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公開番号2025042148
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2023148992
出願日2023-09-14
発明の名称ポリエステルフィルムとその製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250319BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
本発明は、フィルムに内包する微小な異物が少なく、光学用フィルム、特にタッチスクリーン用の電極基材として用いられた際に、欠陥が少ないポリエステルフィルムおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】
粒子の含有量が0.007質量%以下であって、150℃×30分加熱後のΔヘイズが13.0%以上であり、同軸落射顕微鏡でフィルム表面にピントを合わせた後、上方に18μmピントをずらして観察した際に見える、10μm以上100μm以下サイズの長形状の内部欠点個数が20個/250mm2以下である、ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粒子の含有量が0.007質量%以下であり、150℃×30分加熱後のΔヘイズが13.0%以上であり、同軸落射顕微鏡でフィルム表面にピントを合わせた後、上方に18μmピントをずらして観察した際に見える、10μm以上100μm以下サイズの長形状の内部欠点個数が20個/250mm

以下である、ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
ヘイズが2.0%以下である、請求項1記載のポリエステルフィルム。
【請求項3】
光学用途に用いられる、請求項1または2のポリエステルフィルム。
【請求項4】
請求項1または2に記載のポリエステルフィルムを製造するポリエステルフィルムの製造方法であって、
単軸押出機を用いてポリエステル樹脂を溶融押出し、かつ前記単軸押出機圧縮部内の剪断速度を530.0(1/s)以上885.0(1/s)以下の範囲で、前記圧縮部のヒーター温度を290℃以上320℃以下の範囲で制御する、ポリエステルフィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、異物の少ないポリエステルフィルムとその製造方法に関する。より具体的には、特に通常では検出が困難であるが、フィルム上にパターン化された機能層を形成したときに、パターン境界部にて視認される、微小な変性樹脂による異物が少なく、タッチセンサー用電極基材として好適なポリエステルフィルムとその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂フィルム、中でも二軸配向ポリエステルフィルムは、機械的性質、電気的性質、寸法安定性、透明性、耐薬品性などに優れた性質を有するため、磁気記録材料、包装材料などの多くの用途において広く使用されている。特に近年は、タッチパネル、液晶ディスプレイパネル(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELパネル、スマートフォン等の表示部材用途をはじめ、各種光学用フィルムに用いられている。
【0003】
特に、近年需要が増加しているスマートフォン、携帯ゲーム機、タブレットPC、及び車載用インフォメーションディスプレイ等では、至近距離から表示部を視認するため、表示部のベースフィルムには、キズや異物の少ないフィルムが要求されている。また、これらの機器の表示部の高精細化が進むにつれ、ベースフィルムにも高い視認性(高透明、高光沢、色ムラがないなど)が求められている。特に、小面積の中に極めて微小な異物が多数存在する場合、外光を散乱し輝点状に見えるため、これら目線の至近距離で使用する用途においてはこのような微小な異物の低減が強く望まれている。
【0004】
また、特にタッチスクリーン用の電極などにおいては、ベースフィルム上にパターン化された電極層を形成することがあり、パターン化された電極層の境界部ではベースフィルム表面のなだらかで微小な凹凸が、その屈折率差により強調されてより視認されやすくなる。ベースフィルムに含まれる樹脂変性物に由来する微小な内部欠陥の場合は、通常では検出が困難であるが、電極形成後に視認されるようになるため、加工前のベースフィルムにおける検査方法の確立や、欠陥が少ないベースフィルムへの要求が高まっている。
【0005】
従来のフィルム製造時の異物対策としては、生産環境のクリーン度管理や除塵機や粘着ロールを用いた除去方法などのフィルム表面に付着する異物を低減する手法や、溶融樹脂を濾過する際のフィルター目開きを小さくすることにより、フィルムに内包される異物を低減する手法等が広く用いられている。しかしながら、前述したフィルム内部に存在する微小な樹脂変性物に関しては、除塵機や粘着ロールでは除去出来ず、また、溶融樹脂の濾過工程でもフィルターをすり抜けるため除去が難しく、改善が困難であった。また、フィルムの製造過程では、微小な樹脂変性物は透明であり、これに由来するフィルム表面の変形もブロードで境界が不明瞭であるため、検査することが困難であると同時に、他の原因による欠点との分別に対する課題もあった。
【0006】
このような問題点を解決するために、特許文献1では、チップの大きさの調整及びチップの加熱処理後の水洗により異物を低減する手法が提案されている。特許文献2では、塗布液への精密処理により、塗布液固形分がバーへ析出することにより生じる付着異物を改善する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-136987号公報
特開2006-272676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら特許文献1の方法では、高融点化した樹脂変成物による欠点の改善には効果を発揮するが、原因物がゲル化物であると効果が不十分であるという課題があった。また、特許文献2の方法では、微小な内部異物への対策としては不十分であった。本発明では上記課題を解決し、内包する微小な異物が少なく、光学用フィルム、特にタッチスクリーン用の電極基材として用いられた際に、欠陥が少ないポリエステルフィルムを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決せんとするものである。すなわち、粒子の含有量が0.007質量%以下であり、150℃×30分加熱後のΔヘイズが13.0%以上であり、同軸落射顕微鏡でフィルム表面にピントを合わせた後、上方に18μmピントをずらして観察した際に見える、10μm以上100μm以下サイズの長形状の内部欠点個数が20個/250mm

以下である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、内包する微小な異物が少なく、光学用フィルム、特にタッチスクリーン用の電極基材として用いられた際に、欠陥が少ないポリエステルフィルムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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