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公開番号2025002728
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103067
出願日2023-06-23
発明の名称溶融押出装置および押出方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B29B 7/72 20060101AFI20241226BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】 微細かつ突発的に変動するスクリュ3への熱可塑性樹脂Tの食い込み量と、材料フィーダ12の供給量とを連動制御すべく、溶融押出装置1と材料フィーダ12との連動制御に着目し、安定した熱可塑性樹脂の溶融押出を可能とする溶融押出装置を提供する。
【解決手段】 溶融押出装置1のダイ5に設けられた圧力計10より検出した樹脂圧力に基づいてスクリュ3の回転数を制御する溶融押出装置において、溶融押出装置1に熱可塑性樹脂Tを供給する原料投入孔6に、原料投入孔直下のフライト溝9の熱可塑性樹脂Tの堆積状態を常時、画像監視する画像監視装置14を設け、該画像監視装置14にて得た画像を判定する画像判定装置15を、熱可塑性樹脂Tを供給する材料フィーダ12のフィーダモータ13に連結させ、かつ該画像判定装置15をスクリュ3のモータ11と連結させている溶融押出装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
溶融押出装置1のダイ5に設けられた圧力計10より検出した樹脂圧力に基づいてスクリュ3の回転数を制御する溶融押出装置において、
溶融押出装置1に熱可塑性樹脂Tを供給する原料投入孔6に、原料投入孔直下のフライト溝9の熱可塑性樹脂Tの堆積状態を常時、画像監視する画像監視装置14を設け、
該画像監視装置14にて得た画像を判定する画像判定装置15を、熱可塑性樹脂Tを供給する材料フィーダ12のフィーダモータ13に連結させ、
かつ該画像判定装置15をスクリュ3のモータ11と連結させている溶融押出装置。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
原料投入孔6内の温度を制御する温調バレル2を有する温調装置を設けている請求項1記載の溶融押出装置。
【請求項3】
原料投入孔6と材料フィーダ12との間の導管7に投光器16を設けている請求項1または2記載の溶融押出装置。
【請求項4】
請求項1記載の溶融押出装置を用いて、熱可塑性樹脂Tを溶融押出しするに際して、原料投入孔直下のフライト溝9の熱可塑性樹脂Tの堆積状態を一定に保つように、溶融押出装置のスクリュ3のモータ11の回転数と、画像監視装置14にて得た熱可塑性樹脂Tの堆積状態とから、画像判定装置15が、材料フィーダ12のフィーダモータ13により供給される熱可塑性樹脂Tの供給量を調整する溶融押出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、合成繊維の溶融押出装置および押出方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、溶融押出装置の構成(図3参照)としては、熱可塑性樹脂Tを加熱し溶融させるための加熱帯シリンダ4の内部にスクリュ3が設けられており、そのスクリュ3を回転させるためのモータ11がスクリュ後端側に設けられ、加熱帯シリンダ4先端のダイ5に設けられた圧力計10の指示値が一定になるよう、スクリュ3の回転数を制御している。
また、スクリュ後端側には熱可塑性樹脂Tの原料投入孔6が設けられており、原料投入孔6の上部には、導管7を介してホッパー8が取り付けられ、原料投入孔6内の温度を積極的に制御する温調バレル2が設けられ、このスクリュ3の原料投入孔部直下にあるフライト溝9からホッパー8に熱可塑性樹脂Tをためておき、熱可塑性材料Tがなくなると手作業または風送式の供給装置で熱可塑性Tを補給する方式、もしくは、ホッパー8の代わりに、熱可塑性樹脂Tを単位時間で定量計量できる材料フィーダ12使用し、計量前にあらかじめ設定された供給量の熱可塑性樹脂Tを原料投入孔6内に供給するように構成されていた。
【0003】
しかしながら、一般的に熱可塑性樹脂Tは高温であると、熱可塑性樹脂T自体が軟化し始める。そこにホッパーに堆積した熱可塑性樹脂Tの圧力が加わると近接した熱可塑性樹脂同士が絡みあってしまうことは公知である。従来の溶融押出装置を用いた際には、原料投入孔直下にあるスクリュのフライト溝からホッパーまで熱可塑性樹脂Tが堆積されているため、上部に積層された熱可塑性樹脂Tの荷重によって、フライト溝では熱可塑性樹脂同士が強く圧接される状態となっており、熱可塑性樹脂T同士が絡み合って、大きな固まりになり易く、フライト溝に入らない場合も生じている。さらに、熱可塑性樹脂Tの堆積量の多少によってスクリュと接する熱可塑性樹脂Tの圧接力が変化し、スクリュへの熱可塑性樹脂Tの食い込み量が変化して計量が不安定になる。従って、計量を安定させるためには、この食い込み量を安定させることが肝要である。
【0004】
一方で、熱可塑性樹脂のスクリュへの食い込み量を安定化させる手段として、原料投入孔内の温度を制御する方法が公知である。これは、熱可塑性樹脂の温度を調整することで、熱可塑性樹脂の表面摩擦力を向上させ、スクリュへの食い込み量を安定化させるというものである。しかしながら、熱可塑性樹脂の種類によっては原料投入孔内の温度を高める必要があり、原料投入孔に熱可塑性樹脂を貯留しておくと、原料投入孔内部が溶融温度より低い温度であっても、熱可塑性樹脂が絡み合い、計量ができなくなることがある。
【0005】
そこで、このような問題を解決するため、材料フィーダを利用し、一定量の熱可塑性樹脂Tを供給する手段がとられることがあるが、既知の押出装置では、ダイに設けられた圧力計で測定される圧力によってスクリュの回転数を制御しているため、逐次スクリュの熱可塑性樹脂Tの食い込み量が変化してしまう。このため、長時間押出を行うと、ある時は材料フィーダから送られる熱可塑性樹脂Tの供給量がスクリュの食い込み量に勝ってしまい滞留する熱可塑性樹脂Tが増加し、近接した熱可塑性樹脂T同士が絡み合ってしまいフライト溝に入らない場合が生じ、
ある時には材料フィーダから送られる熱可塑性樹脂Tが不足してしまい所望の押出能力が得られない状態となり押出不良となってしまう。
【0006】
上記課題を解決すべく、特許文献1では、射出装置の成形材料投入部に監視器を設け、材料フィーダから供給される成形材料の堆積状態を画像表示し、前記画像におけるスクリュ表面の占める割合の大小により、堆積状態を判定して、材料フィーダを制御し、成形材料の供給量を調整する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-47214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1記載の提案では、軟化温度が高い金属材料、かつ短時間の供給安定性が求められる射出成型の用途においては効果を見込めるものの、軟化温度が低く、材料の食い込み量が逐次変動し、かつ長時間の連続供給安定性が求められる熱可塑性樹脂の押出成形用途においては、材料フィーダと画像解析とを連動制御させるだけでは、微細かつ突発的に変動するスクリュへの熱可塑性樹脂の食い込み量と、材料フィーダの供給量とを連動制御することは困難であり、前述と同様に熱可塑性樹脂Tの絡み合いによってフライト溝に入らない場合や、熱可塑性樹脂が不足し、所望の押出能力が得られない状況となり不適であった。
【0009】
本発明は上記従来技術の欠点に鑑みてなされたもので、微細かつ突発的に変動するスクリュへの熱可塑性樹脂の食い込み量と、材料フィーダの供給量とを連動制御させ、安定した熱可塑性樹脂Tの溶融押出を可能とする溶融押出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の構成は以下のとおり。
(【0011】以降は省略されています)

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