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公開番号2025108023
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024001603
出願日2024-01-10
発明の名称フィルムの製造方法。
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B29C 55/20 20060101AFI20250715BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】本発明は、部材間の摩耗を軽減させる液体膜を保ちながら、液体の飛散を低減させることの出来るフィルムの製造方法を提供することをその課題とする。
【解決手段】
本発明は、レールに沿ってベアリングが走行する機構を備えるテンター装置を用いてフィルムを延伸する工程を有するフィルムの製造方法であって、レールの表面上に存在する液体膜に光を照射して得られる反射光をセンサーで検知し、前記液体膜の厚みを測定し、液体膜厚みを調整する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
レールに沿ってベアリングが走行する機構を備えるテンター装置を用いてフィルムを延伸する工程を有するフィルムの製造方法であって、前記レールの表面上に液体膜を有しており、前記レールの表面上に存在する液体膜に光を照射して得られる反射光をセンサーで検知し、前記反射光を、カーブフィッティングを用いた分光干渉方式により分析することにより、前記液体膜の厚みを測定する工程を有しており、前記液体膜厚さが0.5μm以上2.0μm以下であることを特徴とするフィルム製造方法。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記レールの表面上に有する液体膜が、前記レール上に存在する液体の供給口から液体が排出されることにより形成され、かつ、前記液体の排出が液体の供給量を調整して行われる請求項1に記載のフィルム製造方法。
【請求項3】
前記レールの表面上に有する液体膜が、前記レール上に存在する4つ以上の液体の供給口から潤滑油が排出された後、前記ベアリングが前記レール上を走行することで形成され、かつ、前記潤滑油の排出がギアポンプにより一定量で排出される、請求項1に記載のフィルム製造方法。
【請求項4】
前記レールの表面粗さが0.5μm以下であり、かつ、前記ベアリングの表面粗さが0.5μm以下である、請求項1または2に記載のフィルム製造方法。
【請求項5】
連続的に前記液体膜の厚みを測定する、請求項1または2に記載のフィルム製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レールに沿ってベアリングが走行する機構を備えるテンター装置を用いてフィルムを延伸する工程を有するフィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
複数の部材が互いに接触する機構を有する装置においては、その稼動時における各部材
の磨耗を軽減するために、部材間に液体膜(主に油膜)を形成することが一般的である。このとき、液体膜の厚みが小さすぎると、部材の磨耗軽減効果が不十分となり、装置の損傷が加速されてその耐久性が低下する。逆に、液体膜の厚みが大きすぎると、装置の稼動に伴い部材の周辺に液体が飛散するため、装置が物の生産装置であれば生産物に液体が付着し、その品質を損なう恐れがある。すなわち、このような装置を用いる場合、互いに接触する部材間の液体膜の厚みを測定して適度な範囲にあるか否かを確認することが重要であり、液体膜の厚みを測定する方法も検討されてきた。
【0003】
部材間の液体膜の厚みを測定する方法としては、例えば、光を照射して発生させた干渉縞の輝度分布を解析し、得た波長の演算結果に基づいて厚みを測定する方法(特許文献1)や、光を照射して得られた反射光をカーブフィッティングを用いた分光干渉方式により厚みを測定する方法(特許文献2)など、様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-180716号公報
特願2019-528770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている検査装置は、球体の部材とそれに対応する部材間の油膜を測定することは出来るが、別形状の部材間の油膜を測定する際には適用出来ない。
【0006】
また、液体の飛散による生産物への品質影響は大きく、年々要求される品質は厳しくなっており、液体膜の厚みはより薄く管理する必要がある。ここで、特許文献2に開示されている検査装置は、液体膜の厚み2μm以下の検出が困難であるため、高精度な液体膜の調整が出来ない。
【0007】
本発明は上記課題を解決しようとするものである。すなわち、部材間の摩耗を軽減させる液体膜を保ちながら、液体の飛散を低減させることの出来るフィルムの製造方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明は、レールに沿ってベアリングが走行する機構を備えるテンター装置を用いてフィルムを延伸する工程を有するフィルムの製造方法であって、レールの表面上に存在する液体膜に光を照射して得られる反射光をセンサーで検知し、前記液体膜の厚みを測定し、液体膜厚みを調整することを特徴とするフィルム製造方法である。また、フィルムの製造方法は以下の態様とすることも出来る。
(1)レールに沿ってベアリングが走行する機構を備えるテンター装置を用いてフィルムを延伸する工程を有するフィルムの製造方法であって、前記レールの表面上に液体膜を有しており、前記レールの表面上に存在する液体膜に光を照射して得られる反射光をセンサーで検知し、前記反射光を、カーブフィッティングを用いた分光干渉方式により分析することにより、前記液体膜の厚みを測定する工程を有しており、前記液体膜厚さが0.5μm以上2.0μm以下であることを特徴とするフィルム製造方法。
(2)前記レールの表面上に有する液体膜が、前記レール上に存在する液体の供給口から液体が排出されることにより形成され、かつ、前記液体の排出が液体の供給量を調整して行われる(1)に記載のフィルム製造方法。
(3)前記レールの表面上に有する液体膜が、前記レール上に存在する4つ以上の液体の供給口から潤滑油が排出された後、前記ベアリングが前記レール上を走行することで形成され、かつ、前記潤滑油の排出がギアポンプにより一定量で排出される、(1)または(2)に記載のフィルム製造方法。
(4)前記レールの表面粗さが0.5μm以下であり、かつ、前記ベアリングの表面粗さが0.5μm以下である、(1)~(3)のいずれかに記載のフィルム製造方法。
(5)連続的に前記液体膜の厚みを測定することを特徴とする、(1)~(4)のいずれかに記載のフィルム製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部材間の摩耗を軽減させる液体膜を保ちながら、液体の飛散を低減させることの出来るフィルムの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のフィルムの製造方法で用いることのできる液体膜の厚み測定装置の一例を示した概略側面である。
本発明のフィルムの製造方法で用いることのできるテンター装置の一例におけるフィルム、クリップ装置、及びクリップレールを示す概略平面図である。
図2におけるI-I´線に沿う拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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