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公開番号
2024164893
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023080600
出願日
2023-05-16
発明の名称
吹出しノズル
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B29C
55/14 20060101AFI20241121BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】
吹出しノズルから吹き出すエアの熱伝達率やフィルム面に形成する圧力を得るのに必要な風量を削減することで、エアの加熱エネルギーを削減することができる吹出しノズルを提供すること。
【解決手段】
本発明に係る吹出しノズルは、搬送されるフィルムに対してエアを吹き出す吹出しノズルであって、エアの吹出し部を有する吹出しノズル本体と、上記吹出しノズル本体の外側に設けられた外設部材であって、上記エアの吹出し部に対向する部分が開口し、当該外設部材と上記吹出しノズル本体との隙間で上記吹出しノズルの外部から上記開口に至るエアの流路を形成する外設部材とを備え、当該吹出しノズルをフィルムの走行面に垂直な方向から見て、上記外設部材の開口の内側に上記エアの吹出し部がある。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
搬送されるフィルムに対してエアを吹き出す吹出しノズルであって、
エアの吹出し部を有する吹出しノズル本体と、
前記吹出しノズル本体の外側に設けられた外設部材であって、前記エアの吹出し部に対向する部分が開口し、当該外設部材と前記吹出しノズル本体との隙間で前記吹出しノズルの外部から前記開口に至るエアの流路を形成する外設部材と、を備え、
当該吹出しノズルをフィルムの走行面に垂直な方向から見て、前記外設部材の開口の内側に前記エアの吹出し部がある、吹出しノズル。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
当該吹出しノズルをフィルムの走行面に平行かつフィルムの搬送方向に垂直な方向から見て、前記エアの流路が、前記外設部材の開口を挟んでフィルムの搬送方向の上流側と下流側にそれぞれ形成されている、請求項1の吹出しノズル。
【請求項3】
前記外設部材の前記吹出しノズル本体に対向する面と表裏をなす面が、前記開口に近づくにつれて前記吹出しノズル本体から離れる態様で傾斜している、請求項1の吹出しノズル。
【請求項4】
前記外設部材の前記吹出しノズル本体に対向する面が、前記開口に近づくにつれて前記吹出しノズル本体から離れる態様で傾斜している、請求項3の吹出しノズル。
【請求項5】
前記吹出しノズル本体のフィルムの搬送方向の上流側と下流側のそれぞれに、エアを排出する機構を備えた、請求項1の吹出しノズル。
【請求項6】
前記エアを排出する機構のエアの吸込み部が、前記エアの流路へのエアの取り込み口よりもフィルムの走行面から離れた位置にある、請求項5の吹出しノズル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は吹出しノズルに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂からなる延伸フィルムの製造方法として逐次二軸延伸法や同時二軸延伸法が知られている。逐次二軸延伸法では、熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムをその長手方向に延伸することによって一軸延伸フィルムを得た後、得られた一軸延伸フィルムをテンターオーブンに導入して、その中で、その幅方向に延伸する。同時二軸延伸法では、熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムをテンターオーブンに導入して、その中で、その長手方向および幅方向に延伸する。
【0003】
熱可塑性樹脂からなる延伸フィルムは、包装用途をはじめとして、各種工業材料用途などに広く用いられている。中でも、ポリエステル、ポリオレフィンやポリアミド樹脂の逐次二軸延伸フィルムは、その優れた機械的特性、熱的特性、電気的特性等により、未延伸フィルムでは使用に耐えない用途に広く使用され、需要量も増加している。
【0004】
テンターオーブンでは、フィルムを所望の温度まで昇温する予熱工程、所望の幅に拡幅する延伸工程、所望の温度で熱処理する熱固定工程、所望の温度まで冷却する冷却工程のうち、少なくとも1つの工程が行われる。これらの工程には、テンターオーブン内を通過するフィルムの表面にエアを吹き付ける吹出しノズルが備えられている。通常、吹出しノズルは、フィルムの搬送方向に間隔をおいて複数本、それぞれの長手方向がフィルムの搬送方向に直角な方向になる状態で設けられ、所望の温度に制御されたエアを吹出しノズルからフィルムの表面に吹き付けることで、エアとフィルムとの間の熱交換を促進し、フィルムを加熱、冷却あるいは保温する。フィルムを効率的に加熱するためには、フィルムを素早く、所望の温度まで昇温または冷却できることが好ましく、吹出しノズルから吹き出すエアの熱伝達率を高めることが必要になる。
【0005】
一般的に吹出しノズルとしては、エア吹出し部にスリットや多数の丸孔が開けられたものが用いられている。(特許文献1、2参照)
また、熱可塑性樹脂からなる延伸フィルムを製造するテンターオーブンにおいて、テンターオーブンを構成する個々の室でエアの循環が完結せず、設定温度の異なるエアが隣接する室へ流れ込んだり、テンターオーブンの室外から外気がオーブン内に流れ込んだり、テンターオーブンの室内のエアがテンターオーブンの室外に吹き出したりする現象がある。これらの現象はいずれもフィルムの搬送方向にエアが流れる現象であり、このようなエア流れはMD(Machine Direction)流と呼ばれている。MD流はフィルムが搬送される際の随伴気流や、テンターオーブン内へ供給される加温されたエア量とテンターオーブン内から排出されるエア量のアンバランスなどに起因して発生する。
【0006】
MD流が発生すると、例えば、室外から流れ込んだ異なる温度のエアがフィルムの近傍を流れながら室内の加熱エアと混ざるため、フィルムを加熱する効率にムラが生じ、フィルムに大きな温度ムラが生じる。テンターオーブン内でフィルムに温度ムラが生じると、フィルムの厚みムラおよび特性ムラの原因にもなり、製品の品質が低下する。製品の品質が低下する以外にも、テンターオーブン内でフィルム破れが発生し、生産性が低下することがある。また、MD流により吹出しノズルから吹き出されたエアのフィルム面に向かう直進性が失われ、吹出しノズルから吹き出されたエアがフィルムの搬送方向に倒れてフィルムに当たらず、吹出しノズル本来の加熱性能が見込めなくなることもある。これに対しても、吹出しノズルの加熱性能を維持するためには、吹出しノズルから吹き出す風量を大きくする必要があり、吹出しノズルから吹き出すエアを所望の温度に加熱するために必要なエネルギーが増加するといった課題があった。
【0007】
雰囲気温度の異なるMD流が隣室に流出入することを防ぐ技術として、テンターオーブンに隣接して設けられた気流制御装置内部の吹出しノズルでフィルム面に向かってエアを吹き出し、エアカーテンによってMD流を遮断する技術が開示されている。(特許文献3を参照)
また、吹出しノズルから吹き出す風量を低減させてもフィルム面に所望の圧力を付与でき、テンターオーブン内の吹出しノズルや気流制御装置内の吹出しノズルに適した技術として、ノズル吹き出し開口部の近傍に、互いに近づく態様で傾斜する傾斜面を有する内接部を備える吹出しノズルが開示されている。(特許文献4を参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2012/133152号
国際公開第2008/114586号
国際公開第2017/115654号
国際公開第2021/075282号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1、2に開示されている吹出しノズルは、エアの熱伝達率を高めるには、吹出しノズルのエア吹出し部から吹き出す風速を上げる、もしくは、吹出しノズルのエア吹出し部の開口面積を大きくする必要がある。いずれも吹出しノズルから吹き出す風量が大きくなってしまい、吹出しノズルから吹き出すエアを所望の温度に加熱するために必要なエネルギーが増加してしまう。
【0010】
特許文献4に開示されている吹出しノズルも、吹き出す風量を低減させたときのフィルム面に付与できる圧力の大きさにまだ改善の余地がある。
(【0011】以降は省略されています)
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