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公開番号
2024176468
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023095016
出願日
2023-06-08
発明の名称
型用台車
出願人
CKD株式会社
代理人
個人
主分類
B29C
33/30 20060101AFI20241212BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】支持した上型を回動可能としながら、上型を回動可能とすることによる不具合の防止をより確実に図ることができる型用台車を提供する。
【解決手段】型用台車50は、上型ホルダー64を有する。上型ホルダー64は、所定の初期状態において奥側から手前側に向けて水平に延びるとともに、上型をスライド移動可能な状態で支持可能な上側レール部644、及び、手前側から奥側に向けた上型のスライド移動を規制する規制状態と、該スライド移動を許容する規制解除状態との間で状態を切換可能なストッパ646などを備える。上型ホルダー64は、水平なホルダー回動軸を中心として、前記初期状態から手前側が下となる方向に少なくとも90°以上回動可能である一方、最大回動角度が180°以下となるように構成され、かつ、前記初期状態から奥側が下となる方向への回動が規制されるように構成される。
【選択図】 図7
特許請求の範囲
【請求項1】
機械に対し着脱可能な上型及び下型のうち少なくとも前記上型を運搬可能な型用台車であって、
前記上型を保持するための上型ホルダーを有し、
前記上型ホルダーは、
所定の初期状態において、前記機械との間における前記上型の受渡時に該機械側に配置されることとなる奥側から該奥側とは反対の手前側に向けて水平に延びるとともに、前記上型をスライド移動可能な状態で支持可能な一対のレール部と、
前記初期状態において、前記レール部により支持された前記上型を該レール部との間で上下に挟む位置に設けられる上面支持部と、
前記上型の側面に対応して設けられ、前記レール部における前記上型のスライド移動をガイドする一対の側面ガイド部と、
前記レール部にて奥側から手前側に向けて前記上型がスライド移動するときに該上型と接触することで、奥側から手前側に向けた該上型のそれ以上のスライド移動を規制可能な受け部と、
前記上型と接触することで手前側から奥側に向けた該上型のスライド移動を規制する規制状態と、手前側から奥側に向けた該上型のスライド移動を許容する規制解除状態との間で状態を切換可能なストッパとを備え、
前記上型ホルダーは、前記レール部の延びる方向と直交する水平なホルダー回動軸を中心として、前記初期状態から手前側が下となる方向に少なくとも90°以上回動可能である一方、最大回動角度が180°以下となるように構成されており、かつ、前記初期状態から奥側が下となる方向への回動が規制されるように構成されていることを特徴とする型用台車。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記下型を支持可能な下型支持部と、
前記上型ホルダー及び前記下型支持部の相対位置関係を維持した状態で、前記上型ホルダー及び前記下型支持部を連動して上下動させることが可能な高さ調節部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の型用台車。
【請求項3】
前記下型支持部は、
奥側から手前側に向けて水平に延びるとともに、前記下型をスライド移動可能な状態で支持する一対の下側レール部と、
前記下側レール部により支持された前記下型に向けて出没することで、前記下側レール部における前記下型のスライド移動を規制する状態と、前記下側レール部における前記下型のスライド移動を許容する状態との間で状態を切換可能な下型移動規制部とを有することを特徴とする請求項2に記載の型用台車。
【請求項4】
手前側に配置されるとともに、旋回及び回転可能な複数の手前側キャスターと、
奥側に配置されるとともに、旋回及び回転可能な複数の奥側キャスターと、
前記手前側キャスターにおける旋回をロック可能な手前側旋回ロック手段と、
前記手前側キャスターにおける回転をロック可能な手前側回転ロック手段と、
前記奥側キャスターにおける旋回をロック可能な奥側旋回ロック手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の型用台車。
【請求項5】
前記奥側キャスターは、車輪を回転可能に支持する一対の車輪支持部を有し、
前記奥側旋回ロック手段は、
奥側から手前側に向けて延びるとともに、長手方向に沿って往復移動可能なロック板と、
前記ロック板における手前側の端部に設けられた遠隔操作ペダルとを備え、
前記遠隔操作ペダルを操作することで、前記ロック板を一対の前記車輪支持部の間に配置して前記奥側キャスターにおける旋回をロックする状態と、前記ロック板を一対の前記車輪支持部の間から抜いて前記奥側キャスターにおける旋回のロックを解除する状態との間で状態を切換可能であることを特徴とする請求項4に記載の型用台車。
【請求項6】
前記上型ホルダーは、前記初期状態から手前側が下となる方向に180°回動可能に構成されており、
前記ストッパとは別に設けられ、前記上型ホルダーが前記初期状態から180°回動した状態において該上型ホルダーにより保持された前記上型の手前側から奥側に向けた移動を規制可能な反転上型移動規制手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の型用台車。
【請求項7】
前記上型ホルダーを回動させるための回動機構を備え、
前記回動機構は、
前記ホルダー回動軸と平行な回動軸を中心として回動可能であり、自身の回動に伴い前記上型ホルダーが回動するように構成された歯車と、
前記歯車に噛合されるウォームとを有し、
前記ウォームを回動させることで、前記歯車が回動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の型用台車。
【請求項8】
前記ストッパは、
前記上面支持部から前記レール部とは反対側に向けて突出するとともに、前記上型のスライド移動方向に対し交差する方向に往復移動可能な被操作部と、
前記被操作部に連結されており、該被操作部の往復移動に伴い前記上型の移動経路上に位置する状態と、該移動経路から退避する状態との間で状態を切換可能なストッパ本体とを備え、
前記被操作部を移動させて前記移動経路上に前記ストッパ本体を位置させることで前記規制状態となり、前記被操作部を移動させて前記移動経路上から前記ストッパ本体を退避させることで前記規制解除状態となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の型用台車。
【請求項9】
前記上型には、その上面から突出するピン部が設けられており、
前記ストッパ本体は、先端に設けられたボール部が、該ボール部を保持するプランジャ本体から突出するようにして付勢されてなるプランジャを有し、
前記受け部に対し前記上型が接触し、かつ、前記規制状態であるときには、前記ピン部に対し前記ボール部が接触することで、前記ストッパの移動が規制された状態となり、
前記受け部に対し前記上型が接触している状態において前記規制状態から前記規制解除状態に切換えるべく前記被操作部を移動させたときには、前記ボール部が、前記ピン部と接触することに伴い前記プランジャ本体に対する突出量を減少させつつ移動して、最終的に前記ピン部を通過するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の型用台車。
【請求項10】
前記レール部は、外周面に前記上型が載置可能であるとともに、該レール部の延びる方向と直交する回動軸を中心として回動可能なローラを、該レール部の延びる方向に沿って複数有することを特徴とする請求項1に記載の型用台車。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械に対し着脱することができる型を運搬可能な型用台車に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、上型及び下型を用いて各種加工を行うことが広く知られている。例えば、食品などの内容物を収容するためのポケット部を有する容器と、該ポケット部を塞ぐようにして前記容器に取着される蓋フィルムとを備えた密封パックを製造するためのトレイシーラでは、上型及び下型を用いて、ワークとしての前記容器に対する蓋フィルムの取着が行われる。
【0003】
また、上型や下型の交換やメンテナンスなどのために、機械から取り外された上型や下型を支持しつつ運搬可能な型用台車を用いることがある。このような型用台車としては、キャスターを具備する台車部と、該台車部に立設されたマスト部と、該マスト部に取付けられた昇降部と、該昇降部から前方へと突出する2本のリフタアームとを備えたハンドリフタが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。このハンドリフタでは、上型及び下型が連結支柱やボルトによって連結された上で、上型に設けられた一対の挿通孔に対しリフタアームが挿通されることによって、上型や下型が持ち上げられて支持された状態となる。
【0004】
ところで、上型は、一般的に、その下側の部位によってワークに対し加工を施す。従って、上型のメンテナンスは、通常、上型における下側の部位を対象として行われる。
【0005】
この点、上記ハンドリフタによって支持された上型は、その下側の部位が下方を向いている。そのため、上型に対しメンテナンスを行おうとするときには、重量物である上型の下方に手などを入れざるを得ないことがあり、安全面において配慮をする必要がある。
【0006】
そこで、上型の下方に手などを入れずとも作業を行うことが可能となるように、支持されたもの(被支持物)を180°回動可能な機構を型用台車に適用することが考えられる。このような機構としては、被支持物(シリンダカバー)を載置可能な板状の載置部と、該載置部に立設された複数の固定ロッドと、載置部を回動させることにより該載置部に載置された被支持物を回動させる回動手段とを備えたものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。この機構では、被支持物を回動させるために載置部に対し被支持物を固定する必要があるところ、載置部に対する被支持部の固定は、固定ロッドやナットを用いて行われるようになっている。すなわち、被支持物に設けられた挿通孔に対し固定ロッドを挿通しつつ載置部に被支持物を載置した上で、固定ロッドの先端部にナットを取付けることによって、載置部へと被支持物が固定されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-1408号公報
特開2011-58453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上記特許文献2に記載の技術を適用した型用台車においては、載置部に対する上型(被支持物)の固定を十分かつ適切に行う必要があり、そのために時間をかけた点検等が必要となる。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、支持した上型を回動可能としながら、上型を回動可能とすることによる不具合の防止をより確実に図ることができる型用台車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
(【0011】以降は省略されています)
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