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公開番号2024078779
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022191335
出願日2022-11-30
発明の名称積層体
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 27/12 20060101AFI20240604BHJP(積層体)
要約【課題】
本発明は、耐トラッキング性、接着性、耐熱性、耐油性、耐湿熱性に優れた積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】
解決手段は、少なくとも1つの布帛と、少なくとも1つの接着層と、少なくとも1つのフィルムとを、この順に含む積層体であり、前記布帛は、芳香族ポリアミド繊維からなり、前記フィルムは、ポリフェニレンサルファイドからなり、前記布帛の前記フィルム側の面の反対側の面の表面における0.1質量%塩化アンモニウム水溶液の接触角は、75°以下である、積層体、である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つの布帛と、少なくとも1つの接着層と、少なくとも1つのフィルムとを、この順に含む積層体であり、
前記布帛は、芳香族ポリアミド繊維からなり、
前記フィルムは、ポリフェニレンサルファイドからなり、
前記布帛の前記フィルム側の面の反対側の面の表面における0.1質量%塩化アンモニウム水溶液の接触角は、75°以下である、積層体。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記布帛と接着層の間に空隙を有し、
前記布帛と接着層の横断面において前記空隙の占める面積比率が0.5%以上15%以下である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記接着層が、粒子を含有し、
前記粒子の粒径が、0.5μm以上100μm 以下であり、
前記粒子の接着層に対する含有率が、5%以上50%以下 である、請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
前記布帛と前記フィルムとの間の密着強度が、1N/cm以上10N/cm以下 である、請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
請求項1に記載の積層体を含む、モータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体に関し、モータの電気絶縁材として好適に用いられるものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車の駆動モータや、コンプレッサー用モータ(業務用や家庭用、車載用エアコン用途)の絶縁材として、従来から電気絶縁性や機械強度に優れたポリエステルフィルムや、更に耐熱性、耐薬品性などの特性を高めた、アラミド不織布やポリフェニレンレンサルファイドフィルム、あるいはこれらを積層した積層体が用いられてきた。
【0003】
例えば、比較的安価なポリエステルフィルムに、耐久性が優れたアラミド不織布、ポリフェニレンサルファイドフィルムを積層した積層体の検討がなされており、特許文献1にはポリエチレンテレフタレートフィルムの両面にポリフェニレンサルファイドフィルムが接着層を介して積層された積層体、特許文献2にはポリエチレンテレフタレートフィルムの両面にアラミド不織布が接着層を介して積層された積層体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-163948号公報
特開2006-262687号公報
特開2019-147943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、電気自動車やハイブリッド自動車の駆動モータでは、モータの小型化、高出力化に伴い、駆動電圧が上昇しており、モータに用いられる絶縁材に対しては、電気絶縁特性のひとつである、耐トラッキング性の向上が要求されている。また、駆動電圧上昇により、作動温度も上がり、冷却効率の高い油冷式と呼ばれる、モータにオートマチックトランスミッションフルードと呼ばれるオイルをかけて冷却するモータが増えている。このため、絶縁材に対して、オートマチックトランスミッションフルードに対する耐久性(耐油性)の向上も要求されている。加えて、オートマチックトランスミッションフルードには微量の水分が含まれており、耐湿熱性も要求されている。
【0006】
特許文献3には、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物の成形品(基材シート)が開示されており、無機フィラーを、この基材シートに多量に含むことで耐トラッキング性の点で有用であったが、最近ではモータ組立工程の中で折り曲げた際にシートの割れや破れが無い、積層体の開発が望まれている。また、高温のオートマチックトランスミッションフルードに曝された際に、電気絶縁性や機械強度対の耐久性が高いことが期待されてきている。
【0007】
特許文献2には、紙状の耐熱シートとポリエステル系の積層体が開示されており、接着剤にアクリル系接着剤を用いることで、前述の耐油性を向上していたが、最近ではポリエステル系フィルムの耐熱温度を超える、高温下での耐油性が望まれてきている。
【0008】
本発明はかかる要求に対し、耐トラッキング性に優れ、折り曲げた際の割れや破れが抑制され、さらに、高温下での耐油性に優れた積層体を提供することを課題とする。さらに詳しくは、高温の過酷な環境下でも、モータの電気絶縁として好適に用いられるものを提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の好ましい一態様は、下記の構成からなる。
(1) 少なくとも1つの布帛と、少なくとも1つの接着層と、少なくとも1つのフィルムとを、この順に含む積層体であり、
前記布帛は、芳香族ポリアミド繊維からなり、
前記フィルムは、ポリフェニレンサルファイドからなり、
前記布帛の前記フィルム側の面の反対側の面の表面における0.1質量%塩化アンモニウム水溶液の接触角は、75°以下である、積層体。
(2) 前記布帛と接着層の間に空隙を有し、前記積層体の横断面において前記空隙の占める面積比率が0.5%以上15%以下である、(1)に記載の積層体。
(3) 前記接着層が、粒子を含有し、前記粒子の粒径が、0.5μm以上100μm以下であり、前記粒子の接着層に対する含有率が、5%以上50%以下である、(1)に記載の積層体。
(4) 前記布帛と前記フィルムとの間の密着強度が、1N/cm以上10N/cm以下である、(1)に記載の積層体。
(5) (1)に記載の積層体を含む、モータ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、耐トラッキング性に優れ、折り曲げた際の割れや破れが抑制され、さらに、高温下での耐油性を満足する積層体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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