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公開番号2025138055
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2024036766
出願日2024-03-11
発明の名称ゴム補強用合成繊維コード
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D06M 15/17 20060101AFI20250917BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】
環境負荷低減に有利な原料を用いながらも、初期接着力および高温下接着力に優れたゴム・ゴム補強用合成繊維コードを提供すること。
【解決手段】
リグニン誘導体、水溶性または水分散性架橋剤、および、ゴムラテックスを少なくとも含み、レゾルシンおよびホルムアルデヒドならびにこれらの縮合物を含まない処理剤を合成繊維に付与し、その後熱処理が施されたゴム補強用合成繊維コードであって、高温下接着力が初期接着力の30~100%であり、前記合成繊維がポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維であることを特徴とする、ゴム補強用合成繊維コードとする。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
リグニン誘導体(以下、「(A)成分」と称する)、水溶性または水分散性架橋剤(以下、「(B)成分」と称する)、および、ゴムラテックス(以下、「(C)成分」と称する)を少なくとも含み、レゾルシンおよびホルムアルデヒドならびにこれらの縮合物を含まない処理剤を合成繊維に付与し、その後熱処理が施されたゴム補強用合成繊維コードであって、高温下接着力が初期接着力の30~100%であり、前記合成繊維がポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維であることを特徴とする、ゴム補強用合成繊維コード。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記処理剤において、固形分重量比が、[((A)成分の固形分)+((B)成分の固形分)]:((C)成分の固形分)=45:55~90:10であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム補強用合成繊維コード。
【請求項3】
前記処理剤において、固形分重量比が、[((A)成分の固形分)+((B)成分の固形分)]:((C)成分の固形分)=45:55~70:30である、請求項2に記載のゴム補強用合成繊維コード。
【請求項4】
前記処理剤に含まれる全固形分100重量%としたとき、(A)成分の含有量が5~50重量%であり、(A)成分と(B)成分との、固形分重量比が、((A)成分の固形分):((B)成分の固形分)=10:1~10:30であることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のゴム補強用合成繊維コード。
【請求項5】
(B)成分として、オキサゾリン基含有化合物、エポキシ化合物、ブロックドイソシアネート化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のゴム補強用合成繊維コード。
【請求項6】
(B)成分の全部または一部が、HDI系ブロックドイソシアネート、または、MDI系オキシムブロックドイソシアネートであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のゴム補強用合成繊維コード。
【請求項7】
ゴム補強用合成繊維コードの高温下接着力が初期接着力の40~100%である、請求項1~6のいずれかに記載のゴム補強用合成繊維コード。
【請求項8】
前記合成繊維の重量を100重量部としたとき、該合成繊維に付着する熱処理後の処理剤の固形分重量が1~15重量部である、請求項1~7のいずれかに記載のゴム補強用合成繊維コード。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム補強用合成繊維コードに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
タイヤ、ホース、ベルトなどのゴム製品には、補強材としてポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維等が使用されている。ゴム製品のこれら合成繊維とゴム組成物とを接着させる手段として、レゾルシン、ホルマリンおよびゴムラテックスを含むRFL(レゾルシン・ホルマリン・ラテックス)接着剤(以下、単に「RFL」と称することがある)が従来から広く使用されている。しかし、レゾルシンとホルマリンはいずれも劇物であり、環境負荷が高く、健康への有害性から、近年、使用時の大気中への放出の抑制や、使用量の削減が求められている。
【0003】
上記問題に対して開示されている技術として、例えば特許文献1~4の先行技術があり、これらはいずれも、原料の一部にバイオマス由来のものが用いられ、環境負荷低減を目的としている。
【0004】
特許文献1には、ホルマリンを用いない接着剤およびそれを用いた接着コードについて開示されている。
【0005】
特許文献2には、既定の構造を持つブロックドイソシアネートを用いることで過加硫接着力を向上した接着剤について開示されている。
【0006】
特許文献3には、リグノスルホン酸塩、エポキシ硬化剤、ラテックスを用いた接着剤について開示されている。
【0007】
特許文献4には、リグニン誘導体と水溶性または水分散性架橋剤とゴムラテックスを含む接着剤およびそれを用いた接着コードについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2018/003572号
米国特許出願公開第2020-0024416号
特開2022-554170号公報
国際公開第2023/095655号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1によると、初期接着力はRFL並みに発現するが、高温下接着力はRFLを用いた時よりも劣るものであった。特許文献2によると、初期接着力および過加硫接着力はRFL並みに発現するが、高温下接着力はRFLを用いた時よりも劣るものであり、また用いるイソシアネートが限定されるためにコスト面で不利なものであった。特許文献3によると、初期接着力は、ポリエチレンテレフタレート繊維が対象の場合はRFL並みに発現するが、ナイロン繊維に対してはRFLを用いた時よりも劣るものであり、また、高温下接着力はいずれもRFLを用いた時よりも劣るものであった。特許文献4によると、初期接着力および過加硫接着力はRFL並みに発現するが、高温下接着力はRFLを用いた時よりも劣るものであった。つまり、タイヤ、ホース、ベルト等ゴム製品における実用性の観点で、ゴム補強用合成繊維コードとして求められる初期接着力および高温下接着力の両方が高く、なおかつ、環境負荷低減に有利な処理剤が見いだされてない状況であった。
【0010】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果なされたものである。
(【0011】以降は省略されています)

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