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公開番号
2025156046
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2025044599
出願日
2025-03-19
発明の名称
赤外線遮蔽構成体
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
G02B
5/22 20060101AFI20251002BHJP(光学)
要約
【課題】 本発明は、遮熱性と断熱性を併せ持つことによる高い熱線遮蔽性能に優れ、かつ、青味を抑えたデザイン性を有する赤外線遮蔽構成体を提供すること、および熱線遮蔽性能に優れ、さらに後加工する際の層との高い接着性を有する積層体を提供することを課題とする。
【解決手段】 基材層、樹脂層1、及び樹脂層2をこの順に備え、前記樹脂層1が赤外線吸収粒子1を含有し、前記樹脂層2が赤外線吸収粒子2を含有し、前記赤外線吸収粒子1と前記赤外線吸収粒子2の一方がスズ元素を含有し、かつ、もう一方がタングステン元素を含有することを特徴とする、赤外線遮蔽構成体、および、基材層の少なくとも一方の面に樹脂層1を有し、前記樹脂層1が赤外線吸収粒子1を含有し、前記樹脂層1において、前記基材層側から反対側に向かって、厚み20%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
20
、厚み90%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
90
としたときに、X
20
≧2×X
90
を満たすことを特徴とする、積層体。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材層、樹脂層1、及び樹脂層2をこの順に備え、
前記樹脂層1が赤外線吸収粒子1を含有し、前記樹脂層2が赤外線吸収粒子2を含有し、前記赤外線吸収粒子1と前記赤外線吸収粒子2の一方がスズ元素を含有し、かつ、もう一方がタングステン元素を含有することを特徴とする、赤外線遮蔽構成体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記樹脂層1において、前記基材層側から前記樹脂層2側に向かって、厚み20%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
20
、厚み90%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
90
としたときに、X
20
≧2×X
90
を満たす、請求項1に記載の赤外線遮蔽構成体。
【請求項3】
前記赤外線吸収粒子1がスズ元素を含有し、前記赤外線吸収粒子2がタングステン元素を含有する、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽構成体。
【請求項4】
前記樹脂層1の厚みをD1、前記樹脂層2の厚みをD2としたときに、D1<D2を満たす、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽構成体。
【請求項5】
前記樹脂層1が、アクリル樹脂とポリエステル樹脂を含み、前記基材層側から前記樹脂層2側に向かって、アクリル樹脂の比率が増加し、ポリエステル樹脂の比率が減少する、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽構成体。
【請求項6】
前記基材層側から測定した波長800~1000nmにおける反射率の最大値が50%以上110%以下である、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽構成体。
【請求項7】
前記基材層の、前記樹脂層1と反対側の面に粘着層を有し、前記粘着層がUV吸収剤を含有する、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽構成体。
【請求項8】
ガラス、前記粘着層、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽構成体をこの順で備え、前記基材層が前記樹脂層2よりも前記ガラス側に位置する、ウインドウ。
【請求項9】
基材層の少なくとも一方の面に樹脂層1を有し、前記樹脂層1が赤外線吸収粒子1を含有し、前記樹脂層1において、前記基材層側から反対側に向かって、厚み20%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
20
、厚み90%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
90
としたときに、X
20
≧2×X
90
を満たすことを特徴とする、積層体。
【請求項10】
前記樹脂層1が、アクリル樹脂とポリエステル樹脂を含み、前記基材層側から反対側に向かって、アクリル樹脂の比率が増加し、ポリエステル樹脂の比率が減少する、請求項9に記載の積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線遮蔽構成体、および積層体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、ビルや住宅等の建築物、電車、自動車等の交通機関の省エネルギー対策の一つとして、優れた熱線遮蔽性能を有する透明材料の開発が進められている。熱線遮蔽性能とは一般的に遮熱性と断熱性に分類される。遮熱性は、赤外線のうち近赤外側の遮蔽性能が高いことを、断熱性は、中赤外~遠赤外側の遮蔽性能が高いことを指す。また一般的に、優れた遮蔽性と断熱性を併せ持つ材料は少なく、熱線遮蔽性能を有する材料を1種類のみ含有させた場合には、遮熱性あるいは断熱性のいずれかが向上するのみであり、熱線遮蔽性能としては十分ではない場合が多い。
【0003】
近年、省エネルギー対策として、例えば、建築物や交通機関等の窓ガラスに、太陽光からの熱線を遮蔽できる熱線遮蔽性シート(フィルム)等を添付したり、熱線遮蔽性能を有する中間層を2枚のガラスの間に担持したりするなどして、室内や車内の温度上昇を抑える試みがなされている。
【0004】
窓ガラスに熱線遮蔽性能を付与する方法としては、無機酸化物や色素を含有させて熱線吸収層を設ける方法があり、例えば、無機酸化物や色素を含有する熱線吸収膜を形成する方法(特許文献1)、平均粒径100nm以下の微粒子とバインダーを有する熱線遮蔽層を形成する方法(特許文献2)、セシウム含有酸化タングステンを有する熱線吸収層を積層する方法(特許文献3)等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-132454号公報
国際公開第2014/061279号
特開2018-116069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の各特許文献に記載の方法は、いずれも熱線遮蔽機能を有する材料を1種類のみ含有させるものであり、遮蔽性と断熱性のいずれか一方を向上させるにとどまり、熱線遮蔽性能が不十分である点で課題があった。さらに、特許文献3に記載の方法においては、セシウム含有酸化タングステンを熱線吸収層に均一に分散させるが、セシウム含有酸化タングステンは一般的に青味を帯びる傾向がある。そのため、熱線遮蔽性を高めるために熱線吸収層におけるセシウム含有酸化タングステンの量を増やせば、ガラス自体の青味も強くなり、ウインドウに適用した際のデザイン性を損なう課題もある。このように、特許文献1~3に挙げられた従来の方法では、デザイン性を有しながら、遮熱性と断熱性を併せ持つ高い熱線遮蔽性能を付与することが困難であった。
【0007】
また、特許文献1の方法は、特定の分散剤を用いて無機酸化物や色素を膜中に均一に分散させた熱線吸収膜を形成するものであり、熱線遮蔽性は良好なものの、当該熱線吸収膜にさらにハードコートなどを加工する際の密着性が充分でない課題もある。特許文献2や3の方法も、微粒子やセシウム含有酸化タングステンを均一に分散させる方法のため、同様の課題がある。このように、特許文献1~3に挙げられた従来の方法では、後加工により形成する層との接着性が十分ではないという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる問題を解決するべく、遮熱性と断熱性を併せ持つことによる高い熱線遮蔽性能に優れ、さらに青味を抑えたデザイン性を有する積層構成体を提供すること、またその積層構成体の提供にあたり、熱線遮蔽性能と、後加工により形成する層との接着性に優れた積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、異なる遮蔽性能を有する2種類の赤外線遮蔽粒子をそれぞれ含んだ樹脂層を設けた赤外線遮蔽構成体とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、赤外線遮蔽粒子を偏在させる樹脂層を設けた積層体を用いることにより、樹脂層と樹脂層の上に設けられる機能材の接着性に優れた積層体となし得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち本発明は、基材層、樹脂層1、及び樹脂層2をこの順に備え、前記樹脂層1が赤外線吸収粒子1を含有し、前記樹脂層2が赤外線吸収粒子2を含有し、前記赤外線吸収粒子1と前記赤外線吸収粒子2の一方がスズ元素を含有し、かつ、もう一方がタングステン元素を含有することを特徴とする、赤外線遮蔽構成体、または、基材層の少なくとも一方の面に樹脂層1を有し、前記樹脂層1が赤外線吸収粒子1を含有し、前記樹脂層1において、前記基材層側から反対側に向かって、厚み20%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
20
、厚み90%の位置における前記赤外線吸収粒子1の検出感度をX
90
としたときに、X
20
≧2×X
90
を満たすことを特徴とする、積層体、である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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