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公開番号2025086874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2024189446
出願日2024-10-29
発明の名称ポリエステル短繊維
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D01F 8/14 20060101AFI20250602BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】吸湿性に優れたポリエステル繊維であって、中綿とした際には嵩高感が得られ、紡績糸とした際にはふくらみ感やハリ、コシが得られるものであり、吸湿および/または吸水時の繊維の体積膨潤に伴って発生する応力を分散させることにより繊維表面に生じる割れが飛躍的に改善され、短繊維製造時の工程通過性に優れたものである短繊維を提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも2種類以上のポリマーからなるポリエステル海島複合繊維であって、吸放湿パラメーターΔMRが2.0%以上、繊維横断面における島部の数が2以上であり、繊維長が20~100mmであり、単繊維繊度が1.0~10.0dtexであることを特徴とする短繊維。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも2種類以上のポリマーからなるポリエステル海島複合繊維であって、吸放湿パラメーターΔMRが2.0%以上、繊維横断面における島部の数が2以上であり、繊維長が20~100mmであり、単繊維繊度が1.0~10.0dtexであることを特徴とする短繊維。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
引っ張り試験における中間応力伸度が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の短繊維。
【請求項3】
請求項1または2に記載の短繊維を一部に含む粒綿。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸湿性を有するポリエステル短繊維に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
人々がより快適な生活を望むにつれ、繊維素材への要求もより高度な特性が求められるようになり、更なる快適性向上に向けた繊維素材の高度化が盛んに行なわれている。
【0003】
一般に、衣料用途における快適性には、その素材を使用する環境や雰囲気により様々なものが存在し、それらの中でも、衣服と肌の間、すなわち衣服内空間の環境を適切な状態に保つことが、着用者の快適性に直結する重要な要素であると考えられている。この衣服内空間の環境において、人々の快適感に影響する要素として衣服内温度と衣服内湿度が挙げられるが、人々が快適性を感じることができる衣服内温湿度の領域は限定的である。
【0004】
屋外環境から、温度等が調整された室内環境に移動する場合には、雰囲気が急激に変化することで発汗し、季節に関わらず蒸れ感等により快適性が損なわれる場合がある。そのため、雰囲気の急激な変化が生じた際にも、衣服内温湿度を快適な領域に調整できることが、肌面近くで用いられる衣料用素材に求められている。
【0005】
例えば、冬季の低温環境において屋外から空調の効いた室内に移動した場合、雰囲気温度の急激な上昇により衣服内での発汗が生じ、蒸れ感やべたつき感となって快適性を損なうことがあった。また、室内から屋外に移動する場合でも、室内での発汗が外気で急激に冷えることで、汗冷えして強く冷えを感じる等、快適性を損なうことがあった。すなわち、この発汗による不快感を解消する、および衣服内の湿度変化を一定に保つ素材が求められている。
【0006】
冬季に着用する衣服としてダウンジャケット等に代表される防寒衣料があるが、防寒機能を担う断熱素材として、ダウンやフェザーに加えてポリエステル繊維からなる中綿が用いられることが増えている。しかしながら、ポリエステル繊維からなる中綿には吸湿性はなく、衣服内環境が調整できないため、上記のように快適性を損なう場合があった。
【0007】
そこで、ポリエステル繊維からなる中綿へ吸湿性を付与するため、中綿の原料である短繊維を、吸湿性を有するポリマーとの複合繊維とする方法が提案されている。
【0008】
例えば、特許文献1では吸湿性ポリマーを芯成分、ポリエステルを鞘成分とする詰綿用吸湿性複合短繊維が提案されている。
【0009】
特許文献2では、親水性化合物を共重合するとともに、極性基含有化合物および架橋剤の少なくとも一方を含有した共重合ポリエステルを複合またはブレンドしたポリエステル系詰め物用短繊維が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開平9-310231号公報
特開平9-228153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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