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公開番号
2025120989
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-19
出願番号
2024016092
出願日
2024-02-06
発明の名称
繊維強化プラスチック構造体
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B29C
70/10 20060101AFI20250812BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】
軽量性と力学特性に優れながらも、力学特性の異方性を抑制し、更には流体透過性に優れる繊維強化プラスチック構造体を提供する。
【解決手段】
複数の繊維強化プラスチック片同士を接着して一体化してなる連続的な3次元骨格と、前記3次元骨格の存在しない領域である連続的な空間と、からなる共連続構造を有する繊維強化プラスチック構造体。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の繊維強化プラスチック片同士を接着して一体化してなる連続的な3次元骨格構造と、前記3次元骨格構造の存在しない領域である連続的な空間と、からなる共連続構造を有する繊維強化プラスチック構造体。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
空隙率が50%以上99%以下である、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項3】
前記繊維強化プラスチック片の繊維体積含有率の平均値が30~70%である、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項4】
密度が0.1~0.9g/cm
3
である、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項5】
互いに直交する3方向の圧縮試験から得られる圧縮弾性率のうち、最も高い圧縮弾性率/最も低い圧縮弾性率で表される圧縮弾性率比が、1.5以下である、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項6】
強化繊維が一方向に配向する繊維強化プラスチック片を含む、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項7】
前記3次元骨格構造は、互いに直交する3つの平面で形成される各断面において、対応する平面に投影した強化繊維の配向方向同士がなす角度の平均値αが20°以上となる強化繊維を含む、請求項6に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項8】
前記繊維強化プラスチック片の最大寸法の平均値が100mm以下である、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
【請求項9】
前記繊維強化プラスチック片が繊維強化プラスチックの破砕物である、請求項1に記載の繊維強化プラスチック構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化プラスチック片からなる構造体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維強化プラスチックは力学特性および軽量性に優れた材料であり、主に航空機や自動車などの部材として用いられている。近年、繊維強化プラスチックの優れた軽量性をさらに向上させるため、繊維強化プラスチック内部に空隙を形成し、多孔質構造とした繊維強化プラスチック材料が用いられるようになってきている。例えば、特許文献1には、樹脂と強化繊維と空隙とからなる構造体について開示されている。強化繊維の起毛により内部に空隙を形成することで、従来の繊維強化プラスチック材料に比べて軽量性と剛性に優れる特徴がある。また特許文献2には、不連続強化繊維と熱可塑性樹脂と連通孔である空隙を含み、不連続強化繊維の面内方向及び面外方向それぞれの方向への配向角を規定した通液部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/110528号
国際公開第2019/065625号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
繊維強化プラスチックの力学特性は、強化繊維の配向方向の影響を大きく受けるため、方向によって力学特性が異なる異方性を有する。しかしながら、繊維強化プラスチックをより幅広い分野へ適用するためには、あらゆる方向の荷重に耐えられるよう、3次元的に等方性の力学特性を有することが好ましい。また、多孔質構造によって軽量性を有することが好ましく、更に内部の空隙が連続することで流体透過性を有することは、従来の繊維強化プラスチックとは異なる用途への活用が期待できるため好ましい。
【0005】
特許文献1の記載の繊維強化複合材料では、軽量性に優れる複合材料が得られるものの、強化繊維マットを使用するため強化繊維は面内方向に偏って配向する構造を有し、面内および面外それぞれの方向の力学特性の差(異方性)が大きいことが課題であった。また特許文献2に記載の通液部材では、面内方向および面外方向への強化繊維の配向が規定されているものの、依然として力学特性の異方性を有していた。
【0006】
本発明は、上記の課題を解消することを目的とするもので、軽量性と力学特性に優れながらも、力学特性の異方性を抑制し、更には流体透過性に優れる繊維強化プラスチック構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するための本発明は、複数の繊維強化プラスチック片同士を接着一体化してなる3次元骨格構造と、前記3次元骨格構造の存在しない領域としての空間と、からなる共連続構造を有する繊維強化プラスチック構造体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、軽量性と力学特性に優れ、かつ力学特性の異方性を抑制し、更には優れた流体透過性を有する繊維強化プラスチック構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の繊維強化プラスチック構造体の構造模式図を表す図である。
本発明の繊維強化プラスチック片の一例を表す図である。
本発明の繊維強化プラスチック構造体の断面の一例を表す図である。
流体透過性評価方法の模式図を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の好ましい実施形態について説明する。
[繊維強化プラスチック構造体]
本発明の繊維強化プラスチック構造体は、複数の繊維強化プラスチック片同士を接着して一体化してなる連続的な3次元骨格構造と、当該3次元骨格構造の存在しない領域である連続的な空間と、からなる共連続構造を有する繊維強化プラスチック構造体である。本発明の繊維強化プラスチック構造体の模式図を図1に示す。本発明の繊維強化プラスチック構造体1は、複数の繊維強化プラスチック片2同士を接着一体化してなる3次元骨格構造3を有する。また、前記3次元骨格構造3の存在しない領域としての空間4が存在し、前記3次元骨格構造3と前記空間4とが共連続構造を形成している。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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