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公開番号
2025146706
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-03
出願番号
2025032778
出願日
2025-03-03
発明の名称
着色樹脂組成物および着色膜
出願人
東レ株式会社
代理人
弁理士法人谷川国際特許事務所
主分類
G02B
5/20 20060101AFI20250926BHJP(光学)
要約
【課題】着色膜表面側の反射強度が低く、リコート性が良好な着色樹脂組成物を提供すること及びこの着色樹脂組成物を用いた着色膜を提供すること。
【解決手段】着色樹脂組成物は、(A)着色材、(B)バインダー樹脂、および(C)ポリジメチルシロキサン樹脂、を含有する着色樹脂組成物であって、(C)ポリジメチルシロキサン樹脂がメタクリロイル基またはアクリロイル基を有する。着色膜は、着色樹脂組成物を、基板上に塗布し、露光・現像してパターン形成したものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)着色材、(B)バインダー樹脂、および(C)ポリジメチルシロキサン樹脂、を含有する着色樹脂組成物であって、前記(C)ポリジメチルシロキサン樹脂がメタクリロイル基またはアクリロイル基を有する着色樹脂組成物。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記(C)ポリジメチルシロキサン樹脂の含有量が、着色樹脂組成物の固形分の総量100質量%に対して、0.06質量%以上2質量%以下である請求項1に記載の着色樹脂組成物。
【請求項3】
前記(C)ポリジメチルシロキサン樹脂が、エーテル変性ポリジメチルシロキサンである請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項4】
前記(B)バインダー樹脂が、アルカリ可溶性樹脂である請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項5】
前記(C)ポリジメチルシロキサン樹脂の屈折率が1.430~1.460である請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項6】
前記(A)着色材が、平均一次粒子径10nm以上25nm以下である請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項7】
着色樹脂組成物を平らな膜状に形成した着色膜上におけるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの接触角が13度以下である請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項8】
前記(A)着色材の含有量が、着色樹脂組成物の固形分の総量100質量%に対して、15質量%以上55質量%以下である請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項9】
さらに(D)重合性化合物と(E)光重合性開始剤とが含有され、(E)光重合開始剤の全部または一部がオキシムエステル系光重合開始剤である請求項1または請求項2に記載の着色樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1または2に記載の着色樹脂組成物を、基板上に塗布し、露光・現像してパターン形成した着色膜。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色樹脂組成物およびそれから得られる着色膜に関する。詳しくは、反射による表示装置の視認性悪化を改善するための技術に有用である着色樹脂組成物と、該着色樹脂組成物を用いた着色膜に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、表示装置には反射による視認性の悪化を防止するために種々の工夫がこらされており、例えばモスアイの様な反射防止フィルムや円偏光板の他、カラーフィルターなどの着色硬化膜を利用したものなどがある。
【0003】
カラーフィルター等の表示装置を工夫した反射防止手段を構成するにあたっては、通常、バインダー樹脂溶液に着色材を分散又は溶解した着色樹脂組成物が用いられ、特にバインダー樹脂、重合開始剤、重合性化合物等を混合した溶液に顔料を分散した着色樹脂組成物は露光現像のフォトリソグラフィープロセスで微細なパターニングが可能であり、広く用いられている。
【0004】
しかしながら、着色樹脂組成物に用いられる着色材は、基板、フィルム、封止材、絶縁膜、その他の構造物などの表示装置を構成する材料と比べて概して屈折率が高いため、着色材を含有する硬化膜は着色材の含有割合が高いほど屈折率が高くなり、他の構成材料との境界での光の反射強度が高くなってしまう。つまり、境界を形成する物質同士の屈折率の差が大きい程その境界での反射強度は高くなる。
【0005】
例えば、ガラスや樹脂の屈折率が1.5程度であるのに対し、カーボンブラックの屈折率は2.0程度、銅フタロシアニンは1.8程度であるが、着色材の含有割合が高いほど隣接する層との屈折率差が大きくなるので、着色材をカラーフィルター等として透過光を利用する場合や、遮光材としての利用を行う場合に、該着色材を含む層に光が入射する際の該層の表面での光の反射が強くなり、視認性が悪化する問題を内在している。また近年、パネル構成の変化に伴い、基板とは反対側の膜面側の反射強度を下げる要望がある。
【0006】
そこで、着色樹脂組成物に粒子状シリカ等を配合して反射を抑える工夫が検討されている。特許文献1は表示装置用着色硬化膜において、シリカ粒子を含有し、かつ、X線光電子分光法(XPS)による表面元素組成分析におけるSi元素含有割合を特定範囲にすることで、硬化膜の膜面側の反射強度を低くできることが記載されている。
【0007】
また、特許文献2では、特定の構造を有する不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を含み、フッ素原子およびエチレン性不飽和結合を分子内に有する界面活性剤を含有する等により、ブラックレジスト用感光性樹脂組成物の配合設計を工夫することで、反射率の低い隔壁を形成できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018-141849号公報
特開2022-173086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本発明者らが検討したところ、特許文献1に記載の着色樹脂組成物は、シリカ粒子を多量含有させると遮光性のある着色材の含有量が相対的に低下するので、ブラックマトリックスなどの遮光性も要求される用途にはシリカ粒子を多く含有することができず、更に屈折率が高い顔料が表面近傍部に点在した状態の膜になると、屈折率の低下効果がほとんど得られないことが分かった。
【0010】
また、特許文献2にはフッ素系の界面活性剤が用いられているが、フッ素系の界面活性剤は環境負荷の観点から使用が制限されつつあり、かつリコート性が劣るため着色材を含む層の上に別の層を加工するといった後工程への対応が困難である課題があった。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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