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公開番号
2025060449
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2024165906
出願日
2024-09-25
発明の名称
ポリオレフィン微多孔膜
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08J
9/00 20060101AFI20250403BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は衣料用の透湿防水膜として用いた場合、従来技術よりも良好な耐水性、透湿性、柔軟性のバランスに優れるポリオレフィン微多孔膜を提供する。
【解決手段】フィルム膜厚が1μm以上30μm以下であり、突刺強度が0.5N以上1.1N以下であり、透湿度が9500(g/(m
2
・day))以上であり、バブルポイント圧力が0.3MPa以上1.0MPa以下である、ポリオレフィン微多孔膜。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
膜厚が1μm以上30μm以下であり、突刺強度が0.5N以上1.1N以下であり、透湿度が9500(g/(m
2
・day))以上であり、バブルポイント圧力が0.3MPa以上1.0MPa以下である、ポリオレフィン微多孔膜。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
長手方向(MD)と幅方向(TD)の少なくとも1方向の引張破断強度が40MPa以上100MPa以下である、請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項3】
長手方向(MD)と幅方向(TD)の少なくとも1方向の引張弾性率が400MPa以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項4】
空孔率が50%以上75%以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項5】
透気度が30sec/100cm
3
以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項6】
平均孔径が60nm以上である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項7】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーGPC)法により測定される重量平均分子量Mwが7.0×10
5
以上である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項8】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0以上5.0以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項9】
フィルターに用いられる請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項10】
請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜を含むフィルター。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルター用途、衣料用途として広く使用されるポリオレフィン微多孔膜に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリオレフィン微多孔膜は、フィルター用や衣料用の透湿防水膜として用いられる。その理由はポリオレフィン微多孔膜が優れた耐圧性や透湿性、柔軟性を有していることが挙げられる。
【0003】
また、透湿防水膜を用いた衣料はアウトドア・スポーツ用品に使用されるため、屋外での過酷な環境下での使用が想定される。そのため、透湿防水膜には耐水圧に対する要求が高まっている。一方で耐水圧を向上させるために、一般的に厚膜化や高強度化させるような設計とするため、透湿性、柔軟性が悪化する場合があった。
上記したように透湿防水膜には、耐水圧、透湿性、柔軟性の相反する性能をより高いレベルで両立することが求められる。例えば特許文献1には、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過しない透湿防水膜が示されている。また、特許文献2には通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性に優れる多孔質フィルムが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6117503号公報
特開2023-14022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の透湿防水フィルムを衣料用に適用しようとした場合、耐水圧と透湿度のバランスが不十分という課題がある。また、特許文献2の技術では、エラストマー系樹脂を用いることにより優れた柔軟性を有しているが、耐水圧が不十分であり、耐水圧と柔軟性のバランスが不十分であることが課題である。
【0006】
以上より、本発明は透湿防水膜として用いた場合、従来技術よりも良好な耐水性、透湿性、柔軟性のバランスに優れるポリオレフィン微多孔膜を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。なお、以下の説明において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
〔1〕膜厚が1μm以上30μm以下であり、突刺強度が0.5N以上1.1N以下であり、透湿度が9500(g/(m
2
・day))以上であり、バブルポイント圧力が0.3MPa以上1.0MPa以下である、ポリオレフィン微多孔膜。
〔2〕長手方向(MD)と幅方向(TD)の少なくとも1方向の引張破断強度が40MPa以上100MPa以下である、〔1〕に記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔3〕長手方向(MD)と幅方向(TD)の少なくとも1方向の引張弾性率が400MPa以下である、〔1〕または〔2〕に記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔4〕空孔率が50%以上75%以下である、〔1〕~〔2〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔5〕透気度が30sec/100cm
3
以下である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔6〕平均孔径が60nm以上である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔7〕ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される重量平均分子量が7.0×10
5
以上である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔8〕ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.0以上5.0以下である、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔9〕フィルターに用いられる〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔10〕〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜を含むフィルター。
〔11〕衣料に用いられる〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜。
〔12〕〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜を含む衣料。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば透湿防水膜として用いた場合、従来技術よりも良好な耐水性、透湿性、柔軟性のバランスに優れるポリオレフィン微多孔膜を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下説明する実施形態に限定されるものではない。
【0010】
〔ポリオレフィン微多孔膜〕
本発明の実施形態にかかるポリオレフィン微多孔膜は、膜厚が1μm以上30μm以下である。好ましくは1μm以上20μm以下であり、より好ましくは1μm以上15μm以下であり、さらに好ましくは1μm以上10μm以下であり、特に好ましくは1μm以上7μm以下であり、最も好ましくは3μm以上7μm以下である。膜厚を上記範囲とすることにより、耐水性と柔軟性のバランスに優れたポリオレフィン微多孔膜とすることができる。膜厚が上記範囲未満である場合、十分な力学的強度が得られなくなり、製膜中、加工時のハンドリング性が悪化する。また、膜厚が上記範囲を超える場合、ポリオレフィン微多孔膜が硬くなり柔軟性が悪化する。膜厚を上記範囲にするためには、ポリオレフィン樹脂の吐出量、延伸倍率、ポリオレフィン微多孔膜の空孔率を調整することで達成できる。
(【0011】以降は省略されています)
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