3に記載の電池。
【請求項5】
前記金属リチウム負極と前記第一多孔質層の界面と、前記正極と前記第二多孔質層の界面との距離が5~60μmである、請求項4に記載の電池。
【請求項6】
前記第一多孔質層が、セルロース繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ビニル繊維、植物繊維、動物繊維のいずれか1種を含む、請求項4または5に記載の電池。
【請求項7】
前記第二多孔質層が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドのいずれか1種を含む、請求項4または5に記載の電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属リチウム負極、多孔質層、正極を含む電池に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池のような二次電池は、スマートフォン、タブレット、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯ゲーム機などのポータブルデジタル機器、電動工具、電動バイク、電動アシスト補助自転車などのポータブル機器、および電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車などの自動車用途など、幅広く使用されている。
【0003】
リチウムイオン電池は、一般的に、正極活物質を正極集電体に積層した正極と、負極活物質を負極集電体に積層した負極との間に、二次電池用セパレータと電解質が介在した構成を有している。また、リチウムイオン電池は、さらなる高エネルギー密度化が求められており、負極活物質に理論容量が最も高い金属リチウムを用いる検討が進められている。
【0004】
金属リチウム負極を用いた二次電池に、リチウムイオン二次電池用セパレータとして主流であるポリオレフィン系多孔質基材をそのまま用いると、充放電時に発生するリチウムデンドライトによって短絡し、電池として機能しなくなる。さらに、電池が高容量化すると、二次電池用セパレータには、寿命安定性や安全性の機能が求められる。
【0005】
これらの要求に対して、特許文献1には、負極の保護膜として多孔質膜中にイオン伝導性を有する高分子材料を含浸する提案がされている。また、特許文献2では、セパレータに耐熱性を付与するために耐熱樹脂を含む多孔質層を配置することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-133940号公報
国際公開第2018-155287号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、多孔質膜中にイオン伝導性を有する高分子材料であるフッ化ビニリデンのホモポリマーもしくはヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーを含浸する提案をしているが、このような高分子材料は有機電解液に膨潤し、リチウムデンドライトに対しての強度が不十分であるため、長期安定性に劣る。
【0008】
特許文献2では、微細な多孔質膜であるため、金属リチウム負極を使用するとリチウムデンドライトが微細な針状構造となりやすく、多孔質膜の孔を辿って短絡しやすくなる。
【0009】
したがって、本発明は上記課題を鑑みて、薄型で長期安定性に優れた電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の電池は次の構成を有する。
[1]金属リチウム負極、多孔質層、正極がこの順に配置されてなる電池であって、前記多孔質層が下記(I)および(II)の要件を満たす電池。
(I)金属リチウム負極側の表面から厚み方向深さ1μmまでの領域における断面の平均孔径P1が0.5μm以上30.0μm以下であり、平均空孔率V1が30%以上70%以下である。
(II)正極側の表面から厚み方向深さ1μmまでの領域における断面の平均孔径P2と、平均空孔率V2は、次式を満たす。
P1>P2 ・・・式(1)
V1>V2 ・・・式(2)
[2]前記平均孔径P2が0.001μm以上1.0μm未満であり、前記平均空孔率V2が20%以上60%以下である[1]に記載の電池。
[3]前記多孔質層が少なくとも2層からなり、金属リチウム負極、正極と接触するように配置されている[1]に記載の電池。
[4]前記多孔質層が、金属リチウム負極と接する厚み1~30μmの繊維状シートからなる第一多孔質層と、正極と接する厚み1~30μmの多孔質膜からなる第二多孔質層とからなる[3]に記載の電池。
[5]前記金属リチウム負極と前記第一多孔質層の界面と、前記正極と前記第二多孔質層の界面との距離が5~60μmである[4]に記載の電池。
[6]前記第一多孔質層が、セルロース繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ビニル繊維、植物繊維、動物繊維のいずれか1種を含む[4]または[5]に記載の電池。
[7]前記第二多孔質層が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドのいずれか1種を含む[4]または[5]に記載の電池。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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